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更新日:2017.02.27グルメラボ

あのメニューが銀座生まれ!? 意外な銀座発祥グルメたち

銀座といえば、数多くの有名店が立ち並ぶ、東京の高級グルメの中心地。長い歴史を誇る老舗も多く、その中には現在日本中で当たり前に食べられている料理の発祥の地とされているお店も少なくありません。そんな銀座発祥のメニューを、いくつかご紹介します。

あのメニューが銀座生まれ!? 意外な銀座発祥グルメたち

全国に広がる、銀座生まれのメニューはこちら

元は店員の賄いだったという『元祖オムライス』

 今日では、代表的な「洋食」のひとつとなっているオムライスですが、実は日本発祥の料理です。
 この「オムライスの発祥の店」を自称するお店はいくつかあるようですが、なかでも有力といわれているお店のひとつが、銀座の【煉瓦亭】さんの『オムライス』です。

 こちらの『オムライス』は、元々店員用の賄いだったものをお客さんが食べたがったため、メニューに載せるようになったものだとか。この『元祖オムライス』は、ごはんを卵で包むのではなく、卵と一緒に炒めたようなもので、現在一般に認知されている『オムライス』とは少し違うものです。現在は一般的な『オムライス』も提供していますが、当時のままの『元祖オムライス』も注文可能です。

『コロッケそば』にのっていたのは、コロッケではなかった!

 今や、立ち食いそばのお店では定番メニューとも言える『コロッケそば』。この庶民の味の代表選手のようなメニューが銀座発祥と聞くと、意外に思われる方も多いかも知れません。
 そのお店は【そば所 よし田】さん。明治時代に、初代の女将が『コロッケそば』を考案したそうです。

 実は、ここで『コロッケそば』を頼むと、おそばの上に乗って出てくるのは鶏しんじょ。私たちが想像する「コロッケ」とは結構イメージが違いますが、まだ「コロッケ」がどういう料理なのかもはっきりしていなかった時代、いわばコロッケ黎明期に【よし田】さんが工夫して用意した「コロッケ」がこれだったのです。
 鶏しんじょの『コロッケそば』で明治の雰囲気を味わってみるのもオツですね。

『軍艦巻き』は、常連客の無理難題から生まれた握り方

『軍艦巻き』も今では日本中のどこの寿司店にあるものですが、この握り方が発明されるまで、うにやとびっこなどは寿司に適さないネタだったのだそうです。
 寿司の『軍艦巻き』を最初に出したのは【銀座久兵衛】さん。昭和16年、世界で最初の『軍艦巻き』で握られたネタは、『いくら』でした。

 ある時、常連客の一人に「もっと珍しいネタが食べてみたい。いくらなんかどうだい?」とリクエストされた当時の【久兵衛】のご主人。面白いとは思いましたが、イクラを乗せてもこぼれるからどうしたものかと頭を悩ませた末に、酢飯を海苔で囲む『軍艦巻き』を思いつきました。お客に提供してみたところこれが好評で、こちらの定番メニューとなったのだとか。
 それまで握れなかったネタに光を当てる『軍艦巻き』のアイデアは、当時としては非常にエポックメイキングな発想だったんですね!

 普段、私たちが何気なく食べている「定番メニュー」たちも元をただせば新しい「創作料理」だったもの。それが多くの人に愛された結果、歴史の試練に耐え、やがて誰もが知っている「定番メニュー」となってきているのです。
 銀座でショッピングもいいですが、時には「定番メニュー」発祥の地で、歴史のロマンに思いをはせながら舌鼓を打つなんていかがでしょうか?

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