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2016.08.30食トレンド

  • 焼鳥

2016年上半期オープン。気鋭の焼き鳥店に注目!

焼き鳥といっても大衆酒場のそれとは一線を画す店。鶏肉は当然、捌き方、串打ち、焼きにこだわり、合わせるのは店主厳選の日本酒やワイン…。そんなニュータイプの焼き鳥店が昨今、急増中。2016年上半期にオープンした、名店を出自とする注目の焼き鳥店がこちら!

奥久慈しゃもの旨さをシンプルに追求。ワイン、日本酒と合わせたくなる一品料理も粒揃い

    左からわさび焼き、ねぎま、つくね、手羽先。写真はともに3500円おまかせコースの一例

 店主の加藤太一氏の前職はウェブクリエイター。「いつかは飲食店を」というかねてからの夢を叶えるべく、北千住の星付きの名店【バードコート】で5年間みっちりと研鑽を積み、焼き鳥のイロハを体得。2016年3月、ここ三田に【焼鳥 嘉とう】をオープンしました。
「自分は料理の世界ひと筋の人間ではありません。なので、視点が職人気質な料理人とは違い、いろいろな面で柔軟でいられるのがひとつの強みですね」
 加藤氏はそう笑いますが、焼き鳥に対するこだわりはさすが名店譲り。丸で仕入れる奥久慈しゃもを紀州備長炭で焼き上げ、手羽先ならパリッとした食感の中にジューシーな肉の味を閉じこめ、つくねならふんわりとした食感と旨みのバランスを計るなど、一本一本に丁寧な仕事が施されています。そんな焼き鳥を手軽に味わうのなら、前菜、レバーのパテ、串焼き6本、そぼろ手巻きなどが付く3500円の『おまかせコース』がおすすめ。ブルゴーニュを中心としたワイン、米の旨みがしっかりとした日本酒のラインナップも通好み。店内には未だ清々しい木の香りが残る店ですが、旨き焼き鳥と酒に出会える注目のニューウェーブです。

    3品が付く前菜と、シェリー酒やハーブでアクセントをつけたレバーのパテ

 

契約養鶏場から届く朝締め伊達鶏。焼き鳥×ワインのマリアージュに陶酔

    焼き鳥のおまかせはゲストの申告によるストップ制。お腹の減り具合、好みなどを伝えて

 目黒駅からもほど近い目黒通り沿いに【やきとり 阿部】がオープンしたのは、2016年6月のこと。どんな店が誕生したかと思えば、ここはまるっきりの新店とは様相が異なります。というのも、店の前身は焼き鳥の名店【鳥しき】のセカンドラインとして人気を博した【焼き鳥 gallus】。店を任せられていた阿部友彦氏が、3年という年月をひとつの節目として、【焼き鳥 gallus】改め、【やきとり 阿部】として独立した店なのです。
 もちろん、阿部氏の修業先は【鳥しき】。焼き鳥はストップ制のおまかせが中心となりましたが、本家同様に朝締めの伊達鶏を使い、鶏肉のポテンシャルをひと串ひと串に込めて備長炭で焼く美味しさは以前と変わらないまま。それどころか、かねてより提案していたワインと焼き鳥のマリアージュも、阿部氏がソムリエの資格を取得することでさらなるパワーアップを果たしています。
 一部が対面式になり、焼き台との距離感の近いオープンキッチンのカウンターは、瀟洒なビストロを思わせるつくり。肩肘貼らずに楽しめ、それでいて大衆的すぎないこうした店も、ぜひ自分の引き出しに入れておきたいものです。

    特注のダクトを使っているため、店内に煙が回ることもない

 

この記事を作った人

吉田 慎治