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ピエモンテ料理をベースに、日本の イタリアンの未来を見据える実力派【リストランテ カシーナ カナミッラ】岡野 健介 氏 from シェフのヨコガオ

イタリア・トリノの名門【ラ バリック】で副料理長として研鑚を積み、名料理人を輩出する【カシーナ カナミッラ】のシェフを務める岡野氏。これからの日本のイタリア料理を見据え、己が信じる道を進む彼に、武器となるその発想力について聞いた。

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イタリアンの未来を見据え、新しい自分の皿を表現する

イタリア・トリノの名門レストラン【ラ バリック】に勤め、2013年に帰国した岡野健介さん。彼が今、立ち向かっているテーマ、それはずばり“日本のイタリアンとは何か?”。それを日本で創り上げるべく、岡野さんは厨房に立ち続けている。

「今の自分が目指すことは、今まで学んできたイタリアの郷土料理というベースに戻って、そこに新しいものを加味していき、これからの日本のイタリア料理を次のステップに押し上げていくことだと思っています」

岡野さんが料理人を目指したきっかけは、父親の仕事の関係で小さい頃に訪れた海外でさまざまな人や文化に触発されたことにある。いつかは海外で働きたいという気持ちが自然に芽生えた。その選択が料理人だった。高校生のときに料理人になることを決意し、夏休みに父親のツテで三軒茶屋の人気イタリアン【ペペロッソ】の門を叩いた。

「『料理人になりたいなら、最初に大変さを経験しておいたほうがいい』と言われて無給で2カ月ほど働きました。これが自分でも意外と楽しくて長続きし、料理の仕事は自分に合っているかなと」

高校卒業後は、横浜調理師専門学校へ1年通い、一度フレンチを体験したのだが、その後はイタリアン一筋。27歳のときにイタリアに渡りピエモンテのリストランテに勤め、3年目にはセコンドシェフになった。

日本のイタリアンに新風を巻き起こしたい

 帰国後、岡野さんの見つめる先は日本のイタリア料理はどう変わるべきかであった。

 「もう10年以上前になりますが、日本のフレンチはマンネリ化して苦しい時期がありました。それを打破するためにフランス料理が大きく変わったように、これから先、イタリア料理ももうひとつ階段を上がらないと残っていくのは難しいかもしれません」
だからこそ必要なのがしっかりとしたベースだと岡野さんは言う。さらにシェフの料理を魅力あるものにしているのが、身につけた技術やレシピに自分らしさを加えることができる自由な感性と発想力だろう。

「イタリア人のすごいところは、0を1にできる柔軟な発想力です。逆に日本人は1を10にする能力にすごく長けています。シェフというトップの立場だったら、0を1にしていかないと難しい。店のスタッフにも、こうした発想を常に意識してもつように話しています。イタリアの地方で僕が肌で感じたことをスタッフに伝えていくのも、シェフとしての大事な仕事です。スタッフと一緒に考えて、今の自分たちでしかできないひと皿をつくる、マネではない自分の料理を創造していくことがシェフのあるべき姿だと思っています」

何を見ても常に新しい料理へのヒントとして捉えるような頭になっているという岡野さん。ロジカルにそして柔軟に、日本のイタリアンに新風を巻き起こしてくれそうだ。

 

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