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更新日:2017.04.16グルメラボ

時間がなくても美味しいものは食べられる!こんなにすごい冷凍食品

レンジでチンしてすぐ食べられる冷凍食品は家庭の味方です。技術革新によって品質が向上、海外ブランドの上陸が新風を吹き込み、冷凍食品は進化と変化を続けています。

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うまみと食感を損なわない凍結法を求めて

 「美味しいものを手軽に食べたい」というのは人々の共通の願いだと思いますが、その飽くなき欲求が冷凍保存技術の進歩を推し進めてきました。冷凍保存とは、食品中の水分を凍らせて低温状態にすることで、細菌の活動を抑制して腐敗を防ぐと同時に、酸化と乾燥から食品を守る事により成立しています。

 便利な冷凍保存技術ですが、通常、食品を冷凍すると細胞中に氷の結晶ができ、細胞膜が壊れてしまいます。また、解凍時にはその壊れた細胞膜から水分とうまみが流出し、味が落ちてしまうのです。食品のうまみや食感を残しつつ凍結することが技術課題となり、さまざまな研究、技術革新が続けられてきました。

 近年では、食品を0度以下でも凍らない「過冷却」の状態にし、そこに電流や磁石などで振動を与えて一気に凍らせることにより、食品細胞内にできる氷の結晶を最小限に抑えて細胞膜を傷つけずに冷凍する技術が生まれています。

 こうして、冷凍前とほぼ変わらないおいしさと食感を保つことが可能になりました。

「大好きなイチゴミルクが食べたい!」から始まった日本の冷凍食品

 日本における冷凍食品の歴史は1930年にはじまります。戸畑冷蔵(現・日本水産)の開発者加藤舜郎が、不漁の時に魚の凍結装置を遊ばせておくのはもったいないと、幼少期に大好きだったイチゴミルクを再現したのがイチゴを冷凍し甘みをつけた「イチゴシャーベー」でした。1931年に大阪・梅田の阪急百貨店で販売され当時は春から初夏にかけて旬の時期にしか食べられなかったイチゴが1年中食べられるようになった画期的商品となりました。

 冷凍食品が急成長するきっかけとなったのは1964年の東京オリンピックです。選手村の食堂で冷凍食品が利用され好評を得たことで、その後多くのレストランやホテルなどで採用され、冷凍食品の利用は拡大していきます。

 1970~80年代には冷蔵庫と電子レンジの普及により、家庭の食卓やお弁当に冷凍食品が加わるようになります。から揚げ、ミートボール、グラタン、ピラフなど、現在定番となっている冷凍食品が出そろうのもこの頃です。1979年には50トンだった生産量が1990年には100万トンを超え、2013年1人あたりの冷凍食品の消費量が21.7kg (約87食) と過去最高になりました。

手軽だけじゃない! 高級冷凍食品の登場

 現在は多様なニーズに応えるべく、冷凍食品メーカー各社は手軽さだけでなく、おいしさにこだわったラインナップを強化しているようです。そんななか注目を集めているのが、フランスの高級冷凍食品専門店・ピカールです。2014年からイオンモール特設コーナーが開設され、昨年末東京都内に3店舗をオープンしました。

 「フランス産フォアグラのスライス」や「白トリュフのタリアッテーレ・クリームソース」などフランスならではのメニューがそろい、フランス料理のフルコースが手軽に楽しめます。レンジ加熱ですぐ食べられる商品はもちろん、「モアローショコラ」のようにオーブン加熱が必要なもの、フライパンやバターで調理する商品もあり、従来の冷凍食品のイメージを覆す存在になりそうです。

 子どものお弁当、食卓のもう一品、晩酌のおとも……さまざまなシーンで活躍する冷凍食品。たまにはちょっと贅沢して、豪華なおうちフレンチもいかがでしょうか?

この記事を作った人

取材・文/塩川千尋(フリーライター)

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