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更新日:2024.02.21旅グルメ

<Day3>日本の魅力が詰まった街、新城。自然や温泉、食を堪能するローカル旅を|新城市ウェルネスツアー

愛知県新城市。名古屋から1時間強というアクセスでありながら、まだその魅力を知る人は少ない小さな街。しかし、そこは豊かで広大な自然と、それに育まれた和牛をはじめとした食材の宝庫で、文化や歴史が深く根付いており、日本の魅力がギュッと凝縮された素晴らしい街だったのです。

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9:30 鳳来山東照宮を参拝

    初日に登った鳳来寺山は、車でも山頂付近まで登ることができます

    初日に登った鳳来寺山は、車でも山頂付近まで登ることができます

初日に石段を登った鳳来寺山へ、今度は車で向かいます。鳳来寺から歩いたところにある「鳳来山東照宮」は、徳川三代将軍、徳川家光によって1648年に創建されました。

徳川家康の両親が鳳来寺山に祈願した結果、家康が誕生したというエピソードを知った家光が、家康を祀るために建立したことが始まりとされています。

    鳳来山東照宮

    樹齢370年の杉木立に囲まれた境内全体がパワースポットのよう

    鳳来山東照宮

    この「拝殿」を含む建造物のいくつかは国指定重要文化財となっています

「拝殿」には徳川家康が着用していた全身金色の甲冑「金田美具足(きんだみぐそく)」の模造品や、徳川家康像などが鎮座し、荘厳な雰囲気があります。

    鳳来山東照宮

    こちらも国指定重要文化財の「中門」。江戸初期の建築様式を残しており、一戸平唐門(いっこひらからもん)を有しています

「中門」の奥には入母屋造りの「本殿」があり、美しい彫刻が施されています。その内部にはもう一つの社、「御宮殿」があり、そこには徳川家康の毛髪と、歯が奉納されているのだそう。

    鳳来山東照宮

    境内の各所には50余りの彫刻が残されており、その色の鮮やかさや隅々まで美しい彫刻に見入ってしまいます

10:30 自然の中で書道体験

    今回レクチャーをしていただく蜂須賀さん

    今回レクチャーをしていただく蜂須賀さん

鳳来山東照宮から少し歩いて、宿坊としても使用される自然豊かな鳳来寺の境内で書道体験です。日本では、小学生の時に授業でお正月の書き初めをするくらいで、大人になってから体験することは意外と貴重な体験です。

    まずは固形墨を磨って墨汁をつくるところから

    まずは固形墨を磨って墨汁をつくるところから

「この墨を磨る際の心地よい墨の香りや、微かな音で心が静かになる時間が好きだったりします」と蜂須賀さん。書道も五感を使うことで、より密な時間へと変わっていきます。

    具体的なアドバイスで、短時間でもみるみる上達していきます

    具体的なアドバイスで、短時間でもみるみる上達していきます

    今回、課題となった漢字は「永」

    今回、課題となった漢字は「永」

「永字八法(えいじはっぽう)」と言われるように、「永」という漢字には、書道に必要とされる「とめ、はね、はらい」などを含めた基本技法8種類がすべて含まれているのだそう。「永」を習得することで、他の漢字にも応用できるということです。

    「もっと上手に書きたい」と熱中しているうちにあっという間に時間が過ぎ、足りないほどでした

    「もっと上手に書きたい」と熱中しているうちにあっという間に時間が過ぎ、足りないほどでした

12:00 鳳来牛ランチで旅の締めくくり

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    新城市役所の目の前にある【大文字】

旅の終わりにふさわしい、絶品ランチを求めて訪れたのは【大文字】。新城市街地の中心にあり、お昼時には地元の人で賑わいます。野菜は9割以上地元のものを使用し、お魚は蒲郡の三谷漁港から仕入れるなど、地産地消の料理が人気を集めています。

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    「楽しい時間に寄り添いたい」との想いを込めた定食の名前は『ホリデー』

『ホリデー』を構成するのは3品。メインの鳳来牛を使った一品は、もも肉を低温調理して、醤油の香るソースとともにいただくシンプルなもの。爽やかな自家製の柚子胡椒を合わせるとスパッと脂を切ってくれます。そこに名物の『トマトのおでん』と、『里芋のコロッケ』をセットにしています。

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    店主・浅田さんのイタリア好きが高じてつくったという『トマトのおでん』は、トマトの酸味を生かしたスパイシーな風味が病みつき! ほろほろとトマトを崩しながらいただきます

浅田さんは「もともと3つの街が合併して作られた新城市の、各地の特産を楽しんでもらいたい」との想いから、旧鳳来町の鳳来牛、旧作手村のトマト、旧新城市の里芋を生かしたこのメニューを考案したのだそう。新城市の魅力を凝縮したワンプレートとも言えるでしょう。

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    『里芋のコロッケ』には木くらげが入っています。夜のメニューの中でも特に人気が高い一品

【大文字】
電話番号:050-5870-7155
住所:愛知県新城市西入船1
定休日:無休
営業時間:ランチ11:30~14:00、ディナー17:00~22:00

    鳳来寺山

    鳳来寺山頂付近より旧門谷小学校周辺を望む

新城市は決して大きな街ではありませんが、広大な自然と、その環境が生み出す素晴らしい食材や恵みの温泉、それに育まれてきた温かい地元の方々とおもてなし。日本の魅力がギュッと詰まった街なのです。知られざる魅力を秘めた新城、ぜひ一度訪れてみてほしいです。

この記事を作った人

撮影/板橋 史裕 取材・文/宿坊 アカリ

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