ハモが涼を運ぶ、関西の夏。今年はイタリアンで、その魅力を存分に堪能してみませんか?
関西の夏の風物詩、ハモ。鍋や天ぷら、あるいは湯引きにして梅肉でいただくのが定番ですが、ハモをおいしく料理するのは、なにも和食だけではありません。今回は、兵庫・芦屋のイタリアン【スパッツィオ イノ】で供される、この夏にぜひとも味わいたい逸品をご紹介します。
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ハモと相性抜群の食材で組み立てた、この夏味わいたい2品
パレットのように彩り豊かなランチの前菜をチェック
爽やかに、あるいは力強く。異なる魅力を放つ、ハモを主役に据えた2品
シェリービネガーでさっと炒めた毛馬きゅうりがアクセント。マルサラソースとトリュフの香りがふんわりと漂い食欲をそそるメイン料理です
涼を感じる前菜『沼島の活けハモの焼き霜と泉南の色々なお野菜の自家製梅酢ビネグレットのサラダ仕立て』(トップ画像)には、みずみずしい夏野菜とハモが美しく盛られています。ハモを主役に、幻と称される希少な馬場ナス、スモモ、オクラ、ラディッシュなど、旬のフルーツや野菜がふんだんに。
「生ハム×メロンのように、ハモとスモモの組み合わせはとても相性がいいんです」とこの店で腕を振るう井上シェフは言います。自家製の梅酢や、タプナードソース、高知・土佐香美のフルーツトマトのソースを合わせながら夏らしい味わいを堪能しましょう。
メイン料理の『沼島のハモと北海道産活帆立のインボルティーニ フォアグラのロッシーニ仕立て』(画像上)は、ハモの持ち味であるふっくらとした食感や、丁寧な骨切による舌触りが堪能できます。シェフは、市場で3通りの骨切り方法を学び、独自に“いいとこ取り”の技術を習得したそう。刃を垂直に入れるのではなく、食感を生かすよう角度を工夫しています。
淡白な味わいのハモが、マルサラソースによって帆立やフォアグラ、トリュフといった食材と調和し、さっぱりとした前菜とは対照的ににインパクトがあり余韻に浸れます。
絵画のパレットのようなランチの前菜に会話が弾む
彩り美しい前菜。2,500円のランチから
ゴールドラッシュのパンナコッタやソウメンカボチャのオレンジ煮など、季節感あふれる6品が美しく並ぶ前菜は、とりわけ女性に人気のひと品。
井上シェフが同じ地でマネージャーを務めていた前店【ラ・フォーリア】のスタイルが強く感じられ、これを目当てに訪れる長年のファンもいるほどです。その日によって変わる内容に、訪れるのが楽しみになります。
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店内の中央には、ミニマルシェコーナーが。
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大阪・泉南の野菜を中心に、お店でも使っている食材をおすそ分け
幻のナスと言われている馬場ナス。見た目は一般的なナスに近いものの、みずみずしさは別格です。
京都・大阪のイタリアンを経て、前店【ラ・フォーリア】で長年経験を積んだのち、2014年に独立した井上崇司シェフ。毎年漬けている梅干しを使ったメニューも、今後期間限定で登場予定です。ビルの3階というロケーションながらも、窓いっぱいに臨めるグリーンの空間が心を安らげます。
文/シキタリエ(Pavlova) 撮影/川井裕一郎
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