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更新日:2018.08.18食トレンド 連載

とあの「新・3大クラフトビール」北欧ビール編/渋谷【ハブラシ ビア&ポテト】

今注目のクラフトビールの魅力に迫る、ビアイラストレーター・とあの「新・3大クラフトビール」。第2回目の今回は、派手な見た目とは裏腹に手堅い味わいで注目の北欧ビールについて伺いました。

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北欧でビール?

 北欧と言えばムーミンやリサ・ラーソンなどのキャラクター、マリメッコやIKEAなどの可愛らしさもありながらシンプルで洗練されたデザインが日本で人気を博しています。
しかし、北欧でどんなビールが造られ、飲まれているのかを答えられる人は少ないのではないでしょうか。

ここで、北欧ビールの特徴をイラストで紹介します!

 実は北欧は国民が1日に10杯以上もコーヒーを飲むコーヒー大国で、みんな大きなマグでコーヒーを飲みます。そのためか、現地のビアパブでおすすめのビールを店員に尋ねると、必ずと言っていいほどコーヒーを材料に使った黒ビールをすすめられます。じっくり時間をかけて飲むような、濃厚で高アルコールな味わいが好まれています。

北欧は国ごとに公用語がありますが、乾杯の言葉が「キッピス」(フィンランド)や「スコール」(デンマーク)など、思わず声に出してみたくなるような愛嬌のある語感をしています。ちなみにビールは「オル(ØL)」(ノルウェー)。その他、さようならの意味の「モイモイ(moi moi)」(フィンランド)もあります。

北欧ビールのパッケージはアーティスティックで尖っているけれど、それに反してずっと飲み続けられるような堅実でバランスのとれた味わいが特徴です。

そんな北欧ビールを心ゆくまで楽しめるお店が、渋谷に誕生しました!

色彩豊かな北欧雑貨に囲まれた
心安らぐ空間【ハブラシ ビア&ポテト】

 今回ご紹介したいのは、北欧ビールをまるで友人の家に遊びに来たような気分で味わえるお店「ハブラシ ビア&ポテト」。3か月前に開店したばかりで、京王井の頭線「渋谷駅」西口から徒歩1分という好立地。

    扉にはロゴがあしらわれた小さな小窓

店長は、快活な性格が魅力の早坂歩美さん。ベルギー、ハワイ、ドイツなどの各国のビールを10年以上扱ってきた経験を活かし、国内初の北欧のビールを専門的に扱うビアパブをオープンしました。

真っ先に疑問が浮かぶのは、なぜビールを扱うお店で「ハブラシ」という店名なのか。店名の由来を聞くと、早坂さんは、朝目覚めてコーヒーを飲んだり、ハブラシで歯を磨いたりする日常の営みのように、ビールを飲むことが自然な生活の一部になって欲しいという願いで、この名前を付けたのだそうです。さらに、向き合った二本のハブラシから生まれる3つの泡にも、それぞれ異なる意味が込められていました。

シンプルなデザインの中に様々な思いが注がれたこちらのロゴマークは、スタッフ用のエプロンや店内のクッションのテキスタイルにも使われています。

  • 温もりのある優しい灯りに包まれた店内

  • こんなところにスナフキンが!!

店内の装飾には北欧の伝統的な模様をカラフルに取り入れ、家具や小物も形は様々。世界的に有名なレゴ(デンマーク語で「よく遊べ」という意味)からヒントを得て、まるでおもちゃ箱のような、遊び心溢れる内装を目指したそうです。

北欧ってどの国のこと?

 突然ですが、みなさんはどの国が北欧にあたるのか答えられますか? スカンジナビアやノルディックという言葉を耳にしたことがある方もいらっしゃるかと思いますが、前者はスウェーデン、ノルウェー、デンマークの3国を差す呼び方のことで、後者はそれに加えてフィンランドが入ります。

【ハブラシ ビア&ポテト】では、ノルディックの4国に加え、北欧と歴史・文化的に共通しているバルト3国(エストニア、ラトビア、リトアニア)のビールも取り扱っています。

しかも、北欧のクラフトビール専門店というだけでも珍しいのに、さらにここだけでしか味わえない、夏にぴったりのメニューがありました!

容器の中でシャーベット状になっているのはなんと黒ビール! 今までビールの泡を凍らせた商品は存在しましたが、それだとホップの苦味しか感じなくなってしまうそうです。一方、こちらはビールそのものを凍らせているため、ビールの持つおいしさをそのまま頬張れる、その名も『ビアフローズン』! 黒ビールの他にも、酸っぱいビールや果物を使ったビールをフローズンにしているそうです。

  • イタリア製のフローズンマシン

  • ビールにビアフローズンを乗せます(ビアフローズン単品は300円〜)

ビアフローズンに使うビールは日によって替わりますが、今回ご紹介するのは高アルコールな黒ビールにカシスとブルーベリーのジュースを加えたもの。ビールに乗せるのはもちろん、お口直しにそのまま食べても、バニラアイスに添えても楽しめる大人のデザートです。このような形でビールを提供しているのはこちらのお店だけだなのだそうです。

暑さに疲れた体にひんやり染み込む、北欧ビール3種

 今回は、厳しい暑さに疲れた体を潤す北欧ビール3本をご紹介!

とあ推し!北欧ビール
その①『カールスバーグ』(デンマーク)

    『カールスバーグ』レギュラー 1,000円(税込)

 カールスバーグの取り扱い店舗は多く、飲んだことがある方は「どうせカールスバーグでしょ?」と思われるかもしれませんが、ハブラシでいただくものは一味ちがいます!

こういった軽快な味わいのビールは、ビールを提供する設備の管理が行き届いていないと、すぐに品質が劣化して本来の美味しさが損なわれてしまいます。ここは、長年ビール専門店で鍛えた店長の腕の見せ所です。

この味をイラストで表現してみると……

草を思わせるホップの爽やかな香り、まろやかな麦の味わいに軽快な苦味のアクセントとバランスの良い酸味が感じられます。ただ、喉に流し込むだけではもったいないと思うほど、こんなに豊かな味わいのビールだったの!? と筆者自身も衝撃を受けました。

この味わいが実現できるのは、新鮮なビールを仕入れ、清潔な設備で提供することを徹底しているハブラシだからこそ。一杯目はぜひ、いつもとは一味違うカールスバーグを召し上がってください。

とあ推し!北欧ビール
その②『シャール・ラタン』(ノルウェー)

    『シャール・ラタン』 1,500円(税込)

 セッションIPAというスタイルのビール。アルコール度数は4.7%と控えめで、ホップによる爽やかな香りが特徴です。

7つの山という意味の「シュー・フィエル(7Fjell)」という醸造所で造られており、ロゴも7を連想させるデザインになっています。醸造所は7つの山に囲まれており、そのひとつが『シャール・ラタン』という山なのだとか。

この味をイラストで表現してみると……

スーッと鼻孔を通る、ハーブに似た爽やかな香り。優しい甘みのみずみずしい口当たりで、苦味と酸味が口の中で軽快なテンポを刻みます。最後は酸味によりさらっとした後味に。暑さで火照った体にぴったりの一杯です。

とあ推し!北欧ビール
その③『オオ(ÖÖ)』(エストニア)+ビアフローズン

 こちらはバルチック・ポーターというスタイルの黒ビールです。『オオ(ÖÖ)』とは、エストニア語で「夜」の意味。夜を連想させるような漆黒色をしているのが特徴です。ÖÖという文字がまるで口を開けた顔がならんでいるように見えますね。

今回は、同じビールで造ったビアフローズンを上に乗せていただきました。

    『オオ(ÖÖ)』+ビアフローズン  1,200円(税込)~

 ビールは、冷たければ冷たいほど香りが立ちにくいため、香りはほとんどしません。顔を近づけると、まるで北国の冬を思わせるヒンヤリとした冷気を感じます。飲み口はさらっとした印象ですが、次第にダークチョコレートのようなドライな香ばしさとほのかな果実の香りが口中に広がります。
大変飲みやすいのですが、アルコール度数は10.5%と高く、後から体がじんわり温まります。

この味をイラストで表現してみると……

こちらのような高アルコールで複雑な味わいのビールは、温度がぬるくなるにつれて、冷たい状態では分からなかった香りや味が感じられるようになるため、一杯で二度美味しい体験ができるのも魅力です。

料理と合わせるなら…

    『スモーブロー』 1,000円(税込)

 パンといえばライ麦という北欧の定番料理『スモーブロー』。北欧風のオープンサンドのことで、一番下の茶色い部分がライ麦パンです。スモークした北海道直送のサクラマスの塩気とライ麦の穏やかな酸味が好相性。

    『つぶ貝とタコのマリネ』 600円(税込)

 こちらも北海道直送の新鮮な素材を使った、濃厚なコクを感じるタコとつぶ貝のマリネ。
どちらのお料理も、カールスバーグやシャールラタンのような、軽めの味わいのビールとの相性が抜群!

今回は夏のオススメということで旬の魚介を使ったお食事をご紹介いたしましたが、【ハブラシビア&ポテト】という店名にあるように、北海道産のポテトを使った料理も絶品。

ぜひ直接店頭でその味を確かめてみてくださいね。モイモイ!

【ハブラシ ビア&ポテト】

  • 電話:03-6277-5429
    住所:東京都渋谷区道玄坂2-9-4 道玄坂LEE-ONEビル 3F
    アクセス:京王井の頭線「渋谷駅」西口から徒歩1分
    営業時間:17:00~24:00
    定休日:不定休

書籍情報

  • 『恋するクラフトビール』TOA著、野田幾子監修
    KADOKAWA 1,296円(税込)発売中

    世界初! ビールの味や成り立ちがよくわかる、クラフトビールコミックエッセイ漫画がKADOKAWAから発売中。ビールシーズン真っ只中! これを読めばもっとビールが楽しくなること間違いなし。

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この記事を作った人

イラスト・文/とあ

イラストレーター・漫画家。イラストを活かして未知の世界と人とをつなぐ「扉」のような作品作りを目指す。黒板・ガラスなどの大きなペインティングから、書籍の挿絵、漫画なども手がける。

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