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更新日:2020.11.20食トレンド

新感覚のガストロノミー・ヴィーガン×フランチャコルタのポップアップバーがオープン|【FARO】東京・銀座

イタリア最高峰のスパークリングワイン フランチャコルタが、イノベーティブイタリアン 【FARO(ファロ)】とコラボレーションし、フランチャコルタのフリーフローと、ガストロノミー・ヴィーガンのフィンガーフードが楽しめるポップアップバーを1か月間の限定でオープン。さらにレストランでは、フランチャコルタと楽しめるヴィーガンコースも登場。その全容をご紹介!

FARO,銀座,ヴィーガン,イタリアン

フランチャコルタのポップアップバーが1ヶ月間限定で【FARO】にオープン!

    faro,フランチャコルタ,ginza

    今回のポップアップのために、ソムリエがセレクトしたフランチャコルタ。左から、『フェルゲッティーナ ロゼ』(フェルゲッティーナ)、『ヴィッラ クレスピア チジオーロ ドサッジョ ゼロ』(ヴィッラ クレスピア)、『エンリコ ガッティ サテン』(エンリコ ガッティ)、『カ デル ボスコ アンナマリア クレメンティ ブリュット』(カ デル ボスコ)

 今回の「ヴィーガン料理とイタリア最高峰のスパークリングワイン・フランチャコルタを楽しむポップアップバー」は、日本はもちろん、イタリア本国でも実現したことがない初めての試み。
 
 この素敵な企画は、自身もフランチャコルタが大好きだという【FARO】の能田耕太郎シェフが、自身のつくるヴィーガン料理とフランチャコルタの相性が良いと思ったことがきっかけで生まれた。もともとフランチャコルタはオーガニックやヴィオディナミなどの作り手が多く、シャンパーニュのようなエレガントさがありながらも、どこかチャーミングで軽やかな一面もあるワイン。その魅力を、ナチュラルで複雑味があり、かつ軽やかなヴィーガン料理と併せて楽しんでほしいと形になったのだ。

    フリーフローのバーで楽しめるのは、ヴィーガンのフィンガーフード。

    フリーフローのバーで楽しめるのは、ヴィーガンのフィンガーフード。

 そんな、プレシャスな機会となるポップアップバーで楽しめるのは、【FARO】のソムリエ、河内 彪(かける)氏が選んだ4種類のフランチャコルタ。生産者が違えば、それぞれの個性も違うということを、フリーフローでいただきながら飲み比べてみるのも楽しい。合わせるスナックは、どこか和の雰囲気も携えた『八寸』と名付けられた4種類のヴィーガンのフィンガーフード。通常は座れない、店内もバーカウンターで、じっくりと味わうのも特別なひと時となるだろう。

 ここで終わっても良いけれど、せっかくここに来たならば、このバーでのフリーフローをアペロとし、続きをダイニングにてヴィーガンコースとともに楽しむことを強くオススメしたい。ここで繰り広げられる能田耕太郎シェフのヴィーガン料理と、フランチャコルタをしっかりあわせてこそ、ますますその真価を感じることができるからだ。

能田耕太郎シェフが作る、今までにないヴィーガン料理も楽しんで

    faro,能田耕太郎

    能田耕太郎シェフ。20年以上イタリアで料理に携わり、現在はローマにあるミシュラン一つ星レストラン【ビストロ64】オーナーシェフ。 2018年に【FARO】の料理長に就任し、ローマの自身の店をもちつつ、東京でもシェフを務める。現在はローマと東京を行き来する生活を送っている。

 そもそも、みなさんは”ヴィーガン料理”と聞いてどんな料理を思い浮かべるだろうか。実はこの1、2年の間、従来のヴィーガンのイメージを覆す、ガストロノミー・ヴィーガンがじわじわと人気を博しつつある。 その、ヴィーガンでない人でも積極的に選びたくなる”ガストロノミー・ヴィーガン”の火付け役の1人とも言えるのが【FARO】のシェフ・能田耕太郎氏だ。

「【FARO】は資生堂が経営するレストラン。食べて美しくなる、体が喜ぶ、というコンセプトを伺ったときに、最初から誰もが食べたくなるヴィーガン料理をメニューに出そうと思っていました」と語る能田氏。今や【FARO】を訪れるゲストの半数は、こちらのヴィーガンコースを注文するというから、その人気は推して知るべしだろう。

 彼のつくるヴィーガン料理は、主となる野菜の香りや食感、味の様々な表情を生かしつつ、そこに発酵調味料やハーブ、主の食材を引き立てる別の食材の組み合わせを緻密に構築し、重なり合う音楽のようなハーモニーをつくることで、ハッとさせる食べ応えを生む。
 
 こうした料理は、イタリアに長く住んでいる能田氏がローマの店ではイタリアの伝統料理を、新しい感覚で解釈した料理に通じている。ここでは、日本の生産者がつくる野菜の素晴らしさ、精進料理の歴史などからインスピレーションを得て【FARO】の料理として昇華しているのだ。

    faro,じゃがいものスパゲティ

    ヴィーガンのショートコースより。『じゃがいものスパゲティ』

 例えば、こちらの『じゃがいものスパゲティ』。能田氏のスペシャリテのひとつで、じゃがいもを細く麺状にし、オイルにさっと泳がせアルデンテの食感を残したものに、カリカリに揚げたじゃがいもをトッピングしたもの。通常メニューでは、魚醤とバターを味付けに使い、キャビアをトッピングするところを、ヴィーガンコースでは、ピスタチオとココナッツで作ったヴィーガンバターと、セロリなどの野菜をベースに作った自家製醤油でコクを出し、リコリスや穂紫蘇をトッピングしている。ほのかに香るココナッツの香りと穂紫蘇の香りが、料理に華やぎを添え、通常メニューとまったく違う表情を見せている。

 ここに合わせる、フランチャコルタは『ヴィッラ クレスピア チジオーロ ドサッジョ ゼロ』。完全有機栽培のブドウを使用し、ドザージュはゼロ。キリッとした飲み口が、ココナッツのほのかな甘みやビーガンバターの油分をすっきりと切ってくれる。

    ヴィーガンのショートコースより『しろいし蓮根のラヴィオリ』

    ヴィーガンのショートコースより『しろいし蓮根のラヴィオリ』

そして、もうひとつのスペシャリテ『しろいし蓮根のラヴィオリ』。野菜のコンソメに、蓮根の詰め物をしたラヴィオリを浮かせたものだが、野菜の甘さを感じるスープに、もっちりとした皮につつまれた蓮根のさまざまな食感を感じる食べ応えのあるラヴィオリがよく合う。咀嚼すると、ときおりふっと鼻に抜ける、海苔の青い磯の香りがアクセントだ。

合わせるフランチャコルタは、『エンリコ ガッティ サテン』。ブドウ本来の生命力を引き出すべく、有機農法を行う家族経営のワイナリーがつくるこのワインは、フランチャコルタでしか感じられないサテンの絹のような口当たりと、きめ細かな泡が、もっちりとしたラヴィオリを優しく包む。ミネラル感のある味わいは、海苔の磯の香りともリンクする。

    ヴィーガンショートコースより『椎茸のファルス 野菜コンソメのリダクションソース』<br />

    ヴィーガンショートコースより『椎茸のファルス 野菜コンソメのリダクションソース』

 そして、この日のメインとして登場したのが、「椎茸のファルス 野菜コンソメのリダクションソース」。肉厚のしいたけの下に忍ばせているのは、ソイミートでつくられたボロネーゼ。多くの種類の野菜を煮詰めたソースは、さながら野菜だけのドミグラスソースのような濃厚さだ。しいたけのムチっとした食感、肉を思わせるソイミートのしっかりと詰まった食べ応えのあるボロネーゼ、野菜の旨味がぎゅっとつまったソースをいっしょに食べれば、肉料理に負けないパンチとボリュームを感じる。

ここに合わせるのは、フランチャコルタを牽引する名門「カ デル ボスコ」がつくる、フランチャコルタの最高峰『カ デル ボスコ アンナマリア クレメンティ ブリュット』。「イタリア最高の泡」とも称えられる7年以上の瓶内熟成を経たこのワインの、非常にきめ細やかなクリーミーな泡と複雑で広がりのある味わいは、ボリューム感のあるメイン料理を上品にまとめてくれる。

加藤峰子パティシエが作るヴィーガンスイーツにも注目

    ヴィーガンコースから『吉野葛とアーモンドのソルベ 紫蘇の香り』

    ヴィーガンコースから『吉野葛とアーモンドのソルベ 紫蘇の香り』

 コースの最後のクライマックス、【FARO】のもうひとつの魅力は、パティシエ・加藤峰子氏が作るデザートの数々。日本ならではの食材を生かし、香りやその味わいを立体的に組み立てられたデザートは、イタリアに25年近く暮らし、VOGUEイタリアの編集者を経てパティシエとなった加藤氏の洗練された感性が光る。

この、『吉野葛とアーモンドのソルベ 紫蘇の香り』は、アーモンドミルクと葛で作られた、つるんとした食感のシートと口どけのよいソルベの食感が面白い。紫蘇の香りをメインにしながらも、国産オーガニックのバラやバジル、ライム、野イチゴの香りを抽出したものを忍ばせた複雑で奥ゆきのあるソースが印象的な味わいをもたらす。

合わせるフランチャコルタは、『フェルゲッティーナ ロゼ』。自社栽培のブドウのみを使用し、丁寧な圧搾を行う「フェルゲッティーナ」。女性当主がつくる、華やかなフレーバーとチャーミングでバランスの取れた味わいは、デザートとの相性も抜群だ。

    アラカルトで注文可能な『山口農園の花のタルト』 *事前に予約を

    アラカルトで注文可能な『山口農園の花のタルト』 *事前に予約を

 そして、もうひとつ。今回、特別に事前の予約をすればアラカルトでオーダー可能なプティフール『山口農園の花のタルト』をご紹介したい。

まるで小さなブーケのようなこちらのタルト、山口農園から届いた花とハーブがなんと約40種類乗せられている。これは、多種の薬草から作られるお酒『アマーロ』からヒントを得て、日本の野山の野生の花やハーブで”食べるアマーロ”をつくりたいと生まれたデザート。ヴィーガンメニューのものは、クリームが米粉からつくられており、さっぱりとした口当たりで、食べるだけですっきりとした食後感になる。

フランチャコルタと合わせる、特別なヴィーガン料理は、そのときどきの旬の食材でつくられるため、内容はそのときどきで変わるそう。日本の季節の恵みを、イタリアの最高峰の自然派スパークリングワインのペアリングで楽しむ貴重な機会、たった一ヶ月しか開催されないので、ぜひ早めに予約を。

「Franciacorta x FARO Pop-up Bar(FF Pop-up Bar)」詳細

    faro,バーカウンター

期間:2020年11月19日~12月18日
バー利用:フリーフロー 8,000円(スナック付)
ダイニング利用:
ヴィーガン ショートコース 6,000円
ガストロノミー ショートコース 7,000円
※要予約
※いずれも税込、サービス料別
※フリーフローはディナータイムのみ

この記事を作った人

撮影/池田匡克、玉川博之(能田シェフ、店内)取材・文/山路美佐

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