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更新日:2024.11.27旅グルメ 連載

ヒトサラ編集長の食ダイアリー~とっておきの旅と食のはなし~vol.1|おいしい富山 その①

編集長・小西克博が最近気になったお店を、語り下ろしで紹介していく新連載企画です。第1回目となる今回のテーマは「おいしい富山 その①」。自然豊かな富山県の、ぜひ訪れたくなる“はなし”とお店ラインナップに注目です。

ヒトサラ編集長の食ダイアリー~とっておきの旅と食のはなし~vol.1|おいしい富山 その①

ヒトサラ編集長 小西克博プロフィール<br />
大学卒業後に渡欧、北極から南極まで約100ヶ国を食べ歩く。共同通信社を経て、中央公論社で「GQ」創刊に参画。2誌の創刊編集長、IT企業顧問などを経て、現職。

ヒトサラ編集長 小西克博プロフィール
大学卒業後に渡欧、北極から南極まで約100ヶ国を食べ歩く。共同通信社を経て、中央公論社で「GQ」創刊に参画。2誌の創刊編集長、IT企業顧問などを経て、現職。

今回ご紹介するお店

最近富山によく行くのですが、新幹線が出来てからずいぶん便利になりましたね。富山の話を少ししてみたいと思います。お弁当でよくいただく『鱒寿司』や黒いラーメン『富山ブラック』もいいけど、やはり富山愛に満ちた人たちのお店が好きです。

富山県って立山連峰から富山湾までなんと高低差4000メートルもあって、自然が本当に豊かなんですよね。それに立山の水が流れ込む富山湾って水深も深くて魚の宝庫。だからいろんな魚が本当においしいんですよ。

呉羽山を基準に東側を「呉東(ごとう)」、西側を「呉西(ごせい)」って分けられるんですが、呉東エリアで印象に残るお鮨屋さんからいきましょうか。

    魚津の【鮨 大門】

    魚津駅前の【鮨 大門】

カウンター越しの呉東エリアで印象に残るのは魚津の駅前にある【鮨 大門】。

北海道で修業された親方が握ってくれる綺麗な鮨は、ここに来るためだけに富山に来てもいいかと思うほどです。この前伺ったときは親方が釣ったというマグロもいただきました。富山湾にはマグロもいるんですね。本当は自分で釣った魚だけで勝負したいといった思いも持っておられる方で、魚の知識も半端ない。

親方と話をしながら富山のお酒と魚と鮨。最高ですよね。
実は、この店、【レヴォ】の谷口シェフに教えてもらったところなんです。

谷口シェフはご承知のようにローカル・ガストロノミーの先駆者のような人で、彼のオーベルジュ【レヴォ】は利賀村というアクセス困難な山中にあるにもかかわらず、国内外から多くの食通が通う店。ヒトサラのアワードでも常に人気ですよね。

    ローカルガストロノミーを牽引する【レヴォ】

    ローカルガストロノミーを牽引する【レヴォ】

私も何度かお邪魔していますが、豪雪地帯なので雪のシーズンに行くと、車が動かなくなってしまうこともあります。

私も【レヴォ】の手前で車が雪で動けなくなったことがありました。携帯も通じす困っていたら、なんと谷口シェフが除雪車で迎えに来てくれたという経験があります。除雪車に乗ってお客様を迎えてくれるシェフというのもなかなか風流でしょ(笑)

地元の食材をフル活用したイノベーティブな料理を楽しめる【レヴォ】は宿泊もできるし、サウナもありますよ。鮎200匹丸ごと使ったそうめんとか笑っちゃう美味しさです。

    氷見へ向かう観光列車「べるもんた」からの車窓

    氷見へ向かう観光列車「べるもんた」からの車窓

呉西エリアは氷見が有名ですかね、特に冬場のブリ。ここに新しくできた【成希】も素敵なお鮨屋さんです。

    氷見を代表する【成季】

    氷見を代表する【成季】

東京などからもけっこう人が来ているみたいですね。江戸前スタイルで、地元の魚を中心に握ってくれます。お酒のセレクトも良くて、新しい富山の鮨を代表するお店だと思います。
駅からは少し距離がありますが、広い空間でゆったりいただくことができます。

初めてこの【成季】に伺ったとき、ちょうど岩瀬の【GEJO】の親方とコラボをやられていて、富山を代表する若手鮨職人たちの素晴らしさに驚いた次第。【GEJO】のある岩瀬の町についてはまた次回やりましょう。

そうそう、【成季】へは氷見の海や立山の絶景を眺めながら観光列車「べるもんた」に乗っていくのも楽しいかもしれません。なんとこの列車、社内で鮨が食べられるんですよ。

この記事を作った人

小西克博/ヒトサラ編集長

北極から南極まで世界100カ国を旅してきた編集者、紀行作家。

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