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更新日:2017.07.05食トレンド デート・会食

『トリュフパスタ』と『赤ワイン』、そして『レッド ツェッペリン』に浸る青山の新感覚レストラン/【OUT】(渋谷)

コンセプトは「One dish, One wine, One artist」。ここにあるのは、トリュフのパスタと、赤ワインと、BGMの完璧な組み合わせのみ。この究極にクールな組み合わせを体験してほしいと、世界を飛び回る3人のオーストラリア人が渋谷を指名してつくった、新感覚のレストランに今すぐ行こう!

『トリュフパスタ』と『赤ワイン』、そして『レッド ツェッペリン』に浸る青山の新感覚レストラン/【OUT】(渋谷)

大胆すぎるほどに、好きなものだけを凝縮した新しい形のレストラン

ここ数年、“必要最低限だけ持てばいい”、というミニマリストが世界的ブームになったのも記憶に新しいところ。そのブームがなんと飲食店にも到来!? 究極のミニマリズムとも言える、コンセプトレストランが登場しました。

この店で食べられる料理は、「トリュフをつかった自家製フレッシュパスタ150g」のみ。
合わせるワインはこのパスタに合わせた「赤ワイン一銘柄」のみ。
そして、BGMは、“このパスタとワインにこれ以上合ものはない”「レッド ツェッペリン」のみ。

かつて、ここまで潔く、要素をそぎ落としたレストランがあったでしょうか?

    ピンクのネオンが暗闇に浮かび上がるガラス張りの外観

    ピンクのネオンが暗闇に浮かび上がるガラス張りの外観

仕掛け人は、オーストラリアの三人組

ここ、【OUT】の仕掛人は、オーストラリアで飲食業の経営に携わるデビッド、トム、セーラというオージー三人組。

 ある日、デビットがホームパーティでシンプルなトリュフパスタを作り、それにトムがぴったりの赤ワインあわせて楽しもうとしたとき、トムがレッド・ツェッペリンの「LED ZEPPELIN II」のレコードをセレクト。この三つの要素を同時に味わったときに、なんともいえない高揚感を味わったことで「One Dish, One wine One artist」というユニークなコンセプトを思いついたのだとか。

 デビットとトムは、フードコンサルタントでもあるトムの妹セーラを加え、このコンセプトを元に店を作ることを決意。完璧な「料理、ワイン、BGM」の組み合わせ一つがあれば、これ以上必要なものはないのではないか。そして、そこから生まれる刺激的な美食体験を提供するなら、世界のどこがふさわしいのか? そう考えたときに、彼らの意見が一致したのが、世界の美食都市「TOKYO」だったといいます。

    店の運営を担当するオーナーのセーラさん(右)とワインのセレクトとサービスを担当するミキコさん(左)

    店の運営を担当するオーナーのセーラさん(右)とワインのセレクトとサービスを担当するミキコさん(左)


「外食に対して目の肥えた東京の人々は、物作りの魂が込められている完璧な食事体験を求めています。それに、東京は、ラーメンを食べたければラーメン店へ、鮨を食べたければ鮨屋へ、とそれぞれ専門店に行きます。この考え方が浸透している東京であれば、ひとつの料理のみにフォーカスしたレストランというコンセプトが良く理解されるはずだと考えました」とセーラさん。

極限までに絞り込んだ”3つ”だからこそ、最高のものを

    毎朝店で作られるフレッシュパスタ

    毎朝店で作られるフレッシュパスタ

3つの要素に絞り込むからこそ、それぞれのアイテムは3人が“魂を込め”、こだわり抜いたものだけで構成。店唯一のメニュー「トリュフをつかった自家製フレッシュパスタ」のパスタはイタリア産オーガニックの小麦粉と山梨県の農家から直送される卵、そして北海道産のバターにオーストラリアのオリーブオイルを使い、その日の分だけ製麺します。あくまで、トリュフの香りを引き立てるよう、軽く仕上げるようにシェフに依頼しているそう。

 

    この日はオーストラリアの黒トリュフが登場<br />

    この日はオーストラリアの黒トリュフが登場

トリュフはシーズンベストの産地から取り寄せた極上ものだけを。白トリュフの時期には、なんとお値段据え置きで黒トリュフと同じ分量で提供するという太っ腹ぶり!
あわせる赤ワインは、トリュフの香りを引き立てる、リッチで力強いものをセレクトします。そして、レッド・ツェッペリンの音楽はレコード盤のアナログサウンドで。

  • 店内には、かかっているレコードのジャケットが飾られる。

    店内には、かかっているレコードのジャケットが飾られる。

  • 曲があれば、ゲストのリクエストに答えることも可能。

    曲があれば、ゲストのリクエストに答えることも可能。

軽い食事もよし、『〆パスタ』として二軒目使いもよし

暗くムーディな空間で、店全体に広がるトリュフの香気に包まれながら、パスタとワインを楽しみ、レッド・ツェッペリンの音楽に身をゆだねる。こうしていると、特にレッド・ツェッペリンのファンでない私でも、これ以上の組み合わせはないと思ってくるから不思議です。

官能的なトリュフの香りに、滑らかなワインの舌触り。ビートの効いた刺激的なサウンド。
確かに、ここにはクセになる高揚感があります。

軽い食事としてその世界に浸るのもよいですが、オススメは飲んだ後の2軒目使い。
ちょっと飲んだ後に、〆のラーメン感覚で「〆トリュフパスタ」が流行するかも!?

ちなみにお会計は、セーラが絶対に取り入れたかったという、日本のラーメン屋さんと同じ券売機制。パスタとワインのセットが基本ですが、ワインだけ、シャンパンだけでもオーダー可。どこかに食べに行く前に、ふらりと寄ってトリュフの香りとともにシャンパーニュかワインをスターターと楽しむ、というアペロ的な使い方もできます。

「トリュフ」「赤ワイン」「レッド・ツェッペリン」という要素が出会って初めて生まれる官能の世界。世界中でもここにしかない、大人が楽しむ洒落のきいたレストランとして、覚えておくとちょっと面白い一軒です。

【OUT】

住所:東京都渋谷区渋谷2-7-14 Vort青山103
電話:なし
営業時間:18:00~02:00(閉店)
定休日:月曜
問い合わせ:info@out.restaurant
WEB:www.out.restaurant
予約:不可
トリュフをつかったフレッシュパスタと赤ワインのセット 4,000円
トリュフをつかったフレッシュパスタ 2,900円
赤ワイン・グラス 1,300円
ほか追加パスタ、追加トリュフなどあり
*すべて税込み価格

この記事を作った人

山路美佐(ヒトサラ副編集長)

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