ヒトサラマガジンとは RSS

更新日:2017.08.17食トレンド

これが熟成か!! 4フロアで和食の贅を尽くす【不二楼】の凄味を知る

日本橋茅場町にオープンした4階建ての食空間【不二楼】。フロアごとに炭火焼鳥、天ぷら、鮨、バーと業態が異なり、3・4階は完全予約制。食の常識を超える熟成・発酵技術を駆使した“唯一不二”の味とは―。

アプリで見る

ありそうでなかった、和食のテーマパーク

    宮大工による斜め鎧張りという木組みと、ライトアップが美しい外観

  • 木を贅沢に多用した1階カウンター

  • 3階は会員制で鮨がいただける

    画家佐竹奈々による天井画が見事な2階フロア

 日本が海外に誇る和食。私たちは日本の“食”がどのようなものであるかを知り、また外国の人に紹介することができるでしょうか。美味しい日本料理が食べたいと言われた時、胸を張って案内できるお店がありますか? そんな存在になることが間違いない食の空間が、日本橋茅場町に誕生しました。その名は【不二楼】。炭火焼鳥、天ぷら、鮨、バーが1棟に集合した新たな形態の飲食店です。

会長の夢を詰め込んだ食のサロン

    自らも職人である高取会長

 運営はヒノマル食堂など全国で29店舗を展開する和橋ホールディングス。その高取宗茂会長が「自分の夢を託した」と満を持してオープンさせたのが【不二楼】。

 1階は炭火焼鳥、2階は鉄板焼と天ぷら、3階は鮨、4階はバーラウンジと、同じ店でありながら全フロアで形態が違い、さらに3階以上は会員制。敷居が高い? ―いえいえ、それこそが高取会長が思い描く「唯一無二のもてなし」なのです。

熟成・発酵の魔法をかけられた食材たち

  • 経験15年以上の熟練の焼き師が丹念に焼く

  • とろけるような近海マグロを熟成してさらに味を濃厚に

 高取会長が目指したのは、食材がどこで誰にどのような思いで育てられたのかを知り、調理する人の心意気を感じ、その技や味付けのセンスに驚くというエンターテインメント性を持った食。「バブルの頃は、とにかく美味しいから食べてみろって言って、人を連れて行くことがありましたね。お金は気にせずに美味しいものを教えたい。それが今はないような気がします」。

 食にもう一度ワクワクを。単なる生きる糧ではなく幸福感をもたらすものとしての食を。そのためには「熟成」、「発酵」といった、食材のポテンシャルを最大限に引き出す古来の技術が欠かせませんでした。

食べた後しばらく味が残る、究極の鶏肉

    鶏は鹿児島県出水市にある提携養鶏場で育てる

 炭火焼鳥で使用するのは、自家養鶏した120日以上の平飼いの純和血統種の鶏だけ。鶏は60日以上育ててもそれ以上大きくはなりません。その分、階級社会の中で淘汰され生き残った強い鶏だけを選びます。そうして肉の味が濃くなった鶏を、独自の技術で焼き上げます。

 特につくねに至っては鶏ミンチに「凝縮した鶏白湯スープ」を注入することでさらに旨みを閉じ込めるという技ありの一品。

 この方法でつくられた焼鳥は味も香りも濃厚で、溢れ出す旨みが圧倒的に違います。食べ終えて20~30分経っても口の中に鶏の味が残る、なんとも強烈な鶏です。

  • 水炊きを味わっているような滋味深いつくね

  • 新鮮レバー。わさびも自家農園で栽培

10年越しの夢を実現―焼酎は【佐多宗二商店】

    【佐多宗二商店】の佐多宗公社長もオープニングレセプションに鹿児島から駆け付けた

 お酒といえば、最もこだわっているのが焼酎。高取会長が10年ほど前に惚れ込んだのが、『不二才』、『晴耕雨読』などを造る鹿児島の【佐多宗二商店】です。

 当時誰もが蒸留についてさほど重きを置いていなかった中、イタリア製の蒸留器にこだわり、焼酎の味を蒸留で変えたパイオニア。樽香がする焼酎『不二才』や、ヨモギとユズをブレンドしたジンなどをいただくことができます。

江戸前×博多前×熟成の鮨

  • 「このサイズはうちでしか扱っていない」というボタンエビ

  • この一貫で50以上の隠し包丁が入っているという

 鮨は高取会長と【鮓ふじなが】の藤永大介氏が手を組み、江戸前と博多前の腕前を披露。魚によって熟成とフレッシュを使い分けています。「熟成=味を濃くすることであり、腐敗に向かうことではありません」と高取会長。

 天然魚を真に熟成させたネタは旨みが濃厚で、例えばほかにはないほど大きなボタンエビは口に張り付くようなねっとり感。赤酢のシャリは魚の味わいを邪魔しないほどよい酢加減です。

奇想天外な“あるモノ”を使った天ぷら粉

  • 穴子は独自ブレンドの塩でシンプルに

  • こんがりした衣をまとった茄子はジューシー

 特徴的なのは「天扶良」と書く天ぷら。【日本橋きくもと】の元総料理長であり、銀座の料亭の総料理長を務める富谷正藤氏直伝の味です。

 今まで味わったことのないようなサクサク感は、なんと天ぷら粉にドライアイスを混ぜるのが秘密だそう。カラリと軽快で、衣だけでも美味しい! としみじみ味わってしまうほどです。

    4階会員制のバーでは焼酎から5大シャトーのワインまで厳選

 鶏の熟成方法といい、天ぷら粉の工夫といい、「想像の範疇を超えるもの」を生み出すことに余念のない【不二楼】。まさに他にない、またとない―“唯一不二”の食の体験に出合えることでしょう。

【不二楼】
電話:03-6661-2657
住所:東京都中央区日本橋茅場町2-9-12
アクセス:東京メトロ日比谷線・茅場町駅2番出口より徒歩2分
営業時間:[平日]ランチ11:30~14:00、ディナー17:00~23:00[土・日・祝]17:00~22:00
定休日:不定休(祝祭日、振替休日は休)

この記事を作った人

取材・文/猫田しげる(フリーライター)

この記事に関連するエリア・タグ

人気のタグ

編集部ピックアップ

週間ランキング(12/11~12/17)

エリアから探す