<タイ・ローカルフード紀行 VOL.07>にんにくの香ばしさにうっとり『ガイ・ヤーン』
創業90年の老舗が焼き上げる鶏肉は、ぱりぱり皮と、しっとりお肉、そしてにんにくの風味がとにかく後引きます。長い歴史のなかで培われた秘伝の味を求めて、今日も大賑わい。店頭でくるくる回っているチキンを目指して、行ってみましょう。
タイのソウルフードのひとつ、『ガイ・ヤーン』。タイ・スタイルの焼き鳥です。おもにイサーン地方(タイ東北部)で食べられていたものですが、いまや全国に普及、日本のタイレストランでも定番のメニューとなりました。
遠赤外線の機械のなかでくるくる回る『ガイ・ヤーン』が店の目印
その『ガイ・ヤーン』ひと筋、なんと90年以上というお店が、こちら【シリチャイ・ガイヤーン】なんです。創業はタイ暦2469年というから、西暦で言えば1926年のこと。その頃からずっと、バンコク都心部プラトゥーナムの、踏み切りのそばで営業していました。
軒先に置かれた機械のなかで鶏の丸焼きがくるくると回って、じんわり焼かれている様子は、街の名物。それがエアポートリンクという空港線の建設に伴い移転、いまではバンコク北部の下町ラップラオに店を開いています。
地下鉄ラップラオ駅からタクシーで5分ほどの場所
新しい店になってからも、店頭には「くるくるチキン」があって、いい匂いをたて、お客さんを呼んでいるのは当時と同じ。
「ふつう『ガイ・ヤーン』というと、炭火焼きの店が多いでしょう。でもうちは遠赤外線を使っています。こうしてくるくる回して遠赤外線を通すことで、まんべんなく火が通るんです」とはお店のスタッフ。じっくり丹念に焼かれた鶏肉は、皮はぱりっと、肉はとろけるようにやわらか。そしてその香ばしい匂いがなんともたまらないんです。これまた【シリチャイ・ガイヤーン】の秘伝。
にんにくベースの詰め物と一緒に食べると、鶏肉のおいしさはさらに際立ちます
「鶏のお腹にガティアム・ドーン(にんにくの漬物)や、ガティアム・ソット(生にんにく)、五香粉などを詰め込んでいるんです。その上、タイ醤油やブランデーなどからつくったタレに漬け込んで、焼いていきます」
その香りとジューシーさに、食べる手はもう止まりません。『カオニャオ』(もち米)ともよく合うし、『ソムタム』(パパイヤサラダ)のさわやかな辛さと一緒に食べてもいけます。『ガイ・ヤーン』『ソムタム』『カオニャオ』は、イサーン料理のゴールデンセットなんです。
『ガイ・ヤーン』140バーツ(約470円)、『カオニャオ』25バーツ(約80円)、『ソムタム』60バーツ(約200円)のほか、『ムーサテ』95バーツ(豚の串焼きココナツ風味、約320円)も人気
ナムチム(つけだれ)にも、ひと工夫されているのがさすがに老舗。ガティアム・ドーンとチリをふんだんに使った、甘辛酸っぱいオレンジのたれ。ナンプラー、唐辛子、ナームマカーム(タマリンドのエキス)を合わせたピリ辛の黒いたれ。お好みで鶏肉につけていただけば、女子でもハーフサイズはペロリと平らげられそう。
こんな名物『ガイ・ヤーン』を求めて、地元庶民だけでなく、政治家、芸能人までやってくるそうです。年末年始や4月のタイ正月ともなれば、1日1000羽の鶏が売れていくんだとか。
老舗のレシピ、ぜひご堪能あれ。
【Sirichai Kaiyang Restaurant(シリチャイ・ガイヤーン)】
電話:02-513-1431
住所:630/3 Between Soi Ladprao 40-42 Chatuchak Bangkok 10900
営業:10:00~22:00
定休日:無休
この記事を作った人
取材・文/室橋裕和(フリーライター)
タイに10年在住し、現地日本語情報誌を中心に活動。帰国後は雑誌や書籍、ウェブなどの執筆・編集にあたり「アジアのいま」を発信している。タイ料理ではラープ・ペット(アヒル肉とハーブのサラダ)をカオニャオ(もち米)と一緒に食べるのが大好き。
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