ヒトサラマガジンとは RSS

更新日:2017.08.17食トレンド

意外な食王国!?  都内で愛媛の美味を味わえる「えひめ食の大使館」へ急げ!

食材のおいしい県といえば北海道や信州。ですが最近、愛媛県が「美食の県」として注目されていることをご存知でしたか? 県ではそんな郷土の食材を味わえる首都圏などの店を「えひめ食の大使館」として認定。愛媛が自信を持ってPRする美味とはどんな味なのでしょう……?

意外な食王国!?  都内で愛媛の美味を味わえる「えひめ食の大使館」へ急げ!

柑橘だけではありません

    良好な漁港にも恵まれている

    良好な漁港にも恵まれている

 目の前には瀬戸内海と宇和海、背後には西日本最高峰の石鎚山。降水量も少なく温暖な気候の愛媛では、魚介類はもちろん、野菜類やきのこ類、さらには鶏・豚・牛といった肉類も良質のものが育ちます。

 その食の魅力を県外に伝えようと、県では、県産食材を積極的に使用している飲食店などを「えひめ食の大使館」として認定する活動を2009年から実施。首都圏27店、近畿圏20店、中部4店、ほか販売店4店が認定されています。

 店主が愛媛出身だったり、愛媛から直接食材を仕入れているなど、どのお店も味と郷土愛には自信アリ! 全店ご紹介したいところですが、ここでは、県の特徴的な食材を扱うお店をピックアップしました。

    「えひめ愛フード推進機構」から授与される「えひめ食の大使館」認定証

    「えひめ愛フード推進機構」から授与される「えひめ食の大使館」認定証

1)新たなブランド牛「愛媛あかね和牛」を味わえる【瀬戸内水軍】

    「愛媛あかね和牛」を使った【瀬戸内水軍】の料理(8/1~8/15限定)

    「愛媛あかね和牛」を使った【瀬戸内水軍】の料理(8/1~8/15限定)

 2015年11月に販売開始した新しい黒毛和牛ブランド「愛媛あかね和牛」。柑橘類と亜麻仁油を与えられて育った健康的な牛で、赤身と脂肪とのバランスが取れているのが特徴です。栄養価も一般の黒毛和種に比べ、タンパク質約10%アップ、グルタミン酸約2.5倍、オルニチン約 2.1 倍……とヘルシーです。

今、注目されている「愛媛あかね和牛」

 その「愛媛あかね和牛」が、期間限定で県外にもお目見えします。その1店が【瀬戸内水軍】。松山から毎日天然魚を直送し、その日の朝揚がった魚を夕方には提供。瀬戸内水軍が出陣する際に食べたとされる『水軍鍋』をはじめとした四国、愛媛の味が揃います。

    ブツ切りの魚が入った豪快な『水軍鍋』

    ブツ切りの魚が入った豪快な『水軍鍋』

「愛媛あかね和牛」の期間限定メニューでいただけるのは、『もも肉炙り寿司』(1貫350円、4貫1200円)、『たたき造り』(1250円)、『ゆっけ造り』(990円)、『ぬた』(1200円)、『ステーキ夏野菜添え』(1500円)、『牛かつ』(1300円、※以上全て税抜)。同店ではいずれも「愛媛あかね和牛」のモモ肉を使用。弾力があり、噛むほどに和牛独特の旨みが感じられるので、添えられた柚子胡椒などの薬味で味わうと牛肉の個性が引き立ちます。

  • サクッとした衣に包まれジューシーな『牛かつ』

    サクッとした衣に包まれジューシーな『牛かつ』

  • 軽く炙って香ばしい『たたき造り』

    軽く炙って香ばしい『たたき造り』

    ほどよくレアな『もも肉炙り寿司』。柚子胡椒などでさっぱりと

    ほどよくレアな『もも肉炙り寿司』。柚子胡椒などでさっぱりと

  • 『ゆっけ造り』はピリ辛の自家製ダレとの相性が絶妙

    『ゆっけ造り』はピリ辛の自家製ダレとの相性が絶妙

  • 噛むほど和牛の旨みが出る『ステーキ夏野菜添え』

    噛むほど和牛の旨みが出る『ステーキ夏野菜添え』

●「愛媛あかね和牛」の期間限定メニュー開催期間
【瀬戸内水軍】8月1日~8月15日
【春秋ユラリ恵比寿】8月1日~8月10日
【春秋溜池山王店】8月10日~8月21日
【春秋ツギハギ日比谷】8月21日~8月31日
【SHIKOKUバル88屋 コレド室町店】8月15日~8月31日

2)ミシュランに輝いた実力店【季彩や ひで】

    「愛媛にはまだまだ眠っている食材がある」と大西さん

    「愛媛にはまだまだ眠っている食材がある」と大西さん

 2017年5月に認定された最新の大使館。店主の大西英樹さんは宇和島市出身で、「ミシュランガイド東京 2017」ではビブグルマンにも選ばれました。

 ここで食すべきは『宇和島のジャコ天』(600円、税抜)。一口食べると「今までのじゃこ天は何だったのか」と衝撃を受けるはず! じゃこ天の原材料として最適といわれるホタルジャコを100%使用し、つなぎは一切なし。小魚の風味と歯触りがしっかり感じられます。

 ほかにもおからを酢〆のアジで巻いた『丸寿司』や、媛っこ地鶏の『なめろう』、宇和島の天然真鯛などのお造り……と、品書きのほとんどが愛媛食材を使った料理です。

    お造り、じゃこ天、丸寿司など郷土の味が並ぶ

    お造り、じゃこ天、丸寿司など郷土の味が並ぶ

    シカ肉など愛媛のジビエ料理も登場する

    シカ肉など愛媛のジビエ料理も登場する

3)郷土愛溢れるシェフによる「愛媛甘とろ豚」の絶品酢豚【天外天】

    中川シェフ。温和な人柄は愛媛の県民性そのもの

    中川シェフ。温和な人柄は愛媛の県民性そのもの

 伊予市出身、現在も地元に出向き料理教室や食育活動に励むオーナーシェフ中川優さんが腕を振るう中華の名店【天外天】。媛っこ地鶏や伊予の漁港直送の鮮魚を使った料理はどれも、食材も調理技術も一級であることが舌で分かるほどの逸品。

 特に『愛媛産甘とろ豚の黒すぶた』(小盆1700円、中盆2550円、税抜)は、食べた瞬間「おおっ」と声が出るほど旨みの強い豚肉に驚きます。この豚は脂の溶け出す融点が非常に低く、時間が経っても柔らかいのが特徴。赤身部分もきめ細やかな繊維質でソフトな食感です。「酢豚という料理は豚が主役なのだ」と気付かされる一皿です。日本の酢と浙江省の紅酢、ヴィンコット酢を使用した黒酢も、これだけでご飯が食べられるほど絶妙な甘みと酸味です。

    輝くような黒酢の酢豚。長芋入りなのがちょっと珍しい

    輝くような黒酢の酢豚。長芋入りなのがちょっと珍しい

    噛んだ瞬間旨みが溢れ出る「愛媛甘とろ豚」

    噛んだ瞬間旨みが溢れ出る「愛媛甘とろ豚」

4)世界一のピッツァが愛媛食材と融合【ダ・ボッチャーノ】

    「生地も料理のうち」と有光シェフ。塩加減は天候で変えるという

    「生地も料理のうち」と有光シェフ。塩加減は天候で変えるという

 和食や中華ばかりではありません。KITTEにある【ダ・ボッチャーノ】は、2012ピッツァワールドカップで優勝した松山出身の有光浩全シェフのピッツァが楽しめるお店。愛媛から空輸される肉や、宇和島から毎日運ばれる活魚を使ったイタリアンが自慢です。

 こちらのピッツァ『松前産ヒゲにんにくと釜揚げしらすたっぷりのマリナーラ』(1680円、税抜)を食べたらもう普通のニンニクには戻れません! ニンニクは香り高く食感もシャキシャキ、味が濃い宇和島のしらすとの相性も絶妙です。また愛媛はキノコも有名。

 『愛媛産きのこたっぷりマルゲリータ』(1780円、税抜)は、肉厚のシイタケ、エリンギ、シメジなど愛媛の山の幸がチーズの海にどっぷりと浸かっています! そしてさすが世界一のピッツァ職人、国産とイタリア産の小麦粉をブレンドした生地は、モチモチ感も塩の効かせ具合も言うことなしです。ピッツァはほとんどの種類がハーフ&ハーフ可能(1980円、税抜)。

 ほかにもオススメは『愛媛の海よりお魚のカルパッチョ』(1280円、税抜)。写真は伊達真鯛というブランド鯛で、甘みがあり脂のりもよく、「タイ=淡白」という先入観を覆すようなリッチな味わいです。

  • ニンニクは少量でも存在感たっぷり。しらすは旨みが濃厚だ

    ニンニクは少量でも存在感たっぷり。しらすは旨みが濃厚だ

  • 熱を加えられ香りを増したキノコ。そして生地がとにかく美味

    熱を加えられ香りを増したキノコ。そして生地がとにかく美味

    伊達真鯛は筋繊維が細かくプリプリした歯応えが特徴

    伊達真鯛は筋繊維が細かくプリプリした歯応えが特徴

 愛媛の郷土料理だったり、愛媛食材を使った中華やイタリアンだったり。どれも本来であれば地元でしか食べられない味でしたが、「えひめ食の大使館」がその通り大使となって首都圏にその魅力を伝えてくれています。あなたの身近にも大使館はあるかも? 以下から見つけて、知らなかった愛媛の味に出合ってみてはいかがでしょう。

●上記以外の「えひめ食の大使館」リスト(関東)
【二代目魚屋町】
電話:03-6435-0477
住所:東京都港区芝5-24-12

【リビエラ東京】
電話:03-3981-3233
住所:東京都豊島区西池袋5-9-5

【がいや】
電話:03-6383-5255
住所:東京都杉並区阿佐ヶ谷南3-37-5エレガント阿佐ヶ谷1F

【根魚 静】
電話:03-3849-0361
住所:東京都足立区梅島1-14-1

【マッシュルーム】
電話:03-5489-1346
住所:東京都渋谷区恵比寿西1-16-3ゼネラルビル恵比寿 西M2F

【四季茶寮 えど】
電話:03-3242-9550
住所:東京都中央区日本橋室町1-4-1日本橋三越本店本館4F

【鯛めし&京風おでん 折おり】
電話:03-6459-1888
住所:東京都港区赤坂2-14-5ダイワ赤坂ビルディング1F

【一心丸】
電話:03-3563-8622
住所:東京都中央区京橋1-6-12 イーサスビルB1
※店舗移転中

【本濱】
電話:03-3437-1474
住所:東京都港区浜松町1-20-5
※店舗移転中

【TACUBO】
電話:03-6455-3822
住所:東京都渋谷区恵比寿西2-13-16 ラングス代官山1階

【春秋ツギハギ 日比谷】
電話:03-3595-0511
住所:東京都千代田区有楽町1-1-1日本生命ビル(日生劇場)B1F

【春秋 溜池山王店】
電話:03-3592-5288
住所:東京都千代田区永田町2-11-1山王パークタワー27F

【春秋ユラリ 恵比寿】
電話:03-5725-7970
住所:東京都渋谷区恵比寿南1-7-8恵比寿サウスワンB1F

【四国味遍路88屋 丸の内店】
電話:03-6273-4560
住所:東京都千代田区丸の内1-4-1 iiyo!!B1F

【えひめ宇和島 かどや霞邸】
電話:03-6447-2100
住所:東京都港区西麻布1丁目5-18

【SHIKOKUバル88屋 コレド室町店】
電話:03-6262-3100
住所:東京都中央区日本橋室町2-3-1コレド室町2-2F

【味 いな村】
電話:03-6661-1653
住所:東京都中央区日本橋人形町2-33-5 OTAYAビル 1F

【ROBATAだんだん】
電話:042-444-3438
住所:東京都調布市菊野台1-47-14

【鯛めし魚然】
電話:03-3723-4296
住所:東京都目黒区自由が丘1-25-12自由が丘リードマンション2F

【ダ・ボッチャーノ グランツリー武蔵小杉店】
電話:044-433-7888
住所:神奈川県川崎市中原区新丸子東3丁目1135番地1号

【魚問屋 魚政宗 川崎分店】
電話:050-5280-9914
住所:神奈川県川崎市幸区大宮町15-2

【かどや 虎ノ門】
電話:03-5501-0036
住所:東京都港区西新橋2-13-2

【ふた味】
電話:03-6427-9316
住所:東京都渋谷区渋谷2-2-2 青山LUKA 1F

この記事を作った人

取材・文/猫田しげる(フリーライター)

この記事に関連するエリア・タグ

編集部ピックアップ

週間ランキング(11/29~12/5)

エリアから探す