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更新日:2017.09.10食トレンド 旅グルメ

日本人シェフが香港で魅せるフレンチとアジアの融合【Ta Vie 旅】

軽井沢の【エルミタージュ ドゥ タムラ】で研鑽を重ね、あの【龍吟】では日本料理も学んだシェフの佐藤英明氏。フレンチと日本料理に触れ合ってきたそんなシェフがここ香港で何を表現するのでしょうか。オープンしておよそ2年。日本人シェフが香港で躍動しています。

フレンチと日本料理の名店で修業したシェフが香港です標榜するものとは!?

「私は料理を始めるのが遅い方でしたから、自分には人とは何か違うことが必要でした」
そう話すのは【Ta Vie 旅】のシェフ佐藤英明氏。軽井沢のフレンチレストラン【エルミタージュ ドゥ タムラ】で5年の研鑽を積んだ佐藤氏が、次なる修業先に日本料理を選んだのには、そんな理由が少なからずありました。そして、佐藤氏が香港へとたどり着いたのも、その修業先がきっかけでした。そう、佐藤氏が日本料理を学んだ店とは、世界にその名を轟かせる【龍吟】。そして、香港に【天空龍吟】がオープンする際、佐藤氏はオープニングシェフに任命されたのです。といえば、ここはフレンチ×日本料理のレストランと思うかもしれませんが、さにあらず。シェフはむしろ日本的な要素は意識的に取り入れないようにしているのだといいます。
「和とフレンチの融合した店なんていくらでもあります。あくまで僕はフレンチのシェフ。そこに香港だったり、アジアの要素を、自分なりに取り入れています」
それがまさにシェフの、【Ta Vie 旅】のアイデンティティとなっているのです。

    人気ホテル「ザ・ポッティンガー」の2階にあるレストラン

水出し茶と中国ワイン。新感覚のペアリングで、【Ta Vie 旅】の世界が広がる

 スペシャリテのひとつに鮑を使った料理があります。釉の美しい黒い焼き物に盛られたその一品は、鮑が殻ごと供されたかのような日本的な香りを匂わす一品。ですが、日本的な要素どころか、それはフレンチの郷土料理をイメージしたものだといいます。
「フランスにシヴェという料理があります。本来は野ウサギなどのジビエでつくるんですが、鮑に置き換えてつくりました」

    シヴェというフランスの郷土料理を分解。鮑を使い再構築した一品

 白ワインやコニャックなどで炊いた鮑の身に、その煮汁にバターや肝を合わせつくるソースをかけます。殻に見えるのは、肝のペーストとほうれん草の生地を折り重ねて焼いたパイを被せたもの。食べればしっかり鮑、ソースも濃厚なクラシカルなフレンチスタイルです。
 そして、ゲストを【Ta Vie 旅】の世界へ誘うのは、料理ばかりではありません。
中国茶や煎茶など料理に合わせる水出しのお茶、シェフ自ら生産者の元へ訪れてしいれるという中国ワインなどもこの店の魅力。新感覚のペアリングが【Ta Vie 旅】らしさを引き立ててくれます。

    中国のカリフォルニアと呼ばれるニンシャーのワインが揃う

佐藤英明氏

フレンチと日本料理の名店を経て、香港で新たなる挑戦

 1976年、長野県生まれ。19歳で料理の道に入り、東京のワインバーやレストランなどで働いた後、軽井沢にあるフレンチの名店【エルミタージュ ドゥ タムラ】へ。のべ5年をそこで過ごすと、自らの可能性を広げたいと【龍吟】へ。3年後には香港にある【天空龍吟】のオープンニングシェフを務めた。2015年【Ta Vie 旅】をオープン。2017年「アジアのベストレストラン50」ランキング33位。

【Ta Vie 旅】

タヴィ
☎+852 2668 6488
住所:2/F, The Pottinger, 74 Queen's Road Central, Central, Hong Kong
営業:12:00~13:30LO(火・水・木のみ)、19:00~L.O.21:30
休日:日曜、その他不定休あり

この記事を作った人

撮影/鈴木拓也 取材・文/吉田慎治

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