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更新日:2017.02.27グルメラボ

食べ歩きのプロ、マッキー牧元さんに学ぶ“心に響いたレストラン”体験談

飲食店において、お客様が感じる根本的な “プレミアム感”とは一体なんなのか。日々飲み食べ歩き、雑誌寄稿、ラジオ、テレビ出演など行う「タベアルキスト」のマッキー牧元さんに、“レストランでの特別な体験”をお伺いしました。

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食器

_料理は食器も含めて。料理が最高に引き立つものを

 食器にも抜かりないこだわりを持っているレストランは、流石だなと思います。「照右ェ門窯 株式会社カマチ陶舗」の食器は、和を基調とした有田焼というスタイルでありながらも、フレンチやイタリアンといった“洋”のレストランでも多く愛用されています。シンプルながら類を見ない形や質感、あえて少しヒビが入ったような独特な柄など、デザイン性はもちろん、実用性までしっかりと考え尽くされていて、料理と食器が一体となって初めてその逸品が完成し、ベストな形で魅力を表現してくれるんです。【エスキス】などの名立たるレストランでも使われていますが、料理とお皿の抜群の相性に心をグッと掴まれます。

手間

_手間暇感じる“出来立て”の提供

 「出来そうで出来ない」というよりは、「出来るけどしたくない」レストランが多い中、ホテルニューオータニ内のフレンチレストラン【トゥールダルジャン】では、それをし続けています。食事の最後を締めくくるプティフールに『マドレーヌ』が提供されるのですが、その1つ1つがホカホカと温かい焼きたてなんです。常温のものとは味も香りも全く異なり、比べ物になりません。更にすごいなと感心するのが、タイミング。食事の最後に出されるということは、お客様の食事のスピードなどの状況を見ながら適切なタイミングで焼き始めなければなりません。出来立てを提供するのは当たり前かもしれませんが、それを最後のプティフールまで徹底されると、手間暇を率直に感じることができますし、やられちゃいますね。

接客

_接客がとにかく見事

 半蔵門にあるイタリアンレストラン【エリオ・ロカンダ・イタリアーナ】では、スタッフ全員の対応がとてつもなく迅速なんです。私は勝手に“日本一サービスの早い店”と称しています。水が少なくなれば、適切なタイミングでさっと注いでくれるなど、至って普通のことではありますが、かゆいところに手が届く接客ですね。それに加えて、イタリア仕込みのスタッフとの会話がまたこのお店ならでは。例えば、女性と2人だったとしましょう。席に飾られている一輪の花をみて、オーナーは花をテーブルから下げてこう言うんです。「今日はすでに綺麗な華があるから、テーブルに花はいりませんね」なんて。スマートな接客とキザな発言には、毎回度胆を抜かれます。

季節感

_季節を感じる最高のおもてなし

日本料理店【銀座壬生】では、6月の初夏の短い期間にしか出会えない感動する演出があります。店内は、和を重んじる素敵な空間なのですが、席に着くなり電気を消されるんですよ。そして暗闇になった店内には蛍が解き放たれ、あの優しい光が灯されます。季節感を味わうのにはこれ以上ないすごい演出ですよね。ましてや、蛍の寿命なんて1週間程度ですからお店も大変だろうに。美味しいお料理を蛍を見ながらゆっくりと味わえるなんて、この上ない贅沢な空間です。

PROFILE

  • マッキー牧元

    1955年東京出身。立教大学卒。 株式会社味の手帖 取締役編集顧問 タベアルキスト。 立ち食いそばから割烹、フレンチからエスニック、スイーツから居酒屋まで、日々飲み食べ歩き、雑誌寄稿、ラジオ、テレビ出演など行う。256の食材を日めくりとして綴った「味のカレンダー」を発売。著書に「東京 食のお作法」文芸春秋刊ほか。

この記事を作った人

遠藤麻矢(ヒトサラ編集部)

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