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更新日:2017.02.27食トレンド

グランプリに輝いたのは○○料理のシェフ! 次世代のスターシェフが誕生する国内最大級の料理人コンペティション「RED U-35 2016」

2013年からスタートした、料理ジャンルを問わず若き料理人の才能を発掘する国内最大級の料理人コンペティション「RED U-35」。開催4回目となる2016年、グランプリ「RED EGG」に選ばれた、次世代のグルメシーンを担う料理人とは一体どんな人物なのでしょうか?

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半年間に及ぶ審査が終了。国内最大級の料理人コンペティション「RED U-35 2016」

「RED U-35」とは?

 ここ数年、スポーツなどで目にする機会が増えた“U-○”。これは、「出場できるのは○歳以下限定」ということを意味します。

 今回取材した「RED U-35」もまた、それと同じく35歳以下の料理人に限定したコンペティション。REDとは、RYORININ’s EMERGING DREAMの頭文字の略称ですが、読み方は『レッド・アンダーサーティファイブ』となります。

 つまりこの大会に挑戦するのは、偉大な料理人になることを夢見る若い世代の料理人たち。エントリーするのは、必ずしも自分の店をもっている料理人ばかりではなく、副料理長やスーシェフなど、肩書も様々。しかし、この大会で大事なのは料理人としての肩書などではなく、料理人の技術、志、そして人間性や将来に向けて潜在的なスター性をいかに発揮できるか。

 これらの細やかな素養までを審査し、その年のグランプリ「RED EGG」を決めようという国内最大級の料理人コンペティションが「RED U-35」なのです。

2016年の応募総数436名→最終審査まで残るのはわずか6名

 この大会にエントリーすべく、日本全国から寄せられた応募総数は436名。およそ半年間かけて何度も審査していきます。そして最終審査の段階では、わずか6名まで絞られます。

 この若き料理人たちを審査をするのは、日本のグルメシーンをあらゆる方面から牽引する9人の審査員。9人の審査員は何度も議論を重ね、意見を交換しあい、ときには出場者が上手に表現できなかった思いのその裏側までも探り、慎重に審査を行ないます。

    2016年、最終審査まで勝ち抜いた6名の料理人

RED U-35 2016 審査方法と回数

1次審査(書類審査) テーマは「発酵」。書類による自由提案
2次審査(映像審査) 自己PRと料理人としての志、そして技術を映像で表現
3次審査(調理審査) 料理を審査員が試食し、面談の形式の審査会を行なう
最終審査1st(レストラン審査) 用意された特別空間で、レストランさながら、コース形式で審査員をもてなす
最終審査2nd(プレゼンテーション審査) レストラン審査を経て、思いをプレゼンテーション

そして今年、グランプリ「RED EGG」に輝いたのは…

2016年グランプリ「RED EGG」受賞者
井上 和豊シェフ

中国料理【スーツァンレストラン 陳】(東京都)副料理長

 「RED EGG」を受賞したのは、四川料理人の井上和豊シェフ。最終審査に残った6名のなかでも、準グランプリに圧倒的な差をつけた実力の持ち主です。

 前年の大会で優勝したのは同じく中国料理(広東)の篠原裕幸シェフ。井上シェフは、そのときシルバーエッグ(二次審査通過)で敗れ、悔しい思いを経験しました。しかし、「その経験があるからこそ、この一年は頑張れた」、井上シェフはそう話します。

最終審査で披露したコース。テーマは「~原点回帰~ 活かす中国料理」

 最終審査1st・レストラン審査のルールは「1万円のコース料理」。各出場者がレストラン形式で、9名の審査員にコースを振る舞い、その構成、味、店舗、コンセプトなどを評価します。

 井上シェフが披露した料理のテーマは「~原点回帰~活かす中国料理」。中国料理は美味しいが、ときに味のインパクトを重視しすぎると、食材の特徴までもねじふせてしまいます。そこで原点に立ち返り、食材本来の味、香り、食感を中国料理の技法や知識を用いて活かす。このコースにはそんな思いが込められています。

    『小かぶの自家製漬け物』、『秋田の旨味を盛り込んだオードブル』、『極細切り豆腐のスーラー煮込み』、『ネギの旨味を凝縮したナマコ料理』、『豚肉・車エビ・イカと旬の味覚の唐辛子炒め』、『干し貝柱と白菜の柔らか煮』、『鱈の白子を使ったマーボー御膳』、『〆の一品 洋梨のソルベをのせた杏仁豆腐』

 他の出場者がおおむね3~5品のコースを用意するなか、井上和豊シェフが披露したのはダントツに多い全8品。限られた時間のなかで多くの調理をこなすには、料理の組み立てと無駄のない動き、そして厨房のチームワークがカギになります。

 品数の多さについて尋ねてみると、「ふだんの自分のスタイルが1万円のコースでいくと7品くらいなので、プラス1品というくらいだったので、無理がある構成だとは思っていませんでした。事前に構成を事務局に提出したときも、『(こんなに多くて)大丈夫ですか?』って問い合わせいただいたんですけど、なんの問題も、なんの不安もなく臨ました」と、涼しげ。

 しかし、その裏側では、事務局側が用意するアシスタントやサービスマン役のスタッフに、自分の表現したい料理が誤解なく伝わるよう、写真付で料理の説明をした書類をカラーコピーして渡すなど、気配りを怠りません。

 結果、料理の構成、流れ、提供のテンポなどが良く、審査員からの高評価につながったようです。

料理人として心に掲げるのは「料理を楽しむこと」

「ぼくたち料理人からすると各料理業界の重鎮の方たちに、自分の料理を食べてもらえるという体験は、アドレナリンがたくさん出るというか興奮しました。そして、その方たちから良くも悪くもご意見をいただけるのは、とても幸せなことです」

 この言葉からも感じられるように、「RED U-35」でも料理人としての姿勢は首尾一貫。自分を飾ることなく表現し、審査のなかでも料理を楽しむことを忘れずいたことが評価につながったといいます。

 これまでの料理人経験で辛いことはなかったのかを尋ねると、

「もちろん辛いことだらけでした。でも、ちょっと言葉が幼稚かもしれませんが、ゲームをする感覚というんでしょうか。できないことをどうやって攻略するかを考えて、それが攻略できたときに達成感や満足感がある。そういう意味で、これまでの人生も総じて楽しんできました。もちろんこれから先もそれは変わらないと思います」

 と、頼もしい答えが返ってきました。

今後の夢は、世界に発信できる料理人になること

 常に、挑戦することに楽しみを見出だしてきた井上シェフ。今回、グランプリ「RED EGG」を獲ったことで、ひとつは「中国料理」にまだまだ伸びしろがある、という事を若い世代に伝えていき、もっと日本の中国料理界を盛り上げていけたら、と話します。

 同時に、自らの今後については、

「今までになかった料理以外の知識も、もっと身に付けたい。英語や中国語などの外国語を身に付けて、国内だけでなく世界の人に、料理することを楽しむ自分のスタイルを、しっかり伝えていければと思います」と展望を語ってくれました。

そのほかの受賞者

  • 2016年準グランプリ「GOLD EGG」
    成田陽平 氏
    日本料理【菊乃井本店】(京都府) 料理人

  • 成田陽平氏の最終レストラン審査の料理テーマは「原点回帰 日本」。自身の故郷である青森への思いものせ、日本らしい冬のごちそうを用意

  • 岸 朝子賞(本コンテストの発起人である故・岸朝子氏の功績を讃える、女性料理人賞)
    桂 有紀乃 シェフ
    フランス料理【ザ・プリンス パークタワー東京 レストラン ブリーズヴェ-ル】 料理人

  • 桂有紀乃シェフの最終レストラン審査の料理テーマは「晩秋の恵み」。今日も明日も笑顔でいられることを大切にし、身体にやさしいフランス料理を披露

この記事を作った人

ヒトサラ編集部 画像提供:RED U-35 実行委員会

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