創業100年を迎える【銀座吉澤】が、銀座1丁目に新店舗を移転オープン
松阪牛や近江⽜などの高級銘柄牛を扱う仲卸しの先駆けである吉澤畜産グループが、創業100年を迎え、銀座3丁目から創業の地である銀座1丁目に移り、新店舗をオープン。1階は精肉店、2階は肉処、3階は肉割烹とコンセプトの異なる展開を行っているとのことで、さっそく伺ってみました。
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伝統と革新、ふたつのスタイルで挑む、新生「吉澤」
1階は精肉店、2階は肉処、3階は肉割烹で展開
高級肉をさまざまな手法で堪能できる料理を紹介
創業100年を迎え、伝統と革新、ふたつのスタイルで楽しめる新生「吉澤」
東京メトロ日比谷線「東銀座駅」、都営浅草線「新富町駅」から徒歩5分、1階は精肉店、2階は肉処、3階は肉割烹として移転オープンした【銀座吉澤】
松阪牛や近江⽜などの高級銘柄牛を扱う仲卸しの先駆けとして、⾁の仕⼊れ・加⼯・販売までを一貫して行ってきた吉澤畜産グループ。先日まで店を構えていた銀座3丁目のお店では、すき焼きを中心とした肉料理を提供してきました。
大正13年に東京都中央区銀座1丁目に開業した精肉販売業を営む吉澤商店
そして、創業100年を迎えるにあたり、2024年7月29日(月)の「肉の日」に、銀座1丁目に新社屋をオープン。3階建ての新店舗では、精肉販売からレストランまで、多彩な形で和牛を楽しめる空間を提供します。
1階は精肉店、2階は肉処、3階は肉割烹と異なる事業を展開
新店舗は業態ごとにフロアが分かれており、1階は精肉販売、2階は「すき焼き」「しゃぶしゃぶ」「焼肉」「ステーキ」「せいろ蒸し」をコースで提供する肉処、 3階は厳選した季節の素材と目利きの和牛を使用した「おまかせコース」の肉割烹として展開しています。
1階_精肉銀座本店
精肉を販売
1階の精肉店。室内の湿度が保たれ、場所による温度の偏りをなくした大型の水冷式冷蔵庫を完備
1階は精肉店として今まで同様、黒毛和牛の雌の品質にこだわり、生産者が日々手塩にかけて飼育した牛を最高な状態の牛肉として販売。旧店舗同様、昔ながらの水冷式の冷蔵庫にこだわり、さらに店の外から骨付き肉を眺めることができる追熟用の冷蔵ショーケースも設置しています。
【銀座吉澤 精肉店】
電話番号:03-3542-2983
住所:東京都中央区銀座1丁目20-8 吉澤銀座1丁目ビル 1階
営業時間:10:00~18:00
アクセス:東銀座駅、新富町駅より徒歩5分
https://www.ginza-yoshizawa.com/
2階_肉処
「すき焼き」「しゃぶしゃぶ」「焼肉」「ステーキ」「せいろ蒸し」のコースを提供
2階の肉処は5卓20席。やわらかい光に囲われた檜の格子が美しい空間です
2階は和牛を好みのスタイルで楽しめる肉処。ディナーはコースがメインで、今までの「すき焼き」「しゃぶしゃぶ」「ステーキ」に加え、新たに「焼肉」と「せいろ蒸し」のコースをラインアップ。おいしい肉を好きなスタイルで心ゆくまで堪能できます。
▽メニュー概要
●ランチタイム
・「ランチ御膳」2,900円~
・「ランチコース」5,500円
●ディナータイム
各12,000円(サ別)
「すき焼きコース」
「しゃぶしゃぶコース」
「焼肉コース」
「ステーキコース」
「せいろ蒸しコース」
最高の和牛を、繊細で奥深いソースで味わう「焼肉コース」12,000円(サ別)。
<内容> 先付・前菜三種盛り・ユッケ・キムチ・もやしナムル・江戸前ハーブチョレギサラダ メイン・盛岡冷麺・デザート
凝縮された旨みを感じられる「せいろ蒸しコース」(4名様まで)12,000円(サ別)。
<内容> 先付・前菜三種盛り・ユッケ・メイン・盛岡冷麺・デザート
創業以来愛され続ける「すき焼きコース」12,000円(サ別)。
<内容> 先付・前菜三種盛り・肉刺・メイン・御飯・味噌汁・香の物・デザート
3階_肉割烹
厳選した季節の素材と目利きの和牛を使用した「おまかせコース」を提供
3階の肉割烹はカウンター6席
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樹齢100~120年の木材をつかった一枚板のカウンター
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カウンターの奥には1卓4席の半個室もあります
大谷石が敷き詰められた床と組子照明、そして高級感溢れる檜のカウンターが目を引く肉割烹。食事は「おまかせコース」一本のみ。旬の食材を織り混ぜ、和牛の旨みを最大限に引き出した極上の逸品を楽しめます。
▽メニュー概要
●ディナータイムのみ
・「おまかせコース」25,000円(サ別)
・「おまかせショートコース」18,000円(サ別)
脂がやわらかい雌牛にこだわり入荷。雌牛は脂の溶ける温度が低く、人肌でしっとりと溶け出すため、常温で肉と馴染み、口当たりがよく、香りがたち、非常に食べやすいのが特徴。
メニューの一例
メニューの一例
この日は、2階で供される「すき焼きコース」と「焼肉コース」の一部をいただきました。
前菜
福島のまるかねの卵を使用した『平飼い卵の卵焼き』(左)と、とうがらしと呼ばれる牛の肩甲骨付近にある肉を使用した『江戸前ハーブの肉巻き』(右)。肉巻きはポン酢ジュレがかかったさっぱりとした味わい。
『ユッケ』
【銀座吉澤】では、必ず2種類の肉の部位を使用するという『ユッケ』。この日は、ロースと牛の内モモの下部にあるシンタマをMIX。「1種類の部位だけでは単調になりがちなユッケを、脂の甘みがある霜降りと赤身を混ぜたり、細かくせずに角切りにすることで食感を残しているのも特徴です」と、代表取締役の吉澤直樹さん。こちらは卵を崩しながらいただきます。半分はそのまま、残りはご飯の上に乗せていただくのもおすすめです。
『すき焼き』
43か月という長期肥育の「近江牛 ロース」
珍しい南部鉄器の四角い鉄鍋を使用
福島のまるかねの卵にくぐらせます
「すき焼きコース」では、岡崎牧場の「完熟近江牛」をいただきました。「完熟近江牛」とはじっくりと年月をかけオリジナル配合の濃厚飼料に移行する方法で、通常の牛が24か月~で出荷されるのに対し、岡崎牧場では36か月以上の長期肥育を行っています。そうすることで、肉質の旨みが最も高まるタイミングで出荷されるそうです。
肉は関西風に、鉄鍋でしっかりと焼きます。割り下は関東風を取り入れ、群馬の「正田醤油」の割り下を使用した、関西風と関東風をミックスしたハイブリットなすき焼きです。この日いただいた近江牛のロースは、肉質がとてもやわらかく、口の中でとろけるほど。さらに、肉を煮るのではなく焼くことで、肉の濃厚な味わいも感じられました。
焼肉3種
「焼肉コース」では、味の異なる3種のタレが登場。肉の部位やカットの仕方、3種類のタレという多彩な味わい方は、飽きずに最後まで楽しめました。
つけダレver.
堀坂牧場の「松阪牛 肩三角」(32か月)は、つけダレでいただきます。このつけダレには特徴があり、和の柑橘が加えられているため、最初の一口目はさっぱりとした味わい。そして、コースが進むにつれて肉の旨みが染み込み、味わいが変化していく=“タレを育てる”楽しさも堪能できます。
たまごダレver.
岡崎牧場の「近江牛 ミスジ」(43か月)は、たまごダレでいただきます。このたまごダレは割り下をベースに卵を撹拌することで、生の卵と異なるふわっとした質感に。卵が肉によく絡みます。
おろしダレ&つけダレver.
おろしダレとつけダレでいただく、堀坂牧場の「松阪牛 カイノミ」(32か月)。肉の旨みがしっかりと感じられますが、おろしダレと合わせているので後味はさっぱり。
『盛岡冷麺』
もちもちとした麺とやさしいスープの『盛岡冷麺』
味変のために用意された「リンゴ酢」と八角入りの「ラー油」
〆は、牛骨でとった優しいスープの『盛岡冷麺』。この『盛岡冷麺』は食べ方に特徴があり、最初はそのままいただきます。さらにさっぱりしたい人はリンゴ酢を、辛い味が好みの方は八角が効いているラー油を加えます。このラー油が個性的で、担々麺みたいな味わいに。さらにそこへお酢を加えると、不思議なことにまろやかな味わいに変化します。
そんな極上の牛肉をさまざまな食べ方で楽しめる【銀座吉澤】。老舗店が本気で挑む新たな展開は見逃せません。ぜひ足を運んでみてください。
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報や営業時間は店舗にご確認ください。
嶋亜希子(ヒトサラ編集部)
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