フランス料理の巨匠・三國清三氏監修のグランビストロ【Dining 33】で、夏限定のディナーコースを大満喫|麻布台ヒルズ
麻布台ヒルズに誕生した【Dining 33】は、日本が世界に誇る三國清三氏が“グランビストロ”をコンセプトにプロデュースし、名立たる名店で経験を積んだ津野一平氏が腕を振るう話題の一軒です。今回は、2025年8月31日(日)まで提供予定の夏限定のディナーコース(11,000円)と共にその魅力をお伝えします。
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東京を代表するグランビストロにふさわしい最高のロケーション
夏場にふさわしい涼を感じるアミューズと2皿の前菜
シェアスタイルで和気藹々と楽しむ魚料理と肉料理
東京を代表するグランビストロにふさわしい最高のロケーション
森JPタワー33階のHills House Azabudai内に位置するため隠れ家感も
2023年11月に開業してから多くの食通を虜にしている【Dining 33】。麻布台ヒルズの多くのレストランが軒を連ねるエリアとは異なるHills House Azabudai内に位置するため、その立地も特別感たっぷりです。エレベーターで33階まで上がると、非日常の空間へ。レセプションカウンターでは小さな三國氏のフィギュアがお出迎えしてくれ、思わず足を止めてしまいます。
東京タワーを一望することができる圧倒的な景色
140席のテーブル席は、ソファ席やカップルシートなど、異なる雰囲気を楽しめるのもの広々とした空間ならでは。4部屋完備する個室のうち1部屋は掘りごたつ式の座敷なので、お子様からご年配の方まで幅広い客層をおもてなしできます。
そんな近年の東京では珍しい全198席という大きな規模ながら、東京のベイエリアを背景に間近にそびえる東京タワーを一切遮るものなく望むことができるのも他ではなかなか出会えない景色です。さらに、バーエリアもあるので、食前や食後にお酒を楽しむことも。日の入が遅い夏場は、夕景や東京タワーの点灯を眺めながら食事を楽しめるのも【Dining 33】だからこそ叶う体験でしょう。
端正に折り畳まれたナプキンが“グランビストロ”を象徴
店内は、Forêt verte(緑の森)をイメージカラーにした心安らぐ空間。サービススタッフのジャケットやネクタイにもグリーンが使われています。真っ白なテーブルクロスはありませんが、テーブルには凛とした存在感を放つ店名が刺繍されたナプキンやカトラリーやグラスがエレガントにセッティングされ、食事への期待が高まります。
日本ではあまり聞きなれない“グランビストロ”ですが、三國氏が提案する日本では初めてとなるであろうコンセプト。パリで100年以上続くような風格あるレストランで、ビストロではあるけれど、グランメゾンのような丁寧な接客スタッフがおもてなしをする、そんなゲストにとって居心地のいいレストランです。
夏場にふさわしい涼を感じる最初の3皿
アミューズ ブーシュ『とうもろこしのブルーテ』
【Dining 33】でシェフを務める津野一平氏は、【エメ・ヴィベール】【ロオジエ】【レカン】など名立たるグランメゾンで経験を積んだ腕の持ち主です。三國氏の提唱する、正統派フレンチでありつつ日本の風土を映し込んだ“ジャポニゼ”を見事に表現しながら、独自のスタイルをつくり上げています。
それでは、今回体験した夏限定のディナーコースを一皿ずつご紹介しましょう。
席に着き、最初に供される『とうもろこしのブルーテ』は、朝採りのとうもろこしを滑らかなポタージュのようにし、香ばしい焼きとうもろこしやクルミ、ジャスミンのジュレをプラスした一品。上部にはアーモンドミルクの泡とジャスミン茶のパウダーやライムの皮を添えて。暑い日に身体にスッと染み入るようなアミューズ ブーシュです。
前菜『〆縞鯵 モロヘイヤと貝のマーブルソース コリンキーのサラダ』
続いての前菜『〆縞鯵 モロヘイヤと貝のマーブルソース コリンキーのサラダ』も涼を感じる一皿です。脂がのった縞鯵を酢で締め、モロヘイヤの貝の2種類のソースで味わうこちらは、見た目にも爽やか。下に隠れたコリンキーの食感もアクセントとなっています。
前菜『北海道函館産 真つぶ貝と冬瓜のミルフィユ仕立て コンソメテール・エ・メール』
二皿目の前菜は『北海道函館産 真つぶ貝と冬瓜のミルフィユ仕立て コンソメテール・エ・メール』。薄くスライスして炙った真つぶ貝と一番だしで火入れした冬瓜を何層にも重ねています。下には揚げ茄子、一番だしとコンソメプーレを合わせたコンソメテール エ メーヌを。シェリービネガーを使用した酸味が心地よい味わいです。使用する食材は、真つぶ貝のように、三國氏の生まれ故郷である北海道産のものを積極的に採用しているそう。仕上げに鱒の卵とレモンオイルを。
ワインペアリング(11,000円)では、こちらの真つぶ貝の料理に「セント マルガリート ファンタスティック ロゼ」を合わせます。コート・ド・プロヴァンスの中でラ・ロンドの最高の区画から収穫されたグルナッシュをメインにサンソー、ヴェルメンティーノがブレンドされた上質な辛口のロゼワインです。今夏のペアリングは、バカンスをイメージした南フランスのワインをセレクトしています。
シェアスタイルで和気藹々と楽しむ魚料理と肉料理
魚料理『オマール海老のボワレ フルーツトマト ソースシヴェ』※写真は2名分
続いては、初夏から旬を迎えるオマール海老を香ばしくローストした魚料理。赤ワインと香味野菜で仕上げたソースに、オマール海老の卵巣であるコライユを加えることで、濃厚な海の旨みとまろやかなコクが際立ち仕立てに。完熟フルーツトマトの豊かな酸味と甘みが爽やかな余韻に。丁寧につくられたクラシックなソースを味わうと、レストランで食事をする醍醐味を感じます。
魚料理と肉料理は、写真のようにシェアスタイルで提供されるので、自分のお皿に綺麗に盛り付けられるかな?ソースが上手くかけられるかな?と取り分ける楽しさも。ちなみに、接待などのシチュエーションでは、事前に1名分ずつ取り分けて提供してくれますのでご安心を。ゲストに合わせた細やかなサービスも“グランビストロ”のホスピタリティです。
肉料理『ニュージーランド産キャレダニョーのロティ ハーブとレモンの香り』※写真は1名分
肉料理は、塊のままオーブンでじっくりとローストした仔羊です。柔らかく繊細な肉質が特長のニュージーランド産を厳選しているそう。ハーブとレモンの爽快な香りを織り交ぜたタプナードソースを合わせ、ミニパプリカやアスパラガス、自家製カボチャのニョッキが添えられ、ビジュアルからもパワーチャージできるようなメインディッシュです。花弁を散らしたフィンガーボールを出してくれるので、骨についたお肉まで存分に頬張っていただけます。
真つぶ貝の前菜に合わせた「セント マルガリート ファンタスティック ロゼ」(右)。子羊の料理には「ドメーヌ アラン グライヨ クローズ エルミタージュ ルージュ 2021」(左)を
子羊に合わせるワインは、ローヌ地方で造られる「ドメーヌ アラン グライヨ クローズ エルミタージュ ルージュ 2021」。羊肉にシラーをベースとしたワインを合わせる安定感ある鉄板の組み合わせ。スパイシーでありつつまろやかなテイストが、肉汁の甘味によく合います。今回ご紹介したのは、スタンダードなコース(11,000円)からの一例ですが、他に新たな発見を楽しんでいただくことをコンセプトにした「“ディスカバリー”ペアリング」(22,000円)もご用意。
【Dining 33】には複数名のソムリエが在籍しているため、大人数のゲストにもきめ細やかなサービスで、ペアリング内容にもそれぞれのお好みを反映してくれます。ちなみに、オリジナルカクテルの名称やワインリストの構成も非常にユニークで興味深いので、訪れた際にはぜひじっくりチェックしてみてください。「幅広い方に楽しんでいただきたい」というソムリエチームの想いが感じられます。
デザート『パッションフルーツのデリス』
デザートの『パッションフルーツのデリス』も夏らしさをたっぷりと感じることができる仕立てです。滑らかな食感のパッションフルーツのゼリーの下に、マンゴーの果肉をあしらったマンゴープリンと東南アジアで栽培される柑橘であるカラマンシーのシャーベットなどが隠れ、素材それぞれの多彩な酸味や甘味が口の中で響き合うよう。
プティフール『タルトショコラ』、お茶『2025新茶春摘み 瑞々しさ香る マカイバリ茶園ダージリンのファーストフラッシュ』
食後には、サクッと焼き上げた生地と滑らかなチョコレートの食感がいいプティフールを。お茶はコーヒーなども選べますが、おすすめのダージリンをいただきました。6月に摘んだ新茶は風味も格別。インド製のティーコゼー(ティーポットのカバー)は【Dining 33】のオリジナルで、やはりこちらもグリーンで統一されています。
食事を終える頃には、次は「上京してくる両親を連れてきたい」「親友の誕生日を祝いたい」「クリスマスディナーを予約したい」等々、大切な人を連れてまた訪れたいという想いが溢れてきます。特別な日にぴったりなテーブルでフランベしてくれる料理など、ゲストに寄り添った様々なサービスを用意していますので、ぜひ予約時にご相談してみてください。きっと記憶に刻まれる素敵な食事になることでしょう。
【Dining 33 Pâtisserie à la maison】の華やかなショーケース
レストランのエントランスには【Dining 33 Pâtisserie à la maison(ダイニング 33 パティスリー ア・ラ・メゾン)】を併設しています。アート作品のようなデザートを生み出す浅井拓也氏は、パリの三つ星での修行経験を持ち、長年【オテル・ドゥ・ミクニ】で三國氏を支え続けたシェフパティシエです。ガラスケースには華やかな洋生菓子が、その横の棚には手土産にぴったりな焼き菓子の数々が並びます(ディナーコースを満喫した後だというのに、その魅力に負けてケーキを購入してしまいました)。洋生菓子は【Dining 33】のカフェタイム(13:30~16:00)にイートインで味わうこともできますので、絶景を見ながら贅沢なティータイムを楽しむことも。こちらのパティスリーの存在は意外にまだ知られていないので、贈り物としても喜ばれること間違いありません。
非日常の絶景に行き届いた接客、そして“ジャポニゼ”の思想を感じることができる料理の数々、秀逸なセレクトのワインペアリング。【Dining 33】は、暑い夏の日にもわざわざ訪れたくなる魅力がぎっしりと詰まったグランビストロです。ぜひこの夏、東京での思い出作りに訪れてみてはいかがでしょうか。
この記事を作った人
撮影/ヒトサラ編集部 取材・文/外川ゆい
フードジャーナリスト。つくり手のストーリーや想いを伝えることを信条に、レストラン、ホテル、スイーツ、お酒など、食にまつわる記事を執筆。出産を経て食育への関心も高まり、食いしん坊な息子との食卓を楽しんでいる。グルメライター歴は22年。
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