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【メゾン ポール・ボキューズ】元料理長と元マダムの新たな挑戦、“居心地のいい”新店【opaline(オパラン)】|恵比寿

フレンチの名店【メゾン ポール・ボキューズ】で料理長を務めたシェフ入砂俊重さんとマダムを務めた原田桂子さんによる新店が、2025年10月6日、恵比寿にオープンしました。正統派フランス料理を味わえるレストランでありながら日常に寄り添うような居心地の良さが溢れた空間は、食事・接客ともにお2人の熟練を極めたもてなしの気持ちがこもった、とても素敵な場所でした。

opaline(オパラン)

新たなステージへ

    オパラン

    店名“opaline”になぞらえた宝石オパールカラーのウェルカムプレートと、フランスのトリコロールカラーがアクセントになった店内

「今日はゆっくりしていってくださいね。」お店に入り、マダムに最初に声をかけて頂いた瞬間から心がほっとほぐれる優しさに包まれていくような、居心地の良い一軒に出合いました。

    終始ゲストを笑顔で迎えて下さった、シェフの入砂俊重さんとマダムの原田桂子さん

    終始ゲストを笑顔で迎えて下さった、シェフの入砂俊重さんとマダムの原田桂子さん

こちらは2025年10月6日に恵比寿駅から徒歩4分の位置にオープンしたばかりのフレンチレストラン【opaline(オパラン)】。シェフ入砂俊重さんは都内の有名レストランやフランスの三つ星、二つ星などのレストランで研鑽を積まれ、帰国後は【銀座レカン】の副料理長を務められた方。その後【ブラッスリー ポール・ボキューズ】や【オーベルジュ・ド・リル トーキョー】、【レストランひらまつ】など数々の名店で腕を振るい、2016年には【メゾン ポール・ボキューズ】の料理長として多くのゲストをもてなしてこられた方です。

そして、マダムを務める原田桂子さんはブライダルコンシェルジュとして約100件の婚礼を担当されてきた方で、2007年には【メゾン ポール・ボキューズ】のマダムに就任。長年にわたり“メゾンの顔”として洗練されたおもてなしと温かみのあるサービスで、ゲストたちの大切な瞬間を彩る役割を担ってこられました。

【opaline】のコンセプト・料理

  • オパラン店内

    「自分の目が届くレストランを作りたかった」と入砂シェフが教えてくださいました

  • オパラン店内

    2人がお好きだというフランス人イラストレーターによる可愛らしい絵画も、良い雰囲気づくりを担っています

お店をつくる上で、“居心地”の良さを一番大切にされているとのこと。これは、お2人のこれまでの居場所でもあり指針とされてきたフランス料理界の巨匠ポール・ボキューズさんの「À table avec des amis, le temps ne compte plus」という言葉……「親しき友人とテーブルを囲むこと、それがかけがえの無い時間」に由来しているそうで、そうしたかけがえのない時間がとても居心地のいいものになるようにと常に心がけているからなのだそうです。

    カジキマグロの軽い燻製シチリア産ピスタチオのクリーム

    『カジキマグロの軽い燻製 シチリア産ピスタチオのクリーム(entrée 前菜)』。程よく燻香をまとわせたカジキマグロに、濃厚で香り高いシチリア産ピスタチオのクリームを合わせたひと皿。このピスタチオのクリームに辿り着くまで、様々な産地のものを試されたそうです。燻製の奥行きある風味とピスタチオ特有のまろやかな甘みが絶妙に調和し、上品で奥深い味わいを楽しめます

そうした「“いつもの日”をいい日に」という想いからも、【opaline】で過ごす時間が居心地のよい時間であるようにとコンセプトは「居心地」×「恩返し」×「地域」にされたとのこと。恵比寿の地域で愛される店づくりを目指していくといいます。

    白レバーのフォンダンリードヴォーと栗

    『白レバーのフォンダン リードヴォーと栗(entrée 前菜)』。白レバーをなめらかなフォンダン仕立てにし、フランス料理で高級食材として珍重される牛の希少部位「リードヴォー(シビレ)」と、秋の味覚である栗を合わせた一皿。濃厚で奥行きのある味わいを、食感や香りのコントラストとともに楽しめます。なお、この日は栗という素材に合わせ、日本酒のペアリングという粋な提案をしてくださいました

料理は、フレンチの根幹といえるソースにこだわる入砂シェフが、季節の食材をふんだんに使って仕上げる3つのコースをご用意。魚料理と肉料理の両方を楽しめる12,000円(税込13,200円)のコースと、8,500円(税込9,350円)のコースが2種類で、いずれも本格フレンチを肩肘張らずに楽しめる価格帯というのも魅力です。

    浜田港から届いた平目ノワイリーソース ディルの香り

    『浜田港から届いた平目 ノワイリーソース ディルの香り(poisson 魚料理)』。島根県・浜田港から直送された新鮮な平目を使用した一皿。上品な甘みをもつ平目に、フランス料理伝統のノワイリーソースを合わせ、爽やかなディルの香りを添えて仕上げられています。「シンプルなお料理だがそれぞれの素材のおいしさがわかるように不要なものはのせないのが僕のお料理」と話すシェフの言葉通り、魚介の旨みとハーブの清涼感が調和する、軽やかでありながら奥行きのある味わいが堪能できる一皿です

※料理写真はコースの中の一例です。

2人の想いをのせた、居心地の良いレストラン

「新しいフランス料理ではなく、僕がまだ料理人を始めたばかりの頃に憧れ、大好きになったフランス料理のレストランを作りたいと思い独立しました」とは入砂シェフ。正統派フランス料理を味わえるレストランでありながら、決して肩肘張ることなく、日常にそっと寄り添ってくれるような居心地の良い空間は、大切な友人にも自信を持ってオススメしたくなります。

現在は17:00~23:00とディナータイムのみの営業ですが、例えば4名以上で子連れでランチタイムに訪れたい、といった要望がある際にはできる限りこたえられるようにしていきたいと考えていらっしゃるそう。そうした点からも、安心しておいしさを楽しみに出かけることができる、地域にとってかけがえのない場所となっていきそうです。

    opaline

    壁にはさり気なく、店名【opaline】の描かれたアイテムも

「今日はどうもありがとうございました。」帰りもマダムの声とシェフの笑顔に見送られ、あたたかな気持ちで帰路へ。心まで満たされる、素敵な一軒の誕生です。

この記事を作った人

鈴アヤ(ヒトサラ編集部)

都内の新店や話題のお店を中心に、取材・ライティングをしているヒトサラ編集部メンバー。「オシャレランチ」「デート向き・夜景が見える」「ペアリング」の言葉に反応しがち。Instagramアカウント名は『あむグルメ』

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