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更新日:2017.02.27グルメラボ

今年の恵方を向いて丸かぶり。節分の行事食「恵方巻き」の由来と作法

節分の行事食として、近年すっかり一般化した「恵方巻き」。商売繁盛、家内安全、受験合格などを願いながら食べるとされています。節分を迎える前に、その由来と食べる時の作法、今年の恵方などをおさらいしておきましょう。

今年の恵方を向いて丸かぶり。節分の行事食「恵方巻き」の由来と作法

どうして「豆まき」や「恵方巻き」を行うの?「節分」の由来とは

 さて、そもそも節分とはどんな日なのでしょうか?

 「節分」にはその文字の通り「季節を分ける」という意味合いがあり、立春、立夏、立秋、立冬の前日を指しています。江戸時代以降は、その中でも立春の前日を節分と言い表すようになりました。この日は旧暦の大晦日にあたり、一年を締めくくる為の様々な行事が行われるようになりました。

 節分に食する晦日そば(現在の年越しそばの原型)や邪気を追い払う豆まき、そして大阪の商人を中心に行われた恵方巻きの風習もそのひとつだったのです。

大阪商人の遊びから、近年の全国展開へ。「恵方巻き」の由来と広まった背景

 恵方巻きの由来には諸説ありますが、江戸時代から明治時代にかけて大阪の花街で節分をお祝いしたり、商売繁盛を祈ったのが始まりといわれています。花街で商人や芸子たちが節分に芸遊びをしながら商売繁盛を祈り、食べたようです。1990年代頃までは「丸かぶり寿司」「節分の巻きずし」「幸運巻寿司」などと呼ばれていました。

 1990年代後半にコンビニエンスストアチェーンが「恵方巻き」の名前で商品展開した事をきっかけに、2000年代に入ってから「恵方巻き」の名前とともに急速に大阪以外の日本全国に広まって行ったのです。

今年は南南東を向いて食べよう! 「恵方巻き」を食べる時の作法

 節分に恵方巻きを食べるのは「巻く」ということから「福を巻き込む」、「切らずに食べる」ことから「縁を切らない」という意味が込められているという説が有力です。七福にちなんで、7つの具を入れて巻くのが基本ですが、現在は様々なタイプのものが売られています。

 恵方を向いて、無言でお願い事をしながら丸かぶりするのが、恵方巻きの作法です。丸かぶりで食べるのは、一本丸ごと食べる事で幸福や、商売繁盛の運を一気にいただく、ということを意味している事が大きいようです。幸運が逃げないように、途中でやめることなく一気に一本丸ごと食べるのが良いとされていますが、苦しい時は無理しすぎないようにしましょう。

 恵方(えほう)とは十干(じっかん)により、その年の幸運を招く方角のこと。歳徳神(としとくしん)のつかさどる方角とされています。恵方は毎年変わり、2021年は南南東の方角になります。

 好みのタイプの恵方巻きを丸かぶりして、おおいに福を呼び込みましょう!

この記事を作った人

斎藤 健(フリーライター)

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