更新日:2017.03.16グルメラボ
「ならまち」の築140年の古民家で、伝統野菜を楽しむ
江戸末期から明治にかけて建てられた、“ならまち格子”の家が建ち並ぶ「ならまち」。その一角に佇む【粟ならまち店】は、「伝統野菜の復興で地域づくり」をテーマにしたレストランです。ここでは普段見ることのできない、珍しい奈良の伝統野菜を味わうことができます。
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大和マナや今市カブなど、大和伝統野菜が味わえる
世界の伝統野菜が食卓にのぼることも
粟の最高品種を使った和菓子『粟生(あわなり)』も必食
すべては、奈良市街から車で十数分の「清澄の里」から始まりました
通風と採光を両立させたならまち格子が美しい古民家をリノベーション
清酒発祥の地として知られる正暦寺。その西側に広がる奈良市高樋町は、万葉の歌人たちに「清澄の里」と詠われた地区です。その言い伝えに基づいて名づけられたNPO法人「清澄の村」が、伝統野菜の栽培を始めたのは1998年のこと。現在では大和伝統野菜を中心に、日本は言うに及ばず世界から集められた伝統野菜が育てられています。
清澄の村で栽培し、冬に収穫されるのは「今市カブ」や「片平あかね」、そしてヨーロッパ原産の表皮が真っ黒な「黒丸大根」などの根菜類。夏になると「ズッキーニ」や「オクラ」の伝統種など、多彩な野菜が収穫されます。その数は年間で100種以上というから驚きです。
1階の奥には蔵を改装したテーブル席、手前には座敷席などが設えられています
「伝統野菜を使った料理をもっと幅広いお客様に届けたい」と、【粟ならまち店】がオープンしたのが2009年のこと。奈良ならではのロケーションと雰囲気を味わって欲しいと、ならまちの築140年の古民家が選ばれました。
ランチタイムに供されるのは、『収穫祭御膳』など4種のコース。ディナーは『大和と世界の野菜コース』と『大和牛と野菜のディナーコース』のコース2種と、冬季限定の『田舎どり鍋』です。いずれも露地物の伝統野菜がメインに使われているので、旬ごとの多彩な野菜が味わえるのが魅力です。
※『収穫祭御膳』2900円/『大和と世界の野菜コース』3900円/『大和牛と野菜のディナーコース』5000円/冬季限定の『田舎どり鍋』3900円(すべて税抜)
伝統野菜の多彩な味わいが楽しめる御膳を
大和マナのおひたしに、下北春マナのヌタ和えに春キャベツと緑大根のサラダなど旬をそのまま味わえる収穫祭御膳の八寸
今回取り上げるのは、ランチタイムの一番人気メニュー『収穫祭御膳』。取材をした2月初旬は、かぶらや大根など根菜類が多彩に供される季節です。椀ものや天ぷら、八寸といった品々にも片平あかね、黄金カブ、黒丸大根や紅芯大根といった多彩な根菜類が使われていました。
大和牛の美味しさを引き出した大和牛の三種盛りは収穫祭御膳の一品
『収穫祭御膳』のもう一つの目玉は大和牛です。30ヶ月以上肥育され、柔らかで上品な味わいでありながら、しっかりとしたコクと深みがある牛肉として人気の逸品。それをローストビーフやバルサミコソースが効いたカットステーキや、ご飯にぴったりのしぐれ煮で味わうことができます。
『粟生』418円(税抜)は当日手作りするため、食事の予約時に注文が必須
もう一つ味わって欲しいのが和菓子、『粟生(あわなり)』です。昔から日本人の食卓に欠かせない存在だった粟。そのなかでも最高品種と言われる「むこだまし」を生地に、幻の小豆といわれる風味のよい白小豆や宇陀大納言小豆を餡にした逸品です。コース同様、予約しないと味わえない粟生は必食です。
この記事を作った人
撮影/中川泉 取材・文/ナカシママサヨシ(フリーライター)
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