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更新日:2017.09.07食トレンド 旅グルメ

自由でボーダーレス。料理が皿上で旅をする【Amber】

世界各国で腕をふるった経験、世界のスターフシェフと行ってきた数多くのコラボイベント。それが【Amber】のシェフ、リチャード・エッケバス氏の自由奔放な料理を形づくる要素です。ジャンルに囚われない寛容性、そしてシェフの感性が皿の上で躍動します。

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自由でボーダレスな料理を生み出すシェフの経験と感性

 ​【Amber】の料理を端的に表現するなら、ボーダーレス、そして自由という言葉がよく似合います。シェフのリチャード・エッケバス氏も自らの料理について、「フレンチだと思われていることが多いのですが、はっきり言って自分の料理はフレンチではありません」と偽らざる気持ちを述べます。

    風水に基づいてデザインされた店内。2018年にはリニューアルの予定も

 フレンチの技法は多分に取り入れながら、これまでさまざまな国で腕をふるってきたエッケバス氏。フランスを皮切りにモーリシャス、ベルギー、バルバドス、ニューヨークなど、多様な国と都市で全く異なる食文化を目の当たりにしてきたシェフは、自らを「放浪シェフ」といい、その経験を料理に落とし込むのです。その経験は、異国で感じたものだけではなく、これまで幾度となく行われてきた世界のスターシェフとのコラボレーションからも多くを感じ、吸収してきました。フレンチという言葉だけではくくれない、言うなれば「リチャード・エッケバス」というジャンル。それが「アジアのベストレストラン50」で3位に輝く【Amber】という店なのです。

    笑顔の絶えないシェフのエッケバス氏だが、一転厨房ではその眼光は鋭くなる

遊び頃ある料理の中にも宿る料理人としての確かな信念

    この日のアミューズ。酸味、旨み、苦味など多様な味わいでまずは味覚を目覚めさせる

 そんなシェフのボーダーレスで自由な料理。この日供されたタコを使ったひと皿で、早速その片鱗を垣間見せてくれました。スペインのバスク地方で水揚げされたタコを、炭火の遠赤外線を使って3時間かけてじっくりと火入れ。それに合わせるのは、カラーピーマン。といっても、カラーピーマンのジュースを3日間発酵させたソースです。発酵させることで酸味と旨み、ミネラル感を引き出し、バターでまとめ上げたソースは、しっとりと柔らかく濃厚なフレーバーを残すタコに濃密に絡み合っていきます。フレンチのようでフレンチでなく、「このひと皿にもシェフとのコラボや他国での料理経験がいきている」のだとエッケバス氏はいいます。

    カラーピーマンの発酵ソースが、複雑にタコの美味しさを引き立てる

 しかも、そんな奔放なシェフながらも強い信念を持ち、最近ではレストランで消費する食材の環境負荷なども考慮し、カーボンフットプリントと表示される食材などを積極的に使用。食を楽しむだけでない、料理に込めるメッセージにもエッケバス氏のらしさはあふれています。

​リチャード・エッケバス氏​

スターシェフのもとで腕を磨き、世界で腕をふるった多彩な経験

 出身国のオランダをはじめ、フランスではピエール・ガニェール、アラン・パッサールなどのスターシェフのもとで研鑽を重ねる。その後、ベルギー、バルバドス、モーリシャス、ニューヨークなどさまざまな国と都市でシェフとして腕をふるってきた。2005年に【Amber】がオープンすると同時にシェフに就任。ミシュランガイドでは二つ星を獲得、2017年「アジアのベストレストラン50」では3位に選出された。

【Amber】

アンバー
☎+852 2132 0117
住所:7/F, The Landmark Mandarin Oriental, 15 Queen's Road Central, Central, Hong kong
営業:7:00~10:30、12:00~14:30(土曜・日曜~14:00)、18:30~22:30
休日:無休

この記事を作った人

撮影/鈴木拓也 取材・文/吉田慎治

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