舌の肥えた料理人たちが夜な夜な集う、大阪の深夜フレンチ食堂
深夜0時を過ぎた大阪・天満橋の路地裏。やさしい明かりに誘われてそっとドアを開けると……。そこは、仕事終わりの料理人たちも毎晩のように通うという、温かな魅力にあふれたフレンチ食堂でした。
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農業専門学校の生徒がつくった有機野菜を使用
猟師から仕入れた肉でつくるジビエ
深夜4時まで。手の込んだ料理がいただけます
確かな技術と知識で季節の有機野菜を丁寧に調理
「イメージしているのは、フランスのおふくろの味。おいしい料理が気軽に楽しく食べられる、そんな店にしたい」と笑顔で話すのは、オーナーシェフの小薗悠子さん。フレンチなのに懐かしさを感じさせる料理、深夜でも温かい食事で迎えてくれるアットホームな雰囲気には、小薗さんの思いが表れています。
それが実現できているのは、調理や食材に対する卓越した技術と知識があるからこそ。高級フレンチレストランやホテルの厨房などで10年以上の修業を積み、5年前この地にお店をオープン。現在、農業系専門学校で講師も務め、学生が一生懸命に育てた有機野菜を仕入れて使っています。
「少し不恰好でも、生産までの過程が見えているから安心。いろいろな栽培に挑戦しているので、珍しい野菜も手に入るんです」。これらの野菜をどう活かすか、ここからがシェフとしての小薗さんの腕の見せ所です。
生のままで食べられるコリンキーや赤オクラなどを使った『旬野菜と生ハムのサラダ』
自家製アイオリソースをたっぷりつけていただく温野菜の数々。紫色の人参や白いラディッシュなど、珍しいものも
鹿肉などを使ったジビエ料理もオススメ
【Ruellia(リエリア)】のメニューには、食材そのものの味や良さを活かす工夫がいろいろ盛り込まれています。学生が育てた有機野菜を使うのも、そのひとつ。さらに、昨今大きな環境問題にもなっている鹿やイノシシなどの肉も積極的に利用したいと考えています。
この日は、猟師さんから直接仕入れた鹿肉を使ったおすすめメニューが登場。赤ワインに漬けてオーブンで焼いた鹿肉は、臭みやクセがいっさいなく、とてもやわらかでジューシー。口に入れると、スパイスとワインの香りがふわっと広がります。
また、すじ肉や切れ端は赤ワインとトマトソースで煮込み、ニョッキのソースに。ワインにもパンにもよく合う、コクのある味は絶品です。
「鹿肉などのジビエは、まだまだ馴染みは薄いと思います。個体差もあり処理も大変ですが、うちの料理を通じてそのおいしさを知ってもらえたらうれしいですね」と小薗さんは話します。
『鹿肉のケイジャンスパイス オーブン焼き』。脂肪が少なく鉄分の多い鹿肉は女性にも人気
『いろいろなじゃが芋のニョッキ 鹿肉のラグーソース』には、紫色のじゃが芋も使われている
深夜を過ぎても、おいしい食事で迎えてくれる
【Ruellia(リエリア)】が賑わいを見せるのは、夜も深まってから。仕事を終えた料理人や、天満橋周辺にオフィスを構える広告デザイナーなどがよく訪れると言います。
「有名店のシェフや大先輩の料理人にわざわざ足を運んでもらえるのは、とてもうれしく励みにもなります。いまでも緊張しますけどね」と小薗さんは微笑む。
バー使いする人も多いためか、ワインやカクテルなどドリンクメニューも充実しています。お酒のあてにも、遅めの夕食にも対応できる「フランスのおふくろの味」を目当てに、今夜も多くの人が集います。
シェフの小薗さん(右)と橋本さん。橋本さんは調理師と狩猟免許を持ち、小薗さんのもとで鹿肉などの処理を学んでいる
この記事を作った人
蛭田麗子
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