身体の芯からぽかぽか! 寒いときに食べたい、冬が旬の食材をつかった鍋料理
日を追うごとに寒さが厳しくなる、今日この頃。そんなときは、温かいお鍋が食べたくなりますよね。そこで、冬に旬を迎える食材を使った鍋料理の名店をご紹介。今日の夕飯はここに決まりです!
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牡蠣:銀座【かなわ】の『カキの土手鍋』
あんこう:神田【いせ源 本館】の『名代 あんこう鍋』
ネギ:北池袋【ねぎま】の『ねぎま鍋』
牡蠣の磯の薫りと甘み、濃厚さを堪能できる『カキの土手鍋』
銀座【かなわ】
広島産の牡蠣「大黒神」に加え、ネギや白菜、しめじなどが入った『カキの土手鍋』(写真は二人前)
慶応3年創業、老舗の牡蠣料理店【かなわ】は生食の牡蠣にこだわり、養殖まで行う牡蠣のプロフェッショナル集団です。瀬戸内海の大黒神島深浦で養殖された「大黒神」は、塩味と甘味のバランスが絶妙で味も濃厚。今回お伺いした東京店の【銀座 かなわ】には、広島から新鮮な牡蠣が毎日直送されます。
テーブル席はすべて格子扉で仕切られた半個室。隣を気にせず、それぞれの時間を過ごすことができます
そんな「大黒神」がたっぷりと入った『カキの土手鍋』は、かなわの名物として長年愛され続ける逸品。ベースとなる土手味噌は、赤、白、八丁味噌をブレンドしたオリジナルのもので、ほんのり甘みを感じるその味噌は、牡蠣本来の味を引き立たせるため、塩分を控えめにしているそう。スープはあっさりとしているので、お腹が膨れたコースの終盤に出てきても、思わず飲み干してしまうほどです。
醤油の割下であんこうを丸ごと堪能『名代 あんこう鍋』
神田【いせ源 本館】
丁寧に下ごしらえされた「だい身」、「肝」、「皮」などの“あんこうの七つ道具”を、野菜とともに秘伝の割下で煮込みます
天保元年(1830)創業の、都内で唯一のあんこう専門店。青森・風間沖浦の「活あんこう」を活〆の状態で仕入れ、店内で捌くため、刺身としても食べられるほど新鮮です。そんな「活あんこう」を使ったいせ源の『名代 あんこう鍋』。身やあん肝以外にも、皮やひれ(トモ)、胃や卵巣(ぬの)、エラの“あんこうの七つ道具” と呼ばれるあらゆる部位が入っています。
関東大震災による全焼後、昭和5年に建て直された店舗は、「東京都選定歴史的建造物」に選ばれた貴重な建物として往時の風情を伝えます
淡白でクセがない白身やゼラチン質のプルプルとした食感の皮、とろけるような肝など、1つの鍋でさまざまな食感や味わいを楽しめるのがこの鍋の醍醐味です。ベースは水戸の味噌仕立てとは異なる醤油味。少し濃いめの醤油出汁ですがくどくなく、しばらく煮立てるとスープが具に染み込み旨さが増します。往時の風情を残す店内で、「あんこう」を余すことなく堪能してみませんか。
甘みが増した長ネギと、ほろっと柔らかなマグロを食す『ねぎま鍋』
北池袋【ねぎま】
『ねぎま鍋』写真は2人前。具材は秋田産のネギ、バチマグロ、生わかめ、クレソン(※通常はせり)など
惜しまれつつも2016年に閉店した江戸料理の名店【なべ家】の味を受け継いだ「ねぎま鍋」専門店です。名物の「ねぎま鍋」は、脂がのったマグロや甘みのあるネギを、鰹ベースの酒だしでじっくりと煮込んだもの。一粒ずつ丁寧に潰した香り高い黒胡椒をはらりとかければ、味も香りもさらに際立ちます。
池袋駅から東武東上線で一駅、「北池袋」駅から徒歩1分に位置する【ねぎま】。名店【なべ家】から受け継いだ「江戸前ねぎま」の看板が目印
かつお節とたっぷりの日本酒を入れ、塩と濃口醤油で味付けした「酒だし(さかだし)」で煮込みます。熱を加えたネギはとろっとねばり気を帯び、甘味も増していきます。もう一つの主役、マグロの大トロは、脂が多いため煮込んでも固くならないのが特徴で、筋がとろけてコラーゲンのようになり、より柔らかく仕上がるのです。そんな、トロの旨味が染み出ただしで煮込む熱々のネギもまた、格別です。
そんな、冬の旬の食材については、「旬味への誘い」特集をご覧ください。
ヒトサラ編集部
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