まるで南欧の海沿いリゾート。三重県賢島「都リゾート 志摩 ベイサイドテラス」で優雅で贅沢な宿泊を
この写真を見て、日本の景色だと思うでしょうか? まるで南欧の海沿いの町に来て、リゾートホテルに泊まるような……。そんな感覚にさせてくれるのが、三重県賢島(かしこじま)の英虞(あご)湾沿いに建つ「都リゾート 志摩 ベイサイドテラス」。2018年に客室の一部をリニューアルし、そして2019年、都ホテルズ全体のブランドリニューアルに合わせて食事も一新。新たに生まれ変わったこのリゾートホテルは、泊まること自体が旅の目的になると感じさせてくれます。
三重県・賢島で待ち受ける極上のリゾート体験
名古屋から近鉄特急に揺られることおよそ2時間。
今回紹介する「都リゾート 志摩 ベイサイドテラス」があるのは、近鉄賢島(かしこじま)駅。
近鉄志摩線の終点駅であり、旅を楽しむために体力を温存しておきたい方にとっては、「電車で寝ていても到着する」というなんともうれしい場所にあります。
駅からホテルまでは、無料の送迎シャトルバスで7分ほど。途中には、G7伊勢志摩サミットの会場として各国の首脳が訪れ、2019年4月には、現在の上皇上皇后両陛下が生前退位直前にご宿泊されたことが記憶に新しい「志摩観光ホテル」を経由し、めざす「都リゾート 志摩 ベイサイドテラス」へと向かいます。
南欧風のつくりが随所に! まずは、ホテルを散策
ロビーに入った瞬間から、優雅な雰囲気に浸れる
ホテルに到着して、まず驚くのがその雰囲気!
天井が高く、大きな窓で開放感にあふれたロビーが、すでに日本離れした雰囲気を醸し出しています。正面の大きなガラス張りの窓から望むのは、大きなプールと英虞(あご)湾の景色。
フロントでチェックインし、客室に荷物を置いたら、おすすめしたいのがホテル散策。
テラスやヴィラ棟、桟橋などを歩くと、思わず「かわいい!」と言いたくなるような南欧風の建物や意匠が随所にあり、スマホのカメラが手放せなくなること間違いなしです!
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「ガーデンウィング」と呼ばれる棟の中庭。中央には噴水が配される
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テラコッタの屋根と白壁塗のホテルを背景に、大きなプール。7月中旬~9月上旬まで、昼間に加えナイトプールとしても開放
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白壁に映えるタイル。ホテル内を散策していると、さまざまな意匠に出会える
オーシャンビュー。寛ぎのスーペリアツインルームへ
2018年に改装された「オーシャンウィング」棟の3階客室。今回の取材では、英虞湾側の「スーペリアルーム」に宿泊した
このスーペリアツイン、南欧風の白を基調にウッドテイストと海を感じさせるブルーグリーンの色がアクセントになっていて、清々しいほどの開放感に満ち溢れています。
海側の部屋ではベッドに寝そべると、足先の延長には英虞湾の景色が広がり、また贅沢な気分が沸き上がります。ロビーで感じた開放感はパブリックなものですが、このスーペリアツインに泊まり見る海の景色は、まるでその開放的な風景が自分のものになったかのようにプライベート感たっぷり。
夜になれば、窓から見える明かりはほとんどなく、海から波の音だけが聞こえてきて、リラックス感はさらに高まります。
英虞湾の景色を前にしているだけでも、このホテルに宿泊することが旅の目的になる、と感じてきますが、「都リゾート 志摩 ベイサイドテラス」の魅力はこれだけではありません。
名オーベルジュ、【神戸北野ホテル】山口浩氏が料理を監修
「三重県は、山と海があって雨も多く、非常に自然環境に恵まれた場所。また、古くから伊勢神宮の神様や、皇室へと食材や加工品を奉上していた伝統文化もある、食材の宝庫です」と山口シェフ
先ほどの客室改装に加えて、このたびリニューアルされたのが、ホテル内のフランス料理レストラン【アッシュ・ドール】で提供されるディナーと朝食。そして、その料理を監修しているのが、神戸の都市型オーベルジュとして人気を博す「北野ホテル」の総支配人・総料理長である、山口浩シェフです。
山口シェフが料理を監修するにあたり、コンセプトとしたのは“三重・志摩キュイジーヌ”。地場の食材を生かし、フランス料理の技法で新しい表現にする。そして、その奥には、地元の産業や食材、そしてホテルと周囲の環境が「サステナブル(持続可能)」な関係性を保ち続けたいという、秘められた思いがあります。
以前も松阪牛、伊勢海老、アワビなど、地場の食材を使ってはいたものの、リニューアルを機に、地元産食材をさらに増やし、「御食国(みけつくに)」と呼ばれる三重県ならではの美味しい食材や加工品をふんだんに取り入れています。
では、ディナーと朝食を、順にご紹介していきましょう。
ディナーは、三重食材の美味をフルコースで堪能
コースは全部で3種類。それに加えてアラカルトでの料理注文も可能です。
ですが、土地の食材の魅力を余すところなく感じるのであれば、5つの料理とデザートからなるフルコースがオススメです。
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アミューズ・ブーシュ『松阪産とフランス産のエスカルゴの食べ比べ』。同じオイルに浸かっているのに、まったく味が違うのに驚かされる
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『黒鮑と鮑の肝のリゾット 三つ葉添え 波切産鰹節を振りかけて』。地元で代々鰹節づくりを継承している「かつおの天ぱく」の鰹節を使用。アワビと鰹節の強い旨み同士がぶつかることなく、見事に調和する
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『伊勢海老のポワラージュ ホワイトアスパラのカルボナーラ風』。若干レアさが残った伊勢海老の火入れが絶妙な食感に。日本らしい食材に、XO醤を使った味付けもおもしろい
コースの一品目となるアミューズ・ブーシュでは、2つのエスカルゴが登場します。1つはブルゴーニュ産、もう一つは三重県の松阪産のエスカルゴなのですが、この食べ比べが非常に面白い。
ブルゴーニュ産のエスカルゴももちろんおいしいのですが、食べ比べたときに痛烈に印象に残るのが、松阪産のもののえぐみの少なさとクリアな味わいです。
まるで「これから出す料理も、このエスカルゴのように素材そのものの美味しさを楽しんでください」と書かれた説明書が配られたような、そんな気持ちになるアミューズ。すぐさま心が引き込まれます。
メインで登場する松阪牛のサーロインステーキは、56℃という食材の繊維を壊さないギリギリの温度でおよそ8時間かけて低温調理され、不思議なことにサクっとしたような、軽やかな歯ごたえが特徴。噛めば噛むほど、松阪牛の特性である脂の上品でいい香りが口の中に広がってくる
ディナーを食べ終えて感じたのは、フルコースを食べたのに、まったく胃にのしかかる重みがないこと、そして土地の食材の味をさまざまに味わったという充足感です。
もしも、これらの一つ一つの食材に出会おうと思ったら、一体どれほどの場所を巡らなければいけなくなることか。
地場の食材がこれだけ集まり、そうして紡がれた料理の一皿一皿に、旅グルメの醍醐味が凝縮されているように感じられました。
翌日の朝食は、セミビュッフェスタイルが嬉しい
朝食『三重・志摩ブレックファスト』3,564円(税サ込)。4種のプティドリンク、伊勢志摩こだわりたまごの半熟卵、ジャンボブランと松阪豚ソーセージなど。ジャーサラダとパン、バターなどはビュッフェスタイルで
※2019年7月20日~9月1日の期間はフルビュッフェに変更
フルコースを食べた次の日の朝食。カロリーや量を調節したい、という方も多いと思います。同じく【アッシュ・ドール】で楽しめる「三重・志摩ブレックファスト」は、そんなときに嬉しい、セミビュッフェスタイル。山口シェフ曰く「糖質制限をしている方たちも、選び方次第では制限できる構成にできるようになっています」とのこと。
ビュッフェスタイルで提供されるもののなかで、ぜひ食べていただきたいのが志摩産のあおさを使ってつくられた「あおさのバター」をはじめとする数種類のフレーバーバター。それぞれに独特な風味で、一つのパンでも一口ごとに味を変えることができます。
『あおさ海苔』『海苔とオレンジ』『有塩ナチュラルバター』『トマト』『ハーブ』の5種類のフレーバーバター
もう一つ、特徴的なのが「エッグカッター」と呼ばれる玉子の殻を割る道具を使用したり、自分好みの「ジャーサラダ」をつくるためにジャーを振るなど、食事中にアクションが必要になるシーンがいくつかあること。
それらのアクションが会話を生み、食事中が楽しく、賑やかになる。旅行中の一日の始まりを爽やかで楽しく過ごしてもらいたいという思いから、そうしたアクションをちりばめたという、なんとも素敵なレストランの計らいです。
異国情緒を感じつつ、三重県の魅力に触れる
何度も繰り返すように「都リゾート 志摩 ベイサイドテラス」は、とても日本とは思えないような雰囲気があります。ですが、英虞湾の景色を楽しみ、地場の食材でつくられた料理を味わっていると、その奥には、「三重という土地を楽しんでほしい」という地元のおもてなしの心が感じられてきます。
そして、ホテルにいながらにして地元の魅力にたくさん出会えることは、とても贅沢な体験だと感じました。
この夏、雄大な自然に囲まれた異国情緒たっぷりのホテルで、ぜひ優雅な滞在を体験してみてください。
都リゾート 志摩 ベイサイドテラス
TEL:0599-43-7211
住所:三重県志摩市阿児町鵜方3618-33
アクセス:近鉄賢島駅からシャトルバスで約7分
室数:108室
郡司 周 (ヒトサラ編集部)
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