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新世代の女性シェフ~【志摩観光ホテル レストラン ラ・メール】シェフ 樋口宏江さん~

男性たちが中心の飲食業界で繊細な感性で活躍する女性シェフに注目。彼女たちの料理にかける思いやストーリーをご紹介します。今回は、志摩観光ホテルに入社後、23歳の若さでホテル志摩スペイン村【アルカサル】シェフに抜擢され、2008年【ラ・メール】シェフに就任。2014年志摩観光ホテルの総料理長になった樋口宏江シェフです。

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 2016年5月26日、伊勢志摩サミットでG7の首相陣に腕を振るった樋口宏江シェフ。大役を終え、首相陣にあいさつをしたときに「メルケル首相に“あなたが料理したの?”といわれ握手を求められたのはうれしかったです」と控えめに話す姿から実直な人柄が伝わる。

 樋ロシェフは志摩観光ホテルの料理を世間に知らしめた先々代の総料理長、高橋忠之氏のもとで鍛えられた。2018年、総料理長に就任後、サミットの料理を取り仕切るという大役をつかんだ。
 
 師匠の高橋シェフは、フランス食材を使う伝統的なフレンチが主流の時代に“この場所に来てもらうために”と地元の食材を使った『伊勢海老クリームスープ』などの名物料理を生み出した。

    樋口シェフならではのクリエイティビティが光る一皿『松坂牛のロティかつおだしとともに』

 樋ロシェフはその味を楽しみに訪れるお客さまに忠実にレシピを再現する一方、「今の時代に合う料理をつくりたい」とザベイスイートのフレンチレストラン【ラ・メール】では地元の食材を生かしたコース「シュルブリーズ」も提供。その日仕入れた季節の珍しい地魚などを使った、軽やかな料理をつくる。

    安倍首相もうならせた『伊勢海老のクリームスープ』。サミット前に食べに来た安倍首相が忘れられず、サミット時のメニューに組み込んで欲しいと依頼があった逸品

 地元の「かつおの天ぱく」の鰹だしと松阪牛を合わせた料理などは、スペシャリテになりそうな予感がする逸品だ。地元の漁師や農家さんとの交流もここ1年くらいに活発になったという。「伊勢志摩は古より“御食つ国”と呼ばれてきました。土地がもたらす豊かな食材の数々。それを生かしたいです」。

 老舗ホテルの伝統を守りつつ時代の時流をつかまえる。女性らしいしなやかな感性で新風を吹かせている。

この記事を作った人

撮影/黒岩正和 取材・文/山路美佐(ヒトサラ編集部)

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