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更新日:2020.01.23食トレンド

大阪・福島【Meat Deli Nicklaus’】|世界2位のシェフが手がけるシャルキュトリーで贅沢チョイ呑み

「シャルキュトリー」って要はお肉のお惣菜でしょ?と侮るなかれ。手間暇かけられたパテやソーセージはまさに芸術の域! そんな、シャルキュトリーの世界選手権で2位に輝いたシェフが構える店【Meat Deli Nicklaus’(ミート デリ ニクラウス)】が大阪・福島に誕生したと聞き、早速伺ってきました。

シャルキュトリー、大阪、Nicklaus’、ニクラウス

わざわざ訪れたい高架下の超穴場

お店があるのは、大阪随一のグルメ激戦区、福島のJR高架下。ですが、福島駅から徒歩約7分と駅出口からは少し離れていて、「本当にここにお店があるの?」とちょっぴり不安になってしまうほど……。

    駐車場の奥、高架下という穴場感満点のロケーション

    駐車場の奥、高架下という穴場感満点のロケーション

やっと見つけた光に「もしやここが!」と意を決してドアを開けると、まるで倉庫を改造した隠れ家のような、ミッドセンチュリーテイストの空間が広がっていてびっくり。

    バル風のカウンターの奥には、腰を据えてくつろげるテーブル席が22席あります

    バル風のカウンターの奥には、腰を据えてくつろげるテーブル席が22席あります

さらに驚くのは、4mはあろうかという巨大なショーケース! そこに隙間なく鎮座するシャルキュトリーの数々は、いずれもどっしりとしていて、本場さながらの風格を放っています。

    圧巻のサイズ感に驚くショーケースにはシャルキュトリーがズラリ。約50種類が勢ぞろいしている

    圧巻のサイズ感に驚くショーケースにはシャルキュトリーがズラリ。約50種類が勢ぞろいしている

シャルキュトリーは基本的にグラム単位でテイクアウトできますが、クラフトビールやワインと一緒にイートインでも楽しめます。さらに、昼はランチでシャルキュトリーを使ったホットドッグやパスタ、夜はビストロメニューとして、フレンチベースの創作料理にアレンジしてくれます。

野菜や木の実、ハーブ使いが楽しいシャルキュトリー

まずいただいたのは、「傑作!」という言葉に目が留まった『パテアンクルート コション』。

    特別な火入れで外側の生地と食材に隙間を作らない『パテアンクルート コション』100g/1,100円 ※イートインは+100円(ともに税抜)

    特別な火入れで外側の生地と食材に隙間を作らない『パテアンクルート コション』100g/1,100円 ※イートインは+100円(ともに税抜)

フォアグラと国産豚、ピスタチオのしっとりとしたパテを、サクサクの生地で包んだひと品です。ピスタチオの緑が鮮やかで、味わってみると、豚の旨味とたっぷり入ったフォアグラのコク、さらにピスタチオのナッティ感が一気に押し寄せます。

    左上『パテアンクルート コション タン ドール』100g/1,200円、左下『パテアンクルート ピジョン』100g/1,500円。※各イートインは+100円、右上はマッシュルーム入り太ソーセージ『シャンピニオン』2枚180円、右下はパプリカ入りの太ソーセージ『パプリカリヨナー』2枚160円、※各イートインはそれぞれ2枚200円(すべて税抜)

    左上『パテアンクルート コション タン ドール』100g/1,200円、左下『パテアンクルート ピジョン』100g/1,500円。※各イートインは+100円、右上はマッシュルーム入り太ソーセージ『シャンピニオン』2枚180円、右下はパプリカ入りの太ソーセージ『パプリカリヨナー』2枚160円、※各イートインはそれぞれ2枚200円(すべて税抜)

写真左上の『パテアンクルート コション タン ドール』と左下の『パテアンクルート ピジョン』。同じ『パテアンクルート』シリーズの新作です。『パテアンクルート コション タン ドール』は、なると金時を食べて育った阿波の『金時豚』となると金時がマリアージュしており、芋の甘さと豚の脂の甘さの相性が抜群。

また、『パテアンクルート ピジョン』は、フランス産の鉄分豊富な鳩の肉に、鳩の血と玉ねぎを煮込んだコクのあるペースト、林檎のドライフルーツが加わり、まろやかでフルーティな味覚の世界を繰り広げます。

    『テリーヌ グランメール』100g/450円 ※イートインは+100円(税抜)

    『テリーヌ グランメール』100g/450円 ※イートインは+100円(税抜)

テリーヌは3種あり、一番人気という『テリーヌ グランメール』をオーダー。濃厚な鶏レバーのコクと、粒胡椒のスパイシーさ、パセリの爽やかさの三重奏が絶妙で、ついもうひと口と箸が止まらなくなるひと品です。

    コラーゲン豊富で女性に人気の『フロマージュ ド テット』100g/600円※イートインは+150円(税抜)

    コラーゲン豊富で女性に人気の『フロマージュ ド テット』100g/600円※イートインは+150円(税抜)

ついで、「女性におすすめ」ということで試してみたのは、『フロマージュ ド テット』という煮凝りのテリーヌ。豚の頭を柔らかくなるまで煮込み、その煮汁で固めたというコラーゲンたっぷりのひと品です。とろとろの食感の煮凝りの中から、生姜やセロリ、エストラゴンの爽やかな風味が続々登場して、豚の風味を上品に引き立ててくれます。

ひと手間かけたビストロメニューも充実

ソーセージはビストロメニューからお得な日替わり盛り合わせをオーダー。

    日替わりメニュー『本日のソーセージ盛り合わせ』680円(税抜)

    日替わりメニュー『本日のソーセージ盛り合わせ』680円(税抜)

この日は左から、チリパウダーのホットな味わいがあとを引く「チリブラートブルスト」、王道の「骨付きソーセージ」、バジルなど数種のハーブの味わいが爽やかな「ハーブのソーセージ」の3種がラインアップ。

世界的な品評会で金賞を受賞した『箕面ビール WIPA』を始め、月替わりで6種が揃うクラフト生ビールが進むことうけあいです。

    『シュークルート ガルニ』980円(税抜)

    『シュークルート ガルニ』980円(税抜)

自家製ソーセージとベーコンを、しっかり煮込んだキャベツの酢漬けと合わせる『シュークルート ガルニ』も、ビストロメニューでは外せないひと皿。ソーセージとベーコンは後入れで旨味をしっかり残すのがポイントだそう。ソーセージとベーコンの力強い旨味が、酢漬けの酸味で心地よく際立ちます。

    『牛ほほ肉とごぼうの赤ワイン煮』1,080円(税抜)

    『牛ほほ肉とごぼうの赤ワイン煮』1,080円(税抜)

さらに、低温でじっくり煮込む、『牛ほほ肉とごぼうの赤ワイン煮』なんていう、リストランテさながらのメニューも。ごぼうの自然味と牛肉、赤ワインのコラボは、オーソドックスながらも間違いのない方程式で、シャキシャキの食感も楽しいアクセントです。

    全6品、飲み放題付きで4,000円(税抜)からとリーズナブルなパーティ向けコース料理も3種スタンバイ ※クラフトビールの飲み放題は+500円(税抜)

    全6品、飲み放題付きで4,000円(税抜)からとリーズナブルなパーティ向けコース料理も3種スタンバイ ※クラフトビールの飲み放題は+500円(税抜)

こちらの【ニクラウス】で腕を振るうのは、フランスの星付きレストランで研鑽を積んだ阪口義朗さん。修行中にシャルキュトリーの美味しさに目覚め、仏国家最優秀職人章(M.O.F)を受賞したシャルキュティエに師事。2017年にはパテ・クルート世界選手権で2位に輝いた実力の持ち主。

本場より塩味を抑え、季節の野菜やハーブを独創的にアレンジするシャルキュトリーは、やさしい味わいと、食材同士の絶対的なバランスの良さが特長です。

さらに、店を経営するのは、創業90年の老舗食肉加工機器メーカー。衰退する「お肉屋さんの応援団」を裏テーマに、お肉屋さんの新しいスタイルやレシピを提案しているのだそう。このお肉とシャリュキュトリーを知り尽くした、奇跡のタッグから生まれるご馳走が、おいしくない訳はありません。

この記事を作った人

取材・文/笹間聖子(フリーライター)

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