世界三階級制覇の元チャンピオン八重樫東さん一推し『いっぺぇ!いわて産 んめぇ!焼鳥弁当』 | 【鳥焼処 車屋】
新宿駅東口から3分、通称“アルタ裏”と呼ばれる日本有数の繁華街の一角に位置する【鳥焼処 車屋】。1931創業のモダン喫茶【武蔵野茶廊】を源流とし、多くの著名な芸術家や文人が訪れた。作家・富田常雄が「姿三四郎」の原稿を、田村泰次郎が「肉体の門」を執筆するなど、書斎代わりに使った逸話が残る。そんな由緒ある名店で、オール岩手食材のお弁当が期間限定で発売されることになった。
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期間限定の絶品テイクアウトメニューがスタート
いわてのおいしいが全部つまったお弁当とは!?
黄金の肉汁がこぼれるブランド『岩中豚(いわちゅうぶた)のたれ焼き』
黄金の国が誇るフレッシュでカラフルな野菜が美味い
世界チャンプもノックアウトされたそのおいしさの秘訣とは
期間限定の絶品テイクアウトメニューがスタート
岩手県のおいしいが詰まった『いっぺぇ!いわて産 んめぇ!焼鳥弁当』1,900円(税込)
今秋も、グルメイベント「いわて 食でつながろうフェア」が開催される。「いわての食」を通じて、生産者と飲食店、そして消費者がつながり、互いに支え合い、絆を深めていこうという好評企画。今回の催しは全国21店舗で展開し、すべてテイクアウトか、デリバリー、通販のいずれかの対応ができる期間限定メニューがラインナップしている。
イベント参加店のひとつ、東京・新宿の【鳥焼処 車屋】で提供するのは、串焼きを中心としたオール岩手食材の特製弁当。その名も『いっぺぇ!いわて産 んめぇ!焼鳥弁当』。ネーミングを考えたのは、岩手県奥州市出身の料理長・熊谷知也さん。故郷に思いをはせて、少年時代から慣れ親しんだ言葉を名前に採用した。
この「んめぇ!」お弁当を、ボクシングで世界3階級制覇を成し遂げた元チャンピオン、岩手県北上市出身の八重樫東さんにご試食いただいた。
いわてのおいしいが全部のってるお弁当とは!?
左から岩中豚、あべどり、奥州いわいどり、遠野パドロン、岩手産ズッキーニ(黄、緑)、八幡平産の椎茸、小皿左・あべどりのそぼろ、小皿右・ほろほろ漬
【車屋】で提供する食材は岩手産が多い。東京の人間にとっては新鮮な食材との出会いの場であり、上京してきた岩手県人にとっては故郷の味を懐かしむ憩いの場となっている。
岩手県奥州市出身の調理長・熊谷知也さんは、岩手産の食材にこだわる理由、そのおいしさと魅力を問うと「素朴と愛情です」と即答する。
お客様の好みに合わせた丁寧な仕事が信条、熊谷知也調理長
「岩手県人ってね、寡黙なんですよ。毎日毎日黙って愛情をこめてコツコツと作業します。県民にとっては当たり前のこと、それが素朴な味わいに繋がっているんです。だから安心で安全な食材として自信をもってお客様に提供しています。でも、そんな人柄だから外に向かって宣伝することは下手なんですけどね(笑)」
今回は、季節の旬を意識してお弁当をプロデュース。季節限定ならではの逸品を仕上げた。
熊谷さんが選んだ食材は『岩中豚』、『あべどり』、『奥州いわいどり』、『八幡平産の椎茸』、『遠野パドロン』、『岩手産ズッキーニ』、『ほろほろ漬』、『ササニシキ』。
すべて岩手で育った“素朴と愛情”の詰まった食材を八重樫さんがいただく。
備長の炭でじっくり火をいれる
仕上げに秘伝の特製だれにくぐらせる
黄金の肉汁がこぼれるブランド『岩中豚(いわちゅうぶた)のたれ焼き』
「美味そう。どれからいったらいいか迷います(笑)」
「うわ、おいしそう」
お弁当を開けるとにこやかに感想をもらす八重樫さん。まず口に運んだのは『岩中豚(いわちゅうぶた)のたれ焼き』。
「岩中豚は肉と脂のバランスが良いお肉です。やわらかくてくさみが少なくて、あっさりとしているのも特徴です」(熊谷さん)
最近では首都圏でも注目を集めている銘柄で、名称は岩手中央の頭文字からつけられている。これを一度ならぬ三度浸けのたれ焼きで仕上げて提供している。
肉汁たっぷりで甘辛く焼き上がった『岩中豚のたれ焼き』
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表面がこんがりと焼かれ香ばしさも楽しめる『あべどりのつくね』
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ソフトな食感が堪能できる『奥州いわいどりのもも焼き』
「豚肉の味わいが口の中で広がるというか、この美味さをなんと表現したらいいかわからない(笑)」(八重樫さん)
続いて『あべどりのつくね』をいただく。
「あべどりは、低脂肪で鶏肉独特のにおいが少ないのが特徴です」(熊谷さん)
高たんぱくで低カロリーのあべどりは、健康食としてスポーツ選手やダイエット食に最適。
「僕も現役時代は鶏肉が好きで、減量中はよく胸肉やささみなどのつくねを食べていました。歯ごたえも良いですね」(八重樫さん)
一品一品のおかずを懐かしそうに口に運ぶ
三品目は『奥州いわいどりのもも焼き』。いわいどりは岩手県の県南、磐井地方で生産されている鶏。
「木酢液、海藻、ヨモギ粉末などで肉質を整えて、さらに枯草菌をプラスして育てた鶏。やわらかい食感が楽しめます」(熊谷さん)
「知っています。美味しいとしか言えなくて申し訳ないけど、ふるさとを思い出す味です」(八重樫さん)
なごやかな表情で、一口ひとくちをゆっくりと味わいながら口に運ぶ八重樫さん。
現役引退した今は1日1食という八重樫さん。それだけに1食が楽しみだという
手前のほろほろ漬けがピリリと辛く、主役(お肉類)をもり立てる
彩り豊かな岩手産の野菜がお弁当を飾る
世界チャンプもノックアウトされたそのおいしさの秘訣とは
「僕は岩手の中でも内陸出身なので山菜がふるさとの味ですね」
特別に提供した『奥州産の夕顔と油麩の炒め物とピーマンのお浸し』(店内お通し用)参考価格300円(税込)
試食の途中から「ガツガツいっちゃっていいすか」と、八重樫さん。満足そうに全てを平らげた後「ごちそうさまでした」と箸を置いた。
「(ふるさとの)岩手を堪能させていただきました。東京で岩手県のものを食べるのっていいですね」
と元世界チャンピオンならではの優しい一面が垣間見えた。
「コツコツ積み上げることが得意な県民性。岩手県民はアスリートにも向いていると思います」という八重樫さんに「なるほど」とうなずく熊谷さん
ふるさとに思いを馳せ、岩手の食材のおいしさの秘訣をアスリートならではの目線で、こんな風に語ってくれた。
「食べるって毎日行うこと。積み重ねです。アスリートにとって、この一食に何を食べるか、その繰り返しで一年後、二年後の結果に繋がります。つまり食も自分を作る大切な要素。大成するためにはおろそかにできません。スポーツに限らず健康のことを考えたら、一般の人も同じですよね。だからこそ食材選びというのは大事だと思っています。岩手県人は、僕の印象だとみんな人見知りで、人と接するのが得意じゃない人が多い。でも、何かをコツコツと積み上げることはすごく得意な県民性です。そういう人が育てているから生産物には安心、安全の信頼性がある。その時、どんな食べ物を選ぶかで将来が変わってきます。そういう意味では、岩手の食材って、(良い食材として)選ばれるべき生産物だと思います。今日は良い機会をありがとうございました」
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「東京から岩手を応援したい」という八重樫さん。熊谷さんは「岩手を知るきっかけになってほしいですね」
「地元出身のチャンピオンに食べてもらって光栄です。皆さんがこのお弁当を通じて、どんなことでも良いから、岩手に少しでも関心を持ってもらえたら嬉しいですね」
熊谷さんはこう締めくくった。
撮影/海保竜平 文/内山賢一
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