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更新日:2021.10.10食トレンド デート・会食

日本酒のAIソムリエ「KAORIUM(カオリウム)」を体験|【AKAKUMA別邸】新宿

今回ご紹介するのは、東京・新宿にある日本酒ペアリング【AKAKUMA別邸】。2021年春に麻布から移転し、同じビルで【AKAKUMA】と【AKAKUMA別邸】に分かれて営業をしています。ソムリエを務めるのは、日本酒業界で有名な赤星慶太さん。最新のAIソムリエ「KAORIUM(カオリウム)」と赤星さんのペアリングコースをご紹介します。

【AKAKUMA別邸】『産地直送刺身四点盛り』

小さな看板がひとつのみ、ビルの奥にある【AKAKUMA別邸】

昨今、ロボット配膳やQRコードメニューなど、新しい取り組みをしている飲食店が増えていますが、みなさん「AIソムリエ」をご存知でしょうか? ソムリエと聞くとワインをイメージしますが、今回ご紹介するのは日本酒のペアリング。そして、気になるのが「AI」。

そんな「AIソムリエ」がいるのは、新宿駅西口近くにある【AKAKUMA別邸】というお店。オーナー兼ソムリエを務めるのは、ニューヨークを拠点に16年ほど地酒のインポーターをしていた赤星慶太さんで、6年前に帰国し、麻布十番でお店をオープン。その後、2021年春に新宿に移転し、現在はアラカルトメインの【AKAKUMA】とコースメイン【AKAKUMA別邸】に分かれて営業をしています。

    AKAKUMA別邸外観

    【AKAKUMA】と【AKAKUMA別邸】は同じ建物の1階ですが、入り口は別々

    AKAKUMA別邸外観

    右横の通路を奥に進むと【AKAKUMA別邸】の入口があります

今回は【AKAKUMA別邸】にて、コース料理をいただいてきました。店内は、カウンター6席と4人掛けテーブル席だけの隠れ家的雰囲気。コースは1種類のみで、旬をテーマに毎月料理が変わるそうです。

    AKAKUMA別邸内観

    オープンキッチンの店内は、シェフやソムリエと気軽にお話ができます

言葉から日本酒を選べる、日本酒AIソムリエ「KAORIUM」

こちらが香りを見える化し、日本酒を提案してくれるAIの「KAORIUM(カオリウム)」。

    KAORIUM

    一人一台、テーブルに「KAORIUM」のタブレットが置いてあります

聞きなれない独特な味の表現が多い日本酒の注文に、ハードルを感じている人も少なくないはず。「KAORIUM」は、印象をイメージしやすい「すずしげ」、「ふくよか」、「あたたかみ」の3種類のキーワードから日本酒を選ぶことができ、香りも「ミルクキャンディ」「パイナップル」「パッションフルーツ」といったわかりやすい言葉で表現してくれるため、お酒の特徴がつかみやすく、ラベルや銘柄では選びづらいという方でも、言葉から日本酒を選ぶことができます。

    KAORIUM

    日本酒の味わいを、イメージしやすいフルーツや風景などで表現してくれます

「KAORIUM」はAIなので、皆が飲んでそれぞれ感じたイメージの言葉をタップしてあげることで、そのデータを記憶し進化していきます。なかには「こんな感じ方をした人もいるのか、でも確かにこの味するな」と、自分が気づけなかった味に気づけ、日本酒を飲む体験が豊かになります。また、その日本酒にあうオススメの料理を隣に表示してくれるのも嬉しい機能です。

お互いの良さを引き立てあう、至高のペアリング

「KAORIUM」だけでなく、【AKAKUMA別邸】ではソムリエ赤星さんが料理と日本酒の最高の組み合わせを提案してくれるペアリングコースも名物です。どんな料理がいただけるのか簡単にコース内容をご紹介します。

    AKAKUMA別邸赤星さん

    気さくで明るい、ソムリエの赤星さん

まず一品目は『桃と水牛のモッツアレラチーズのカプレーゼ』。

    AKAKUMA別邸『桃と水牛のモッツアレラチーズのカプレーゼ』

    ミントとマンゴービネガーをつかった『桃と水牛のモッツアレラチーズのカプレーゼ』

この料理にあわせるお酒は「風の森 ALPHA」。日本酒が持つ果実感が桃とあわさることで、味わいは桃が引っ張り、香りはお酒がぐーっと引き上がる感覚。それぞれのバランスがいいことで、華やかな余韻がしっかりと感じられます。

つづいて『稚鮎のフリット』×福島県会津「ぷちぷち」と『産地直送刺身四点盛り』×葉県吉野酒造「腰古井」&千葉県守屋酒造「舞桜」。

  • AKAKUMA別邸『稚鮎のフリット』

  • 『稚鮎のフリット』は、稚鮎の苦みやとうもろこしの甘み、ヨーグルトの酸味など、それぞれ方向性が異なる味を、微発泡の「ぷちぷち」がひとつの味にまとめます。

  • AKAKUMA別邸『産地直送刺身四点盛り』

  • 『産地直送刺身四点盛り』では、同じ食材でもあわせるお酒が変わるだけで、主役にも裏方にも変化を遂げる二面性が楽しめます。

つづいて『鮑のポワレ~肝バターソースで~』と富久錦の「Fu.」をあわせた一品。

    AKAKUMA別邸外観『鮑のポワレ~肝バターソースで~』

    ぷりぷりの鮑と肝ソース。日本酒は酸が心地よい「Fu.」とあわせて『鮑のポワレ~肝バターソースで~』

8%と低アルコールの「Fu.」は、まるでりんごのような味わい。「KAORIUM」では、すずしげがメインに表示され、すももや洋梨、リンゴ酢が例にあげられており、味を言葉で見るとまた違った食の楽しさがあります。

    KAORIUM

    食事中にいただいたお酒は、「テイスティングリスト」でまとめて見ることもできます

そして、ハツともも肉の2品構成の『北海道北見産の鹿の炭火焼き』。つけ合わせの大根おろしの辛さでお酒を変えているそうで、今回は新潟県の「越後鶴亀」と千葉県の「峯の精」。

    AKAKUMA別邸『北海道北見産の鹿の炭火焼き』

    新鮮な鹿肉をつかった『北海道北見産の鹿の炭火焼き』

〆の料理は、さっぱりと『夏野菜とカマスの冷製茶漬け』と月桂冠「伝匠」。最後のデザートは『スイカのジュレ』と川鶴酒造の「讃岐くらうでぃ」です。

    AKAKUMA別邸『夏野菜とカマスの冷製茶漬け』

    水ナスやカマス、きゅうりなどつかった『夏野菜とカマスの冷製茶漬け』と『スイカのジュレ』

今回は夏のコース料理で、計8品ほど。料理はもちろん、お酒の組み合わせが素晴らしく心もお腹も大満足!
ソムリエの赤星さんは、もっと多くの若い人が日本酒に興味を持って「おいしくておもしろい、また飲みたい!」と感動してもらえるように、日々新しいことに取り組んでいるそうです。ぜひここでしか味わえない、最高の感動を体験してみてください。

この記事を作った人

福島 美歩(ヒトサラ編集部)

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