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更新日:2017.02.27グルメラボ

ちょっとした疑問にアンサーを。食事に使える便利な数学

つるかめ算にニュートン算、微分積分など。大人になって、純粋に数学に取り組むことは少なくなったかもしれませんが、私たちが普段何気なく食べている食事の裏側にも、ちょっとした疑問を解決してくれる『数学』が存在しているのです。

ちょっとした疑問にアンサーを。食事に使える便利な数学

L÷λ=Wで行列の待ち時間がわかる!?

 人気店には行列がつきもの。並んだ先においしいものがあるとわかっていても、やっぱり待ち時間は気になるところです。そんなときには『リトルの公式』。

 たとえば、カウンター10席が存在し、顧客の平均滞在時間が30分のラーメン店の行列の10番目に並んだ場合・・・

総席数L(10席)÷食事の平均時間λ(30分)=およそ3分間隔で1人ずつ入店してゆくW

というような計算式を作ることができ、そこから自分の順番をかければおよそ30分後に入店することができると予測できます。

カロリー=『脂質』+『タンパク質』+『糖質』!?

 食材の成分表示などで記載される『カロリー』は、三大栄養素である『脂質』『タンパク質』『糖質』の含有量から計算されます。実際には食材をミキサーにかけた後に特殊な機械を使ってそれぞれの1g当たりの含有量を算出し、脂質9kcal/g、タンパク質・糖質4kcal/gの係数を掛けることで導き出しています。
 
 とはいえ、すべての食材をミキサーにかけることはできませんので、一般的には概算値から作られた栄養成分表を用いてカロリー計算をしていくのが一般的です。ちなみに成人の一日の摂取カロリーの目安は男性で2200kcal、女性で1800kcal程度と言われています。

『摂取アルコール量÷0.12g』でアルコールの分解時間がわかる?!

 お酒は飲みたいけれど翌日に響かないか心配、という葛藤は多くの人が経験しているのではないでしょうか。お酒が抜けていくペースがわかれば、自分で量を調整することもできますよね。

 アルコールを分解する力には個人差がありますが、1分間あたり平均でおよそ0.12gのアルコールが体から抜けていきます。たとえばアルコール度数5%のビールを350mlを飲んだ場合、アルコール量は13.8gになりますので約2時間後にはお酒が抜けているという計算になります。
 
 焼酎の水割り(度数4%)5杯であれば4時間ちょっと、赤ワインを1本あけるとお酒が比較的強い人でも10時間以上もの時間が必要になるのです。翌日の予定までの時間を逆算して、程よく楽しめるお酒のバランスを心がけたいものです。


 今回ご紹介した『食事の場で使える便利な数学』はごく一部のものですが、覚えておくとちょっとした疑問を解消できたり、答えを踏まえて賢明な選択ができるようになるかもしれません。何となく選択して後から悔やむなんてことはもうやめにして、スマートな食事を楽しんでみてはいかがでしょうか。

この記事を作った人

坂野絵美(フリーライター)

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