更新日:2025.01.27旅グルメ 連載
ヒトサラ編集長の食ダイアリー~とっておきの旅と食のはなし~vol.2|岩手・宮城 三陸の漁師町の魅力 その①
編集長・小西克博が最近気になったお店を、語り下ろし形式で紹介していく新連載企画です。今回のテーマは「三陸の漁師町の魅力」。なかなか行けないエリアではありますが、大震災から立ち直った岩手、宮城の三陸海岸を訪れ、漁師さんたちとの交流の中で出会ったお店を中心に紹介していきます。
ヒトサラ編集長 小西克博プロフィール
大学卒業後に渡欧、北極から南極まで約100ヶ国を食べ歩く。共同通信社を経て、中央公論社で「GQ」創刊に参画。2誌の創刊編集長、IT企業顧問などを経て、現職。
今回ご紹介するお店〈遠野~釜石〉
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【とおの屋 要】/オーベルジュ
【和の膳 みや川】/日本料理
【シェ・マルコ】/ビストロ
ご縁が出来て年に何度か三陸海岸を訪れています。新幹線で新花巻まで行って、そこからローカル線か車で移動することが多いです。東京からだとけっこう時間がかかりますが、その分、気づきも多いんです。
新花巻の駅に大谷翔平コーナーがあります。いつもそれを見てから次の移動に移ります。今回は目的地は釜石です。が、途中、遠野を通ります。柳田國男の「遠野物語」で有名なところですね。ここにはオーベルジュ【とおの屋 要】があります。
田んぼで米を自分でつくるところから始め、発酵を中心に伝統料理を新しい解釈で提供してくれる素敵な宿で、海外のお客様にも人気の場所です。伝統的などぶろくから飲みやすいワインのようなお酒をつくったり、常にチャレンジをされています。
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【とおの屋 要】の美しい外観と料理
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今回の釜石は、大震災以来初めてという曳舟まつりを見るために出かけたのですが、大漁旗を掲げた漁船が何十隻も終結して神輿を乗せ祭りを行う光景はなかなか凄かったですよ。大音量で演歌や民謡がかかっているんですが、なんか日本人の琴線に触れるものがあります。
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大漁旗を掲げた漁船が終結した曳舟まつり
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ここの名物のひとつにどんこがあります。知ってますかこの魚。エゾイソアイナメって言っていろんな食べ方があるんですが、なかでも肝あえが絶品なんですよ。
これは漁師さんから教わった食べ方なんですが、これを食べられるお店が釜石駅前にある【和の膳 みや川】です。
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釜石を代表する漁師の佐々木洋裕さんがとってきてくれたどんこの肝和えを、地元の浜千鳥でいただく
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【和の膳 みや川】は地元で人気の日本料理店です。とにかく魚料理が素晴らしい。いつぞやは、前菜にアナゴの煮凝りを出していただいたのですが、その豊かな味わいにこれメインにしてもいいのでは思ったほど。
うにの炊き込みご飯なども、地元でなければ味わえない豊潤さです。そのなかでもひときわ素晴らしいのが、どんこの肝和えなんですよ。
そして飲みたい日本酒は蔵も近い浜千鳥かな。なんだか釜石の海の景色がテーブル上で蘇るんですよね。
逆に、ちょっと洋風なイメージを感じたいのなら海に面した【シェ・マルコ】もいいお店です。
【シェ・マルコ】は魚河岸テラスという商業施設にあるのですが、シェフはフランスでソムリエをされていた人。自分でも漁をする人なので、魚の鮮度は抜群です。
この店のテラスに座って海を眺めながらワイン片手にブイヤベースなどをいただいていたら、南仏の海に面したビストロに座っているような気になりますよ。
【CHEZ MARCO】
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電話:090-2364-1969
住所:釜石市魚河岸3-3 魚河岸テラス 2F
店舗詳細はこちら >
小西克博/ヒトサラ編集長
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