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更新日:2025.01.27旅グルメ

寿司を起点に、港町・氷見のグルメを巡る1泊2日の旅|富山県氷見市

寿司がおいしい県として、必ずと言っていいほど名前が挙がる富山県。特に日本海側有数の漁港がある氷見市(ひみし)では、四季を通して新鮮な海の幸を味わうことができます。今回は、氷見が全国に誇る「寿司」を起点に、マイ醤油づくり体験や漁業文化施設の見学など、1泊2日の旅を満喫してきました。寿司以外のグルメも必見です!

富山県氷見市

<Day1>

12:00 【魚のレストラン 番屋亭】で新鮮な海の幸に舌鼓
13:30 「氷見市漁業文化交流センター」で氷見の漁業を学ぶ
17:00 夜は中心街で氷見の名物グルメを食べ歩き!

<Day2>

10:00 「本川藤由商店」でマイ醤油づくり体験
11:00 キャラクターたちに出合える氷見のまちなかを散策
12:00 【鮨処 きよ水】で氷見の寿司を味わう
13:30 「氷見漁港場外市場 ひみ番屋街」でお土産探し

<Day1>

    氷見漁港

    氷見の中心部にある氷見漁港は、富山県内で最大規模の漁港。ここから市内、県外へと魚が運ばれていきます

東京駅から北陸新幹線でおよそ2時間。新高岡駅で下車し、車またはJR氷見線で30分ほどの場所にあるのが今回の目的地・氷見市です。市内に降り立つと、港町らしい心地よい潮風と澄んだ空気に包まれます。また、海沿いを中心に飲食店や土産店が点在しており、漁業を中心に栄えてきた町であることがよくわかります。

12:00 【魚のレストラン 番屋亭】で新鮮な海の幸に舌鼓

    魚のレストラン番屋亭内観

    海に浮かぶのは、街のシンボル的存在の「唐島(からしま)」。気象条件がよければ見える海越しの立山連峰は圧巻!

氷見に来たら、まずは新鮮な海の幸で腹ごしらえしましょう。「氷見漁港場外市場 ひみ番屋街」内にある【魚のレストラン 番屋亭】は、氷見漁港から直送される鮮魚を使った食事がいただけるお店です。2階の予約席は富山湾を望む絶好のロケーション! お一人様から家族連れ、団体まで、あらゆるシーンで利用できるのも魅力です。

    網元御膳

    事前予約限定の『網元御膳』(取材時:2,310円)。刺身や焼物、天ぷらなど、さまざまな調理法で魚介を楽しめます

    海鮮丼

    キラキラと輝く鮮魚が盛り付けられた海鮮丼は、まるで宝石箱のよう。下に敷き詰められているご飯は氷見産のコシヒカリです

定食や海鮮丼はどれもボリューム満点でリーズナブル。種類豊富なメニューから、その日の気分や好みに合わせて選べます。また、四季を通して多種多様な魚が水揚げされる氷見漁港ですが、特に冬のぶりはブランド魚「ひみ寒ぶり」として有名。毎年11月下旬〜2月頃のシーズン中には、刺身やしゃぶしゃぶ、ぶり大根など、ぶりを使った一品料理も楽しめますよ。

13:30 「氷見市漁業文化交流センター」で氷見の漁業を学ぶ

    氷見市漁業文化交流センター

    氷見漁港のすぐそばに建つ「氷見市漁業文化交流センター」。市場・食堂も併設しています

お腹も心も満たされたら、次は氷見の漁業について学びましょう。2020年にリニューアルオープンした「氷見市漁業文化交流センター」は、氷見の魚と漁業をテーマにした体験型施設です。“天然のいけす”と呼ばれる富山湾の特長や、氷見の魚の豆知識、越中式定置網の仕組みなどを多彩な体験型展示で学ぶことができます。

    越中式定置網

    天井から吊り下がっているのが、氷見で使われている越中式定置網。実物の定置網を展示しているのは全国でもここだけ!

    ひみ寒ぶり模型

    全国的なブランドとして知られる「ひみ寒ぶり」のリアルな模型。実際に持ち上げてみると、その大きさと重さに驚きます

大型スクリーンで大迫力映像を楽しめる「VRシアター」や、魚のプレートにスマホをかざすと情報が出てくる「ARストリーム」、ゲーム感覚で氷見の漁業文化を学ぶことができる「ハンズオンひみ」など、面白い仕掛けもたくさん。レンタサイクルの貸し出しやさまざまな体験・イベントなども行われており、氷見観光の拠点として立ち寄りたいスポットです。

「氷見市漁業文化交流センター」施設情報

住所:富山県氷見市中央町7-1
営業時間:9:00~17:00 ※最終入館は16:30まで
定休日:水曜、祝日の翌平日、年末年始
料金:入館無料

17:00 夜は中心街で氷見の名物グルメを食べ歩き!

    氷見牛

    さまざまな部位の食べ比べを楽しめる「氷見牛の盛り合わせ」。きめ細やかな肉質で、一口食べればその柔らかさに驚きます

氷見の魅力は、海の幸だけではありません。氷見の豊かな自然の中で育った「氷見牛」は、肉質・鮮度・霜降り度合いの三拍子揃ったブランド牛として高く評価されています。地元の精肉店がプロデュースする焼肉店【氷見 牛屋 本店】は、そんな氷見牛を一頭買いして提供しているお店。普段なかなか味わうことのできない希少部位まで、余すことなくいただけます。

    氷見牛

    お肉を網の上で焼き上げるのも楽しい時間。脂がのったお肉には、たっぷりとワサビをつけていただくのがオススメ!

    氷見牛の寿司

    サシの入り方も美しい氷見牛の寿司(写真はコースの一品)。とろけるような食感で、口いっぱいに旨みが広がります

焼肉だけでなく、氷見牛を多彩な食べ方でいただけるのもこのお店の醍醐味。ステーキ、すき焼き、しゃぶしゃぶのほか、炙り握り寿司、コロッケなども人気だそうです。敷地内に併設するテイクアウト専門の【精肉 牛屋】、プライベートサウナと鉄板焼きを楽しめる一棟貸しの宿【GYU-YA VILLA】も要チェックです!

    氷見牛屋本店内観

    2024年春にリニューアルした店内は、上品で落ち着いた雰囲気。テーブル席のほか、掘りごたつ席やカウンター席もあります


    氷見丼本舗みきさん

    常連客から観光客まで、幅広い客層に親しまれている【氷見丼本舗 みきさん】。気さくな大将が一人で切り盛りしています

もう一つ、氷見の名物グルメといえば「氷見うどん」。手延べ製法でつくられる麺はコシが強く、つるりとした喉ごしのいい食感が特長です。創業から45年の歴史を持つ【氷見丼本舗 みきさん】では、氷見うどんの2大メーカーである「海津屋」と「高岡屋」、そしてお店で毎朝手打ちする自家製麺を食べ比べできます。

    氷見うどん

    氷見うどんの『相盛り』(取材時:1,300円)。この日は特別に「高岡屋」のよもぎうどんも盛っていただきました

土産店などで売っている乾麺タイプの氷見うどんは日持ちするため、氷見土産として人気。「ここで食べ比べして、自分のお気に入りを買って帰ってほしい」と大将は話します。ちなみに『相盛り』を頼むなら、麺の違いがよくわかる「冷」で注文するのがオススメだそうです。知る人ぞ知る名店で、氷見うどんのおいしさを味わいましょう。

    1.5ittengo

    メインの商店街から一本入った道にある【1.5 ittengo】。隠れ家のような雰囲気に気分が高まります

もうちょっと飲んだり食べたりしたい……という時は、カフェバー【1.5 ittengo】へ。氷見出身のオーナーが2023年5月にオープンしたお店です。アルコールは50種類以上、ノンアルコールは30種類以上とドリンクメニューが豊富で、お酒を飲む人も飲まない人も気兼ねなく過ごすことができます。旅の1日目を振り返りながら、会話に花を咲かせましょう。

    夜パフェ

    『夜パフェ』(取材時:各1,000円)。フルーツなどの具材とクリームのバランスが絶妙。最後まで飽きることなくペロリといただけます

    1.5ittengo内観

    シックな壁の色が印象的な店内。入口付近にカウンター席、奥にテーブル席があり、どちらでもゆったりと過ごせます

パリッとした薄い生地のピザや、“別腹感覚”で食べられる夜パフェなど、〆にぴったりなフードやスイーツも魅力的。一軒目、二軒目と食べ歩きした後に訪れるのにちょうどいいお店です。氷見市内では年に数回、夜の食べ歩きイベントが開催されています。チケットを購入すると商店街のお店を中心におトクに食べ歩き・飲み歩きできるので、氷見を訪れる際はぜひ情報をチェックしてくださいね。

<Day2>

10:00 「本川藤由商店」でマイ醤油づくり体験

    本川藤由商店

    氷見の中心部を流れる湊川沿いにあるお店。店内に足を踏み入れると、醤油の甘い香りが漂ってきます

旅の2日目は、いよいよ氷見の寿司文化に触れていきます! まず訪れたのは、明治3年の創業から150年以上の歴史を持つ「本川藤由商店」です。先代が網元だったという同店では、「刺身や寿司に合う醤油」をコンセプトに醤油を醸造・販売しています。同店の醤油を愛用している家庭や飲食店も多く、まさに氷見の魚のおいしさを支えている重要な調味料です。

    本川藤由商店

    醤油はその場で購入も可能。一升瓶入りから卓上タイプまであり、持ち帰りやすいお土産用の商品も充実しています

    マイ醤油づくり体験

    マイ醤油づくり体験に挑戦! 具材は氷見産の煮干し、ニンニク、昆布、しいたけ、唐辛子の5種類からセレクトします

旅のアクティビティにぴったりな、オリジナルのマイ醤油づくりも体験することができます。お店の歴史や醤油についての説明を聞いた後、実際の醤油をテイスティングしながら自分好みの具材を選び、小さな瓶に詰めていきます。スタッフに醤油を注いで蓋をしてもらい、オリジナルのラベルシールを貼ったら完成! 旅のお土産として持ち帰って、自宅でも刺身や寿司などの魚料理に合わせてみてください。

    マイ醤油づくり体験

    具材の量や組み合わせによって味わいの異なる醤油が完成します。3日~1週間ほど寝かせると風味が出てくるそうです

「本川藤由商店」店舗情報

住所:富山県氷見市本町1-18
体験受付時間:月・火・木・金曜 9:00〜16:00 ※祝日は除く ※5名以上の場合は電話で事前予約が必要
料金(取材時):マイ醤油づくり体験 1,000円 ※お土産付き

11:00 キャラクターたちに出合える、氷見のまちなかを散策

    まんがロード

    氷見駅前から中心商店街に続く、通称「まんがロード」。あちこちにキャラクターのモニュメントがあります

氷見は『忍者ハットリくん』『怪物くん』などを手がけた日本を代表する漫画家・藤子不二雄Ⓐ先生のふるさと。氷見駅からメインの商店街にかけて歩いていると、誰もが知る人気キャラクターのモニュメントに出合うことができます。なかには藤子Ⓐ先生が富山湾の魚をモチーフにしたオリジナルキャラクターも! 記念撮影を楽しみながら、個性的なお店が軒を連ねる商店街を散策しましょう。

    忍者ハットリくんのモニュメント

    氷見駅前にある『忍者ハットリくん』のモニュメント。一体出合うごとに思わず写真を撮りたくなります

    光禅寺

    商店街の近くにある「光禅寺」は、藤子Ⓐ先生の生家。山門をのぞくとキャラクターの石像たちが出迎えてくれました

12:00 【鮨処 きよ水】で氷見の寿司を味わう

    鮨処きよ水

    和の風情を感じられる【鮨処 きよ水】の店内。カウンターに立つ店主の清水さんがテンポよく寿司を握っていきます

2日目のお昼は、旅のメインでもあるお寿司! 氷見漁港の目の前にお店を構える【鮨処 きよ水】を訪れました。店主の清水さんは、父親の代まで魚屋を営んでいたことから、市場で魚を直接競り落とせる権利を持っています。毎朝開店前に市場へ行き、自分の目でいい魚を見極めているそうです。お店では、その日の朝に買い付けた魚をお昼から提供しており、究極の鮮度を体感できます。

    鮨処きよ水

    今回は5,000円(取材時)のコースを注文しました。一品目は刺身の盛り合わせ。プリプリとした歯ごたえから鮮度の良さを感じられます

    鮨処きよ水

    この日の寿司ネタはイカ、マグロ、ブリ、スズキ、甘エビ。シャリに使うコシヒカリは契約農家から仕入れ、自家精米して炊き上げているそう

厚めに切られた魚と大きめのシャリで構成される寿司は、港町らしい豪快さで、素材そのもののおいしさを最大限に感じられます。6貫1本の『ランチ』(取材時:1,200円)は日常使いする地元客に、10貫1本の『特上ランチ』(取材時:2,300円)は観光客に人気です。一品料理と〆の寿司を楽しめるコースは、ランチ・ディナーともに注文可能。市内でも有数の人気店なので、予約して訪れるのがオススメです。

    かに味噌サラダ

    『かに味噌サラダ』はお店の隠れた名メニュー。かに味噌のドレッシングは自家製。コクと豊かな風味を楽しめます

13:30 「氷見漁港場外市場 ひみ番屋街」でお土産探し

    氷見漁港場外市場ひみ番屋街

    ドライブの立ち寄りスポットとしても親しまれている「氷見漁港場外市場 ひみ番屋街」。お土産探しや食事を楽しみに、この日も多くの人が訪れていました

海岸沿いに建つ道の駅「氷見漁港場外市場 ひみ番屋街」は、土産店や飲食店など、30以上のお店が集結するスポットです。氷見漁港から直送される魚を使った食事から、鮮魚、加工品に至るまで、海の幸を満喫できます。ほかにもスイーツや地酒など、氷見のおいしいものがたくさん。場内をぐるりと一周すれば、旅のお土産にしたい品が見つかるでしょう。全国発送に対応しているお店もあるので、帰りの荷物が多くなっても安心です。

    氷見漁港場外市場ひみ番屋街

    通路の両側に店舗がずらりと並ぶ店内。施設は漁師の作業小屋(=番屋)をモチーフにしてつくられているそう

    氷見漁港場外市場ひみ番屋街

    市場らしい活気を感じられる鮮魚直売所。まだ動いている魚やカニもいて、漁場から売場までの近さを実感できます

広々としたフードコートでは、氷見うどん、氷見牛、氷見カレーといったご当地グルメもいただけます。さらに、周辺は天然温泉が湧き出る土地。敷地の一角に無料の足湯、道を挟んだ向かい側に「氷見温泉郷 総湯」があるなど、海を望むロケーションで旅の疲れも癒すことができます。食事からお土産選び、天然温泉まで楽しめる、氷見観光では外せないスポットです。

    広大な公園

    「氷見漁港場外市場 ひみ番屋街」の道を挟んで向かいにある広大な公園。展望台の上からは富山湾や氷見の街を一望できます

「氷見漁港場外市場 ひみ番屋街」店舗情報

住所:富山県氷見市北大町25-5
営業時間:物販施設/8:30~18:00、鮮魚施設/8:30~18:00(鮮魚は売り切れ次第終了)、フードコート/8:30~18:00、飲食施設/11:00~18:00、回転寿司/10:00~20:00 ※店舗により営業時間が異なる
定休日:1月1日

この記事を作った人

撮影/山城卓也 取材・文/高橋舞衣

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