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更新日:2025.02.17食トレンド

洗練を極めながらも使い勝手抜群! 伝統を再構築した江戸前鮨とそのホスピタリティで東京の最先端を堪能【飯倉(いいぐら)】|麻布台ヒルズ

ラグジュアリーホテル&リゾートのパイオニア「アマン」の世界初の姉妹ブランドホテルとして麻布台ヒルズに誕生した「ジャヌ東京」。2階にある鮨割烹【飯倉】は、洗練の雰囲気を湛えながらも個人店のような親密度の高いホスピタリティやアラカルトにも対応する使い勝手の良さで密かに人気を集めています。接待、デートはもちろん、友達とのランチ、サクッとお鮨を食べたいなどさまざまなTPOにも応えてくれる、しかも東京の最先端を感じさせてくれるまさに理想とも言える画期的な鮨店の魅力を紹介します。

洗練を極めながらも使い勝手抜群! 伝統を再構築した江戸前鮨とそのホスピタリティで東京の最先端を堪能【飯倉(いいぐら)】|麻布台ヒルズ

「ジャヌ東京」らしい洗練の雰囲気を堪能できる和モダンの空間

「ジャヌ東京」内に店を構える【飯倉】ですが、ホテルのメインエントランスからに加えて、桜麻通りに面してひっそり設けられたエントランスからもすぐの場所にあり、独立店舗のような佇まい。ホテルの中なのに隠れ家感があるのも魅力です。また、入口には扉がなく、高い天井から本麻の暖簾がかかる斬新なスタイル。そして店内に入ると2〜3層吹き抜けた解放感のある空間と、鮨店のイメージをいい意味で逸脱した非日常感に期待が高まります。

    美しいライティングで日本の伝統技術である壁の組子模様が浮かび上がる

    美しいライティングで日本の伝統技術である壁の組子模様が浮かび上がる

樹齢300年という檜の一枚板のカウンターを筆頭に、天井の枡格子、壁の麻の葉組子、そして繊細な盆栽、生花など日本の伝統美をモダンに表現する洗練のインテリアはさすが「ジャヌ東京」。心を洗われる凜とした雰囲気は、背筋を伸ばしながらも心安らぐ食事の時間を約束してくれるのです。

    季節を映すアーティスティックな生花

    季節を映すアーティスティックな生花

江戸前鮨を再解釈した斬新なアイデアの数々に驚く

カウンターでカランコロンと心地よい高下駄の音を響かせながら仕事するのは料理長の篠原邦宏さん。国内外の有名鮨店で重ねてきた経験を買われて開業を任された実力の持ち主です。「ジャヌ東京」のコンセプトである“つながり”“インスピレーション“”探究心“を体現するべく「器使いなどの見た目はもちろん、料理法、食材の使い方や組み合わせなど小さな驚きを散りばめ、新しい食体験を楽しんでもらえるよう心掛けています」と篠原さん。江戸前鮨や日本料理の伝統技術も大切にしながらジャヌらしさを追求し、ここにしかない個性を楽しませてくれます。

    経験豊富な料理長の篠原邦宏さん。確かな技術、豊富な知識をベースに現代の鮨を追求

    経験豊富な料理長の篠原邦宏さん。確かな技術、豊富な知識をベースに現代の鮨を追求

まずおすすめしたいのが、ランチ2万6,000円、ディナー3万6,000円のおまかせコース(水・日除く)。“東京タワー方面に抜ける眺めを背景に”という麻布台ヒルズらしさも楽しめるカウンターで、篠原料理長の実力を存分に堪能できるからです。季節のおつまみ、握り、巻物、デザートに加え目の前で淹れてくれる「SABOE」のお茶もセットになっています。

おつまみは、例えば昆布締めにした白身の魚を薄く引き、ペースト状にしたあん肝を塗り、鰹節薫乾室で燻したピスタチオを散らしたイノベーティブなプレゼンテーションのお造りで目も舌も楽しませてくれます。内容は季節によって変わりますが、1品だけシグネチャーとして通年提供しているのが、『蒸し鮑の手巻き』。霧島(鹿児島県)で甕壷熟成されている玄米黒酢を使った黒舎利にトリュフの香りを忍ばせ、蒸し鮑、その他隠し食材2点を入れ、様々な食感、香り、旨みを味わうことができます。

    【飯倉】のシグネチャーとして人気の『蒸し鮑の手巻き』

    【飯倉】のシグネチャーとして人気の『蒸し鮑の手巻き』

この手巻きの黒舎利に使われている玄米黒酢は、篠原料理長が開業にあたって、【飯倉】ならではの味を確立させたいとさまざまなお酢を取り寄せて吟味・厳選したお酢です。甕壷で発酵・熟成させた霧島の玄米黒酢は、酸度やコクなど特注できるとのことで、「食材との相性はもちろん、万人の口に合いながらも個性を発揮できる」と確信。この黒酢をベースに赤酢もブレンドしたインパクトのある黒舎利と、白酢を使った白舎利をネタによって使い分けています。また、ちらしには赤酢のみを使い、飽きのこない赤舎利で調味しているそうです。

    鮪、小肌、穴子など味のしっかりとしたネタには黒舎利を使用

    鮪、小肌、穴子など味のしっかりとしたネタには黒舎利を使用

ネタに塗る煮切り醤油も濃口、たまり醤油、木桶醤油など4種類を用意。そのほかにもイカ用の水塩、穴子のツメなどネタを最大限に活かす細やかな下拵えにも注目したいところ。ガリも目の前で薄くスライスしたてのものを提供してくれるので、カウンターで食事をする折には舎利の味や温度のこと、なぜ煮切りを変えているのか、生姜を切り置きしていないのかなど尋ねてみてください。会話が弾むきっかけになるのはもちろん、鮨に関する知識も増やすことができるに違いありません。

    黒舎利を使った『小肌』は江戸前鮨伝統の黄身酢おぼろをのせて提供

    黒舎利を使った『小肌』は江戸前鮨伝統の黄身酢おぼろをのせて提供

    ふわっと柔らかく煮上げて握りにした『煮穴子』

    ふわっと柔らかく煮上げて握りにした『煮穴子』

ロマンチシズムを感じさせる優しく繊細な器使いや盛り付けの美しさも印象的。日本の伝統美をモダンに表現したインテリアとの相乗で、決して奇を衒っているわけではないけれど、新しい時代のお鮨を食べている、そんな愉悦に浸ることができるのです。

    コースの最後の方で提供される美しいプレゼンテーションの『鮪中巻き』

    コースの最後の方で提供される美しいプレゼンテーションの『鮪中巻き』

また、10種類の日本酒が楽しめるお酒のペアリングだけでなく、麻布台ヒルズにも出店している話題の日本茶ブランド「SABOE」の厳選茶葉によるお茶のペアリングコース5,500円も用意されています。茶葉の抽出温度にもこだわって供されるお茶とお鮨の相性の探究は貴重な体験になること請け合い。そのほか、薬膳コーラや黒蜂蜜を使ったジンジャーエールなど身体を気遣うソフトドリンクメニューにも注目です。

    茶葉は、季節茶、「ジャヌ東京」オリジナルの茶葉、京都の宇治玉露、ほうじ茶、阿波番茶、抹茶の6種が用意されている

    茶葉は、季節茶、「ジャヌ東京」オリジナルの茶葉、京都の宇治玉露、ほうじ茶、阿波番茶、抹茶の6種が用意されている

テーブル席はアラカルトもOK。使い勝手も抜群

高級鮨のお店は一般的にはおまかせコースのみのお店が多い昨今。【飯倉】は、一品料理、お造り、お椀、握り、丼物などアラカルトのメニューもあり、テーブル席でオーダーすることができます。ランチにお鮨を食べたいというときには見た目に華やかで元気になれる『ばらちらし』などおすすめです。また握りもお好みで、あるいは5貫8,000円、10貫14,000円~というおまかせもあります。

    『ばらちらし』8,000円

    『ばらちらし』8,000円

デイナータイムもテーブル席ならアラカルトメニューで少しお鮨を食べたい方にもお好みなどでのご利用が可能です。その他、季節のアラカルトメニューも楽しむことができ、2軒目でちょっとお鮨をつまみたいという我儘も叶えることができます。

話題の最旬ホテルならではの現代的なラグジュアリー感と、個人店のような親しみやすくきめ細かなホスピタリティを両立させているのも【飯倉】の画期的な特徴です。昔ながらの威勢の良い江戸前鮨のお店も楽しいですが、地方から上京した友人や海外からのゲストを案内するには、やはり新たな試み、工夫で「今」を感じる洗練のお鮨で東京らしさを楽しんでもらえたらと思います。


※記載されている全ての料金は、税・サービス料込の価格です。

この記事を作った人

取材・文/藤田 実子

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