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更新日:2017.10.24旅グルメ

<タイ・ローカルフード紀行 VOL.11> 濃厚エビミソたっぷり『トムヤムクン』

トム=煮る、ヤム=混ぜる、クン=エビ。日本でもよく知られたタイを代表する料理ですが、バックパッカーが行き交うカオサン通りのそばに超人気店があるんです。

<タイ・ローカルフード紀行 VOL.11> 濃厚エビミソたっぷり『トムヤムクン』

 タイ料理でもっとも有名なメニューこそが、『トムヤムクン』ではないでしょうか。世界三大スープのひとつとも言われ、酸っぱさと辛さと甘さとが調和した味わいは、まさにタイ料理のシンボル。日本に数多あるタイ料理レストランでも必ずある、定番中の定番といえるでしょう。

    エビ、イカ、ムール貝など山盛りのシーフードがお店の目印【トムヤムクン・バンランプー】

    エビ、イカ、ムール貝など山盛りのシーフードがお店の目印【トムヤムクン・バンランプー】

 この『トムヤムクン』の名店といわれる店が、今回紹介する【トムヤムクン・バンランプー】です。場所はバンコク西部のバンランプー地区。バックパッカーの聖地ともいわれるカオサン通りからも近く、周囲には外国人の泊まるゲストハウスもたくさん並んでいます。またバンランプー市場がそばにあって、服や靴などを売る店がびっしりと密集し、庶民的な賑わいのある場所でもあります。

【トムヤムクン・バンランプー】はそんな界隈に軒を出している屋台なのですが、味の良さが評判を呼び、食事の時は満席が続きます。行列ができることさえあるのです。とくに昼休みは、近くのオフィスから人が大挙するので、はずしたほうが無難かもしれません。

 店名に掲げている通り、店の看板メニューは『トムヤムクン』。どのテーブルでも必ず頼んでいます。やはりマストでしょう。

    『トムヤムクン』150バーツ(約500円)。ココナツの果肉が入っているのは珍しい

    『トムヤムクン』150バーツ(約500円)。ココナツの果肉が入っているのは珍しい

 こちらのお店の『トムヤムクン』は、一般的なものとちょっと色合いが違います。プリック(唐辛子)が控えめで、その代わりにココナツの果肉がたっぷりと添えられているんです。
 
 そしてひと口すすってみると。芳醇なナムコン(エビミソ)の味わいにきっと驚くはず。加えてレモングラスやカー(タイ生姜)など多種多様なハーブの香りと、ココナツの甘さも入り混じり、複雑ながらも調和の取れた世界をつくっています。これは人気になるわけです。
 
 スープとして味わってもいいですが、ごはんを注文して少しずつかけながら食べるのもおすすめです。

    でっかいエビがごろり入った『クン・トート・ガティアム』150バーツ(約500円)

    でっかいエビがごろり入った『クン・トート・ガティアム』150バーツ(約500円)

 このお店、実は海鮮屋台なのです。だから『トムヤムクン』以外にも、シーフードを使った料理がいろいろと並びます。やはり新鮮なエビをニンニクで揚げた『クン・トート・ガティアム』、貝をバジルと唐辛子で炒めた『パット・ホイ』あたりがおすすめでしょうか。

    『パット・ホイ』100バーツ(約330円)。ビールによく合うピリ辛

    『パット・ホイ』100バーツ(約330円)。ビールによく合うピリ辛

    店はいつも盛況。40年以上も営業している老舗でもある

    店はいつも盛況。40年以上も営業している老舗でもある

 ほかにも店頭に山と盛られたさまざまな食材を選んで、お好みの調理法でつくってもらうこともできます。屋台ではありますが、高級なシーフード店にもまったく負けない店なのです。

【トムヤムクン・バンランプー】

☎:086-883-7676
住所:Kraisi Road,Talat Yot,Phra Nakhon,Bangkok
営業:9~20時
定休日:なし

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この記事を作った人

取材・文/室橋裕和(フリーライタ―)

タイに10年在住し、現地日本語情報誌を中心に活動。帰国後は雑誌や書籍、ウェブなどの執筆・編集にあたり「アジアのいま」を発信している。タイ料理ではラープ・ペット(アヒル肉とハーブのサラダ)をカオニャオ(もち米)と一緒に食べるのが大好き。

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