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更新日:2018.09.11グルメラボ

旬の素材を盛り込んだ肴に多彩な地酒が進む、明石の名酒場【立ち飲み処 田中】

鯛・蛸・穴子をはじめ豊富な海の幸で全国に知られる明石は、実は酒蔵が点在する酒どころでもあります。そんな地元の幸の取合せを満喫できるのが、老舗酒店が手がける、隠れ家的な立ち飲み店。旬の素材を盛り込んだ多彩な肴に、杯が進むこと間違いなしの一軒です。

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明石の銘酒と山海の幸が織りなす、滋味あふれるマリアージュを満喫

角打ちから始まった、知る人ぞ知る人気立ち飲み

 明石といえば全国有数の漁師町として知られていますが、実は灘五郷から連なる酒どころ。地元では「西灘」とも呼ばれるほど、界隈には老舗の酒蔵が点在し、知る人ぞ知る銘酒も数多い。そんな明石の地酒の醍醐味を楽しんでほしいとの思いから、創業80年の老舗【たなか酒店】が始めたのが【立ち飲み処 田中】です。

    活気あふれる「魚の棚商店街」にある、創業80年の【たなか酒店】。店の横の暖簾が立ち飲みへの入口

 明石では早朝の漁を終えた漁師が街なかに飲みに来ることから、ほとんどの酒店にカウンターがあり、角打ちの文化が定着している土地柄。【立ち飲み処 田中】も有料試飲場から始まり、15年前に本格的な立ち飲み店に改装。

    蔵元で特別に醸造された【たなか酒店】限定の「来楽」純米吟醸グラス680円。しっとりと旨味が広がる『穴子煮』880円~、『タコ煮』580円(すべて税込)

 店への入口は、活気あふれる「魚の棚商店街」にある酒店の脇。うっかり見落としそうな細い通路を奥へと進み、低い戸をくぐった先には、年季の入ったカウンター。今や、開店と同時に多くのお客が訪れる人気ぶりで、思い思いに杯を手にした賑やかな空気が満ちています。

明石の地酒を銘柄ごとに飲みごろの温度で

 酒店直営だけに、全国各地の銘酒や国内外のオーガニックワインなど幅広い品揃え。中でも、地元の日本酒の充実度は界隈でも随一です。茨木酒造の「来楽」、西海酒造の「空の鶴」、江井ヶ島酒造の「神鷹」など、多彩な明石の蔵の銘酒を季節ごとに入れ替え。「明石ブルワリー」の無濾過生ビールも、エール、ヴァイツェン、シュバルツなど、日替りで異なる種類が楽しめます。

    「空の鶴」原酒グラス750円(税込)。『自家製オイルサーディン』380円(税込)は、あかし魚醤と一味唐辛子を振ると旨味がグッと際立つ

 日本酒は、銘柄によって飲みごろの温度帯でおすすめする、細やかな気配りもこの店ならでは。一年を通して燗もできるので、同じ銘柄の冷やと燗をハーフグラスで飲み比べたり、氷を浮かべたオンザロックにしたりと、幅広い日本酒の味わいを楽しむこともできます。

心地よく杯が進む、多彩な酒肴とのマリアージュ

 さらに、目を引くのはカウンターにずらりと並んだ、見るからに酒を呼ぶ料理の数々。大鉢に盛られているのは、定番の前どれの鮮魚の刺身やスジコン、ポテサラ、穴子入りのだし巻玉子など約20種。「いい魚と野菜が手に入るのが魚の棚にある店の強み」と、旬の素材も季節ごとに登場。また、イカナゴを発酵させた自家製の「あかし魚醤」や、日本酒の踏み粕、味噌を使った一品など、自店で扱う発酵調味料も活躍。お酒との相性も、細やかに提案してもらえるのが嬉しい。

    「来楽」純米生原酒 兵庫北錦グラス650円(税込)。『鶏肝の粒マスタード』400円(税込)は、まろやかなコクが酒を呼ぶ一品

【たなか酒店】オリジナルの「来楽」純米吟醸なら、淡麗な飲み口とすきっとした後味が、穴子煮やタコ煮などあっさりした魚介の旨味と好相性。同じ「来楽」でも濃醇でキレのある生原酒は、鶏肝のクリーミーな味わいと、また「空の鶴」原酒の芳醇な香りはオイルサーディンの濃密な旨味と絶妙な調和を見せる。

  • 濃密な旨味が染み出す、『踏み粕と味噌チャーシュー』

  • 『だし巻玉子』も人気の定番

 目の前に並ぶ色とりどりの酒肴を見ながら、注文に惑うのもまた一興。「体に良くて美味しい料理との組み合わせで、お酒を飲んで元気になってもらえれば」と、滋味あふれる明石ならではのマリアージュに、心地よく酔える一軒です。

【立ち飲み処 田中】

電話:078-912-2218
住所:兵庫県明石市本町1-1-13
アクセス:
営業:[月~水、金]12:00~13:30、17:00~20:30、[日]12:00~17:30
定休:木・土曜

この記事を作った人

文/田中慶一(フリーライター)

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