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更新日:2019.06.19食トレンド

篠原涼子インタビュー|映画『今日も嫌がらせ弁当』~篠原流子育て論と、行きつけのお店~

Amebaブログ【デイリー総合ランキング】1位に輝き、書籍化されたエッセイは20万部を突破。その圧倒的クオリティの“キャラ弁”がメディアで注目を集め、『今日も嫌がらせ弁当』(6月28日公開)として映画化されました。今回は、主人公・かおりを演じた篠原涼子さんに作品への思いや、ご自身の子育て論、行きつけのお店について伺いました。

篠原涼子インタビュー|映画『今日も嫌がらせ弁当』~篠原流子育て論と、行きつけのお店~

~Story~

実話に基づく物語。“ウザい母”から“反抗期娘”へ、お弁当に込めた愛のメッセージ

舞台は八丈島。シングルマザーの持丸かおり(篠原涼子)は、次女の双葉(芳根京子)と暮らしている。高校生の双葉は反抗期に突入し、生意気な態度で何を聞いても返事すらしない。かおりは双葉の嫌がる“キャラ弁”をつくり続けて逆襲するのだが、やがてそのお弁当は、会話のない娘への大切なメッセージへと変わっていく。果たして、かおりが思いのすべてをこめた、高校3年間のフィナーレを飾るお弁当とは──?

    ©2019「今日も嫌がらせ弁当」製作委員会

    ©2019「今日も嫌がらせ弁当」製作委員会

Interview

「母と娘の“美しさ”、前向きな“何か”が伝われば」

──主人公・かおりは、シングルマザーで働き詰め、おまけに娘は反抗期。でもどこかコミカルに切り抜ける、母親の強さを感じさせる映画ですね。

篠原涼子(以下、篠原):ありがとうございます。なるべく明るいイメージで、肩肘張らずに演じようと思いました。かおりが内職で疲れたり、娘のことで悩むときも、暗い感じじゃなく「前向きな何か」が映ればいいなと思いながら演じさせていただきました。

──実話が基の物語ですよね。原作者のKaori(ttkk)さんは、3年間もあんなにクオリティの高いお弁当をつくり続けたなんて、なかなかできないですよね。

篠原:すごいですよね。私はあんな器用につくれないですけど(笑)。海苔の貼り方とか、チーズをカッターで切る作業とか、難しいんですよ、繊細で。なので演じていて自然と「手慣れてる感」が出るようにすごく練習しました。お弁当をつくっているシーンは楽しかったです。

    ©2019「今日も嫌がらせ弁当」製作委員会

    ©2019「今日も嫌がらせ弁当」製作委員会

──“キャラ弁”をつくるようになったきっかけこそ、反抗期の娘への「嫌がらせ」でしたが、決して嫌らしくない。本当はどういう思いでお弁当をつくっていたと思いますか?

篠原:私もそれがすごく気になったので、Kaori(ttkk)さんご本人に直接伺ったんです。娘さんの気持ちが分からないから、お弁当で近づこうと思ったのかな、と。でも実は、娘さんの不器用さも全部分かったうえで、あえてこれ(メッセージを込めたお弁当)を選んだんですって。手紙だと見てくれない、読んでくれない。でも、お弁当は毎回開ける、食べなきゃいけない。

──娘さんのことを分かったうえでの“お弁当”だったのですね。

篠原:さすが母親だな、と思いました。すごく面白いですし、ユーモアがありますよね。手紙や文字だと硬く感じちゃうけど、お弁当を通して伝えると、お母さん寝ないでこんなに努力してつくってくれたんだって、ありがたみにも返ってくるので。娘さんが「私も母のように、自分のことを理解して接してくれる母親になりたい」とおっしゃっていて、すごく“美しい”なと。そこが何か伝わればいいなと思いながら演じました。

    ©2019「今日も嫌がらせ弁当」製作委員会

    ©2019「今日も嫌がらせ弁当」製作委員会

──篠原さんご自身は、お子さんにお弁当をつくりますか?

篠原:つくりますよ。定番はやっぱり、だし巻き玉子ですね。入れると色に「お弁当つくったよ」って感じが出るので(笑)。それに私自身、玉子焼きが入っているとテンション上がるんですよ! いわゆるザ・お弁当みたいな具だと、人に見せながら食べられる……隠さずに(笑)。

──隠さずに、ですか?

篠原:小学校3年生の頃、祖母にお弁当をつくってもらっていた時期があって、ある日、お弁当の蓋を開けたら、びよーんって一面納豆だったんですよ! クラスに好きな人もいたので、当時の私からしたら「嫌がらせ弁当」でしたね(笑)。おばあちゃんは、私が納豆好きなのを知っていたので、愛情だったんでしょうね。でもそれがトラウマで、ウィンナーとか、トマトとか、普通のお弁当だと皆の前で堂々と食べれるっていう嬉しさがあります(笑)。

「反抗期の息子には、ワザとムカつくことをいいます(笑)」

──篠原さんご自身は、お子さんとのコミュニケーションはどうされていますか?

篠原:基本的には会話をするようにしていますが、忙しいときとか、夜遅い日が続くと、息子宛にお手紙を書きます。まだ小さいので彼に伝わるように、あまり深く書かず、その時思った気持ちをさらっと。それを息子がとっておいてくれるので、きっと嬉しいんだなって。

──素敵ですね。お返事を書いてくれたりしますか?

篠原:お返事という形ではないのですが、彼も時々、私の鞄にお手紙を忍ばせてくれますね。男の子なのであまり長文じゃないけど、彼は彼で頑張って書いてて。手紙が入っていると嬉しいなって思います。

──映画では、反抗期の娘にお弁当で思いを伝えていますが、ご自身は息子さんが反抗期になったらどう接しますか?

篠原:まさしく今がそうですね(笑)。でも、反抗期や思春期って大切なものだと思います。そういう時期があるのが健康体だし。逆に自分のことが言えなくなって、わがままな自分を誰にも発散できないとストレスが溜まってしまうと思うので、なるべく吐き出させるように意識してます。

──「吐き出させる」とは、どのように?

篠原:ワザとこちらもムカつくことをやってみたり、彼が言いたいことのきっかけを出してあげる。すると向こうが、ここでは言えないような暴言を吐いてきたり(笑)。そうするとすっきりするみたいで、その後すごく仲良くなれるんですよ。そして最終的には泣かす(笑)。泣くとストレスが発散されるみたいで、時間が経つとけろっとしてますね。

──試行錯誤してお子さんとコミュニケーションをとろうとする姿勢は、映画ともリンクしますね。

篠原:そうですね。反抗期の態度を真に受けて相手にすると余計に伝わらないですよね。なので、Kaori(ttkk)さんのようにお弁当でメッセージを伝えるのは、上手いやり方だなと思いました。たまにイラっとされたり、でも毎日つくってくれるあたたかさは伝わるし。なかなか真似はできないですけどね(笑)。

──お弁当をつくり続けるって、本当に大変ですよね。この映画を観て、母親の偉大さを感じました。

篠原:それは嬉しいですね。この映画は子育てに共感できる母親世代だけでなく、年齢を問わず、お子さんにも観ていただきたいんです。塚本監督も、「子供にこそ見てもらいたい」と言っていました。色んな方々にリラックスして楽しんで観てもらえれば嬉しいです。

~篠原涼子「行きつけのお店」~

【中華風家庭料理 ふーみん】

「青山骨董通りにあるお店で、ここの『納豆チャーハン』が好きです。それから、『牛肉麻婆豆腐』や『ふーみんそば』もオススメです。すっごくおいしいですよ!」

  • 電話:03-3498-4466
    住所:東京都港区南青山5-7-17 小原流会館 B1F
    営業時間:11:30~L.O.16:00、18:00~L.O.21:00
    定休日:日曜・祝日・第1月曜

『今日も嫌がらせ弁当』
  • 公開:6月28日(金)全国ロードショー
    出演:篠原涼子 芳根京子 松井玲奈 佐藤寛太 / 佐藤隆太
    監督・脚本:塚本連平
    原作:「今日も嫌がらせ弁当」Kaori(ttkk)(三才ブックス刊)
    主題歌:フレンズ「楽しもう」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
    製作:2019「今日も嫌がらせ弁当」製作委員会
    制作プロダクション:日活 ジャンゴフィルム
    配給:ショウゲート

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この記事を作った人

撮影/三橋 優美子(篠原涼子) 取材・文/関口 潤(ヒトサラ編集部)

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