【SIX SENSES DUXTON】年末年始の美食旅はシンガポール、シックスセンシズ初の都市型ホテルへ
年末年始にシンガポールで美食旅ー。そんな計画を立てている人も多いのでは?そんなあなたにおすすめしたいホテルが【SIX SENSES DUXTON】。環境に配慮したサステナブルな取り組みで知られるシックスセンシズグループ初の都市型ホテルだ。今人気のレストランが立ち並ぶチャイナタウンエリアに位置し、食事を楽しむには絶好の場所。ショップハウスを生かしたノスタルジックなホテルで滞在し、シンガポールの美食を堪能して。
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シックスセンシズ初の都市型ホテルは19世紀の邸宅をリノベーション
地球環境への配慮は客室からレストランまで
近隣エリアは食いしん坊にはたまらない美食の宝庫!
シックスセンシズ初の都市型ホテルは19世紀の邸宅をリノベーション
人や文化が交錯するメルティングポット、シンガポール。2019年の『アジアのベストレストラン50』の1位となった【オデット】をはじめ、名だたるレストランが続々とオープン。ローカルなB級グルメから、世界に誇る最先端のガストロノミーまで体験できるとあって、近年食べることを目指して、シンガポールをバケーションのデスティネーションに決める人も急増中。
そんな食を目指す旅の拠点となるホテルに私がおすすめするのが、この【シックスセンシズ ダクストン】。シックスセンシズ スパ&リゾートといえば、環境に配慮したリゾートホテルで有名なブランド。そのブランド初の都市型ホテルとしてオープンしたのが、ここシンガポールの【シックスセンシズ ダクストン】なのだ。
ロビーエリア。ライブラリーが併設されており、思い思いにホテルのゲストがくつろぐ
立地は、シンガポールでも人気のホーカーセンター(フードコート)【マックスウェル フードセンター】や『アジアのベストレストラン50』に初ランクインした【ヌーリ】、抜群の味でローカルにも観光客にも人気のプラナカン料理【ブルージンジャー】などがあるチャイナタウン・エリア。
細い路地を入ると突然現れる19世紀のショップハウスの建物をそのまま生かしたホテルのファザード。中に入るとイギリス人のデザイナーが手掛けたというコロニアルな雰囲気に一気に気分が上がる。聞けば中の部屋の数々は段差やつくりをほぼ変えずにホテルに仕立てているのだとか。都市型ホテルといえども、その土地特有の環境や文化を重んじ、調和したホテルで定評のあるシックスセンシズらしいつくりだ。
建物の形状にあわせて、ひと部屋ひと部屋のデザインが違う。リピーターになって、いろんな部屋の滞在を楽しむのもいい
客室からレストランまで徹底した、地球環境への配慮に感動
チェックインした部屋は、ショップハウスだった時代を彷彿とさせる、タイムスリップしたような素敵な雰囲気。窓はそこまで大きくないけれど、この陰影礼賛な感じがむしろ落ち着く。ベッドサイドにはシンギングボウルがおいてあり、鳴らしてみると、チベットの寺院にいるかのような音の振動に癒される。いつもは決してしないのだけれど、朝ベッドの上でを組み、ボウルを鳴らして瞑想をしたくなった。
そして、ぐるっと部屋を見渡して感動したのは、プラスチック製品が一つもないということ。ランドリーバックもプラスチックではなくエコバックが置かれている。もちろん水はガラスのボトル。歯ブラシでさえも、プラスチックではなく、特殊な土から作られているもの。ブラシの部分は動物の毛だ。
さすが環境保護のための努力と地域コミュニティへの支援活動を自主監督するサステナビリティ部門があるシックスセンシズならではの徹底ぶりだと感心した。ちなみに、シックスセンシズの各プロパティは、個別にサステナビリティ基金を設立し、ガラスボトルの飲料水と各地域を象徴する動物のぬいぐるみの販売を通じて集まる売上げを寄付している。宿泊することで、地球環境にも貢献できるというのは旅行好きな私のような人間にとって、これからはホテルの選択肢の一つとなると思う。
メインダイニングの【YELLOW POT】。バーも併設されている
ちなみに、この地球環境と人々の健康を考える、という理念は、ホテルのダイニングでも徹底的に実行されている。
黄色の陶器や、美しいファンが印象的なその名も【YELLOW POT】は伝統的な広東料理をモダンにアレンジした料理が人気の店。特筆すべきは、食材はフレッシュなものにこだわり、できるだけ添加物を使わないように配慮して料理をしていること。また、コンポストを導入し、ごみを減らしたり、パッケージの簡略化を地元の業者と行うなどの自助努力をしているのだ。こうした取り組みは、シンガポールのホテルでもまだあまりないとのこと。
この日のディナーに注文した『クリスピーチキン』。ホテルゲスト以外の外来の客も多い
さて、到着した日はゆっくりしたいので、夜ご飯はこの【YELLOW POT】でディナーをすることに決定。いくつか頼んだのだけれど、アラカルトのポーションも小ぶりで、二人でいろいろな種類をシェアできるのがよかった。全体的に味も優しく、身体に負担がかからないお味が嬉しい。料理は全体的に広東料理がベースだが、野菜を多用し、スパイスやハーブなどをほんのり効かせたモダンな雰囲気に仕上がっていた。
シンガポールの朝ごはんの定番『カヤトースト』。卵・砂糖・ココナッツミルク・パンダンリーフででつくった「カヤジャム」をトーストでサンドしたもの
ちなみに、ゲストは朝ごはんも【YELLOW POT】で食べるのだが、ここにはホテルにつきもののビュッフェがない。これも実はフードロスに配慮した地球環境を考えた取り組み。ビュッフェは確かにいろいろと選んで食べられる楽しさはあるけれど、食品廃棄量はばかにならない。それに、自分の健康を考えたとしても、おいしいものがある旅先で夜もたっぷり食べたうえに、朝もたくさん食べるなんて肥満の道・・・・・・・、いや、それ以前に確実に不健康だ。
そのかわり、このホテルではシンガポール風のオムレツや、カヤトーストなど、ひとりひとりの注文を受け、ゲストが必要な分だけの出来立ての朝食をつくってくれる。規模が大きなホテルが多いシンガポールのなかで、こうした誰かの家に招かれたような雰囲気を味わえるのは贅沢なことなのだと思う。
【マックスウェル・フードセンター】
近隣エリアは食いしん坊にはたまらない美食の宝庫!
朝ごはんを食べて、気持ちのいいロビーとお部屋でまったりした後に、ランチは【マックスウェル・フードセンター】に行ってみることにした。有名な海南鶏飯のお店もあるけれど、実は今年の2月に行ったばかりなので、別のところを試したい。ということで、コンシェルジュでマックスウェルのホーカーのおススメを聞いてみた。カクカクシカジカ希望を伝えると、すぐに教えてくれたのが、彼が思う『シンガポールで1.2を争うほどおいしいと思うポピア』の店と、魚の頭が入った汁ビーフンの店。屋台の場所を丁寧に書いてくれた地図を手に、出発!
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ランチに食べた『ポピア』(左手前)と『魚の頭のフライ入り汁ビーフン』
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『ポピア』を買った、【ROJAK POPIAH&COCKLE】
ホテルから歩くこと5分で目的地に到着。お昼時で人は多いがそれほど混雑はしていない。南国らしいのんびりとした雰囲気の中、まずは【Rojak, Popiah & Cockle】でポピアを購入し、さらに【金華】で『Fish Meat Bee Hoon』を購入。
ポピアというのは、薄いクレープのような生地に、もやし、甘辛の大根、ガーリックに干しエビ、ピーナッツなどが入っているスナックのようなもの。初めて食べたけれどこれがなかなか。結構なボリュームなのだが、野菜が中心なので軽くてすっと食べられてしまう。そして、フィッシュヘッドのから揚げが入った白いスープのビーフンが驚きのおいしさ。ビーフンといっても、太さは細めのうどんくらいあり、のど越し良くつるつるっと入っていく。優しい白いミルク色のスープに溶ける揚げた魚のコクと、さっぱりした麺のバランスが絶妙なのだ。
麺をすすり、ポピアをほうばりながら、先ほど教えてくれたコンシェルジュのスタッフの方の笑顔を思い出す。いいお店教えてくれてありがとう。
【シックスセンシズ・マックスウェル】1階のライブラリーカフェ
【マックスウェルフードセンター】で食事をした後は、目と鼻の先にある【シックスセンシズ マックスウェル】へデザートタイム。こここは、シンガポールにある、シックスセンシズもうひとつの都市型ホテルだ。この一階のライブラリーカフェが本当に静かで落ち着く! 前回シンガポールに来たときに見つけて以来すっかりお気に入りの場所となり、何度も足を運んだ。今回ももちろんここで至福の食後のコーヒータイム。ちなみに入り口そばにあるアイスクリームのワゴンのアイスも絶品なので、気になる人はぜひトライしてほしい。
今回私が過ごしたのは2日間だったけれど、ホテルがあるチャイナタウンは、歩ける範囲に美食スポットが点在している、食いしん坊には本当にオススメの場所だということを日を追うごとに実感した。加えて、開発された商業施設やビル群が立ち並ぶエリアにはない、ゆったりとしたシンガポールらしい空気が流れているのが気持ちいい。
【シックスセンシズ ダクストン】は大型でラグジュアリーなホテルとはまた違う、リラックスした心地いい滞在を叶えてくれる。
【SIXSESES DUXTON】詳細
住所:83 Duxton Road, Singapore, 089540
電話番号:+65 6914 1428 (YELLOW POTの予約電話もこちらへ)
宿泊予約:0120-921-324
その他お問い合わせ:japan@sixsenses.com
取材・文/山路美佐(ヒトサラ副編集長)
幼少時代から筋金入りの食いしん坊。丸の内の総合商社に入社するも食への探究心を抑えきれず退職しイタリアに短期料理研修の旅に出る。帰国後世界文化社に入社し「家庭画報」ほかの雑誌で食・旅・アートの編集を担当。2017年3月から現職。美味探求の旅は30カ国以上にのぼる
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