多摩川に【Nora Bakery】がオープン。葛の酵母を使った『カンパーニュ』がイチオシ
2019年12月5日(木)、東急多摩川駅の近くに毎日でも通いたくなるベーカリー、【Nora Bakery(ノラ ベーカリー)】がオープンしました。約40種類のラインナップのなかから、イチオシのパンをご紹介します!
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多摩川駅近くで12月5日にオープン
約40種類のラインナップ。オススメは『カンパーニュ』
葛を使った酵母や自社農園の野菜などこだわりの素材
幅広いラインナップのベーカリーがオープン
多摩川駅近くにオープンしたばかりの【ノラ ベーカリー】は、豊富なラインナップと素材を大切にしたパン作りが魅力のベーカリーです。
店長はパン職人の金子梨花さん。金子さんと2人の製造スタッフでパン作りをしている
ラインナップはハード系から総菜パンやスイーツ系のパンまで幅広く、その数は約40種類。オープン初日からお客さんが絶えず、対面式のカウンターでスタッフと談笑しながらさまざまなパンを選んでいます。
ぜひ食べてほしい オススメのパン『カンパーニュ』
『カンパーニュ』920円、ハーフ460円(ともに税抜)。カットしてもらえる
なかでも、店長の金子さんが自信を持ってオススメする一品は、葛(くず)の花から起こした酵母を使った『カンパーニュ』。酵母の素材を自然のなかに求めて探し歩いていたところ、行き着いたのは多摩川沿いに生息する葛でした。
小麦粉に全粒粉とライ麦を少し加えている
「葛の酵母のおかげか分からないけど……」と前置きしつつ、「酸味が出すぎず、丸い味に仕上がったなと感じてます」と金子さん。クラストはバリバリと、中身はもちっとした食感です。そのまま食べてもよし、タルティーヌやサンドイッチとして他の食材と合わせるのもよし、どう食べようかと想像してしまいます。
『ゴールデンエピ』
『ゴールデンエピ』320円(税別)
ハード系が好きな人は、バゲット生地を使った『ゴールデンエピ』320円もぜひ。厚切りのベーコンに、ゴールデンマスタードがアクセント。
『気まぐれピタサンド』
『気まぐれピタサンド』420円(税抜)。全粒粉を使用。【Nora Bakery】の母体は農業生産法人で、栃木県真岡市で農園を営んでいます。
【Nora Bakery】は栃木県で自社農園を営んでいます。そこで採れた野菜を使ったパンもぜひ食べてみたいところ。農園から届いた野菜を挟んだ『気まぐれピタサンド』は、自家製のフムスとクミンが野菜を引き立てる、エスニックな雰囲気のピタサンドです。
初めてのベーカリーに訪れるとき、スイーツ系のパンも楽しみですよね!特に秋冬になると二大勢力ともいえる『あんバター』と『ミルクサンド』は、【Nora Bakery】でもオススメです。
『あんバター』
『あんバター』290円(税抜)
ほどよいハード具合のソフトフランスを使った『あんバター』は、餡が上品な印象を残します。使っているのは北海道・十勝産のつぶ餡で、一般的な餡より少し糖度が低め。たっぷりの無塩バターとともに、口に広がります。
『いちごミルククリームサンド』
『いちごミルククリームサンド』350円(税抜)
いちごなしのスタンダードな『ミルクフランス』もありますが、『いちごミルククリームサンド』は、自社農園の近隣の農家から分けてもらった「とちおとめ」を使用し、香り豊かな味わいです。練乳を入れた自家製クリームは、なめらかな舌触りとほんのりとした甘さが楽しめます。
『カルダモンロール』
『カルダモンロール』290円(税抜)
「フランスのパンだけ、日本のパンだけ、というくくりにはしたくなくて、いろいろな国の美味しいパンを作っていきたいんです」と話す金子さんが、オープンに向けて試行錯誤を重ねたのはスウェーデンで定番の『カルダモンロール』。カルダモンにシナモンとブラックココアを加え、食べやすい味にしています。
あまり見たことのない品種も、スタッフに聞いてみて
パンが並ぶカウンターの横では自社農園で採れた野菜も販売し、土日のどちらかではマルシェを開催します(日程はインスタグラムでお知らせ)。『カンパーニュ』のように食事に合うパンと一緒に野菜も購入すれば、献立が一気に考えられそうですね。
素材を大切にするのは、農家を支えたいから
金子さん(右)と副店長の木村摩耶さん(左)。2人は前職のベーカリーで出会った
金子さんは東京都内のドイツ系ベーカリーで3年ほど職人として働いたほか各地のベーカリーで仕事をし、その店ならではのパンづくりを学んできました。そんな金子さんがシェフとして始めた【Nora Bakery】は「Nora=野良仕事」から採ったというだけあって、最もこだわりが見られるのが素材です。
「素材選びの基準は、自分の家族や大切な人に食べさせたいかどうかです」と金子さん。小麦粉や塩、砂糖、ミルクなどは国産のものから選び、野菜や果物を使ったパンも多くあります。それには、農家に対する思いも。
晴れた日には近くの公園で食べるのもオススメ
「日本の農家を支えたいと言ったら大げさかもしれないけど、販路がないことでなかなか出荷できないという悩みをもつ農家も。まずは1人、2人の農家の人の力になることを大事にしています」と話します。
スタッフにはパンのことも野菜のことも自分の言葉で説明してもらいたいから、まずは全部のパンを食べてもらったそう。「自分がお客さんの声を聞くと嬉しいから、自分も生産者に声を届けたい」と、お客さんとも生産者とも積極的にコミュニケーションをとるようにしています。
夕方には品薄になるものの、19時までやっているので仕事帰りに購入できるのも嬉しい
気になる焼き上がりの時間は、食パンやバゲットがオープン時、カンパーニュや2回目のバゲットが13時頃、2回目の食パンが16時頃。食事系やスイーツ系のパンが出揃うのは10時30分が目安です。1月以降にはカフェスペースでイートインができるようにする予定。
素材によって、今後もラインナップの顔ぶれは変わっていく予定とのこと。日々のなかで通いたくなるベーカリーですが、全種類を食す頃にはまた新しいパンが登場していそうです。
【Nora Bakery】
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電話:03-6459-7037
住所:東京都大田区田園調布1-55-10
営業時間:9:00~19:00、日曜は18:00まで(完売次第終了)
定休日:月、水曜
アクセス:東急東横線「多摩川」駅 徒歩2分
https://www.instagram.com/norabakery_tamagawa/?hl=ja
この記事を作った人
取材・文/泉友果子 撮影/冨樫実和
メディアに勤務後、フリーランスの編集者、ライターに。街や食、旅といったテーマに携わる。
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