タベアルキスト"マッキー牧元"さんイチ推しの高知グルメ|【どればー高知】
高知の美味といえば、真っ先に「カツオ」を思い浮かべる。だが、「それは誤解も甚だしい」と声を上げる御仁がいる。食べ歩きスト・マッキー牧元さんである。「高知はカツオだけでなく、肉も野菜も米も果物も酒もおいしいんです。8年前から高知に通うようになり、自然に恵まれた高知が、食材の王国であることを実感しています」とマッキーさん。食べ歩いた高知の飲食店は100軒以上。そんな"高知通"のマッキーさんに、高知直送の食材や酒を扱う居酒屋をご案内していただいた。
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生で食べられるエノキの甘味と香りに驚愕
土佐の船上で活き〆にしたおいしい鯖
赤身とサシのバランスの良さが魅力の「土佐あかうし」
圧巻!身の厚い棒寿司に仰天
本場でも手に入りにくい銘酒に唸る
食べ歩きのプロ・マッキー牧元がハマる
‟土佐高知の魅力”とは
高知を縦横無尽に食べ歩いてきたマッキーさん。高知での食べ歩きを「高知満腹日記」というタイトルで、高知県の公式サイト『高知家の〇〇』につづってきた。
「その連載が100回を超えました。でも、通い始めるまでは高知にこれほど素晴らしい食材があることを知りませんでした」(以下、マッキー)
食べ歩きスト・マッキー牧元さんも認める本場の味
片や、【どればー高知】の愛洲磨生店長(あいすまき)はまだ一度しか高知に行ったことがないものの、高知の生産者に魅せられ、魚も肉も野菜も米も酒も醤油も塩も高知から取り寄せてきた。
「食材はほぼ高知産なので、‟ほぼ高知”という意味の【どればー高知】と命名しました」(愛洲磨生店長)
「高知には、私がまだ知らないおいしいものがたくさんあります。こちらではどちらの農家や漁師と付き合いがあるのか教えてください」(マッキー)
「それでは、野菜の生産者から説明させていただきます(笑)」(愛洲)
生で食べられる「エノキ」の甘味と香りに驚愕
一品目は『土佐野菜の盛り合わせ』。エノキ、オクラ、ミョウガ、オクラ、ピーマン、大玉トマトが盛られていた。これをニンニクマヨネーズや、ミョウガや大葉などで作った自家製合わせ味噌で食す。エノキをひと口食べた瞬間、マッキーさんは驚きの声を上げた。
「生で食べられるエノキは初めて。噛んでいると甘味が出てきます。しかもニンニクやニラのような香りがありますね」(マッキー)
生で食す『土佐野菜の盛り合わせ』960円(税込)
「エノキは、高知市の『横田きのこ』が育てている『極みえのき』です。アクがないので生
で食べられます。その他の野菜は、越知町の『あまがえる農園』や栗田さんなどに送っても
らっています」(愛洲)
初めて出会った高知野菜を嬉しそうに食べるマッキーさんの姿が印象的だった。
土佐の船上で活き〆にしたおいしい「鯖」
この店【どればー高知】には高知の漁協や漁師から、セリにかけられる前の魚が送られてくる。とくに鯖は船上で活け〆にしたものを取り寄せているため、鮮度がバツグン。時期により漁港が異なるが、この日は宿毛から船上活け〆の鯖とハガツオが届いていた。
「高知の鯖らしく、モチっとした食感ですね。脂が乗りすぎていないので、刺し身に向いています。ハガツオは脂が回っていて、食感がもっちりしていていいなあ」とマッキーさんは思わず笑みを浮かべた。
左から『船上活け〆の鯖』780円、『宿毛産ハガツオ』980円(すべて税込)
10月からは、須崎の『九石大敷組合』(くいしおおしき)が船上活け〆にした鯖が届く。これまで食べてきた鯖の中で、九石大敷組合のが断トツだったと愛洲店長は目を細める。
「メニューにウツボのお造りがありますが、ウツボはすき焼きがうまいんですよ」(マッキー)
「しゃぶしゃぶはありますが、すき焼きは未体験です。研究します(笑)」(愛洲)
赤身とサシのバランスの良さが魅力の「土佐あかうし」
高知は豚肉も鶏肉もおいしい。中でも全国にその名を轟かせているのが、「土佐あかうし」だ。この店では土佐あかうしのイチボ、サーロイン、特選ロースを扱っている。今回、マッキーさんは特選ロースを頼んだ。片面を15秒焼いたら食べ頃。「焼き過ぎに注意してください」と愛洲店長に教えてもらった。
肉には3つの調味料が用意されていた。左から、天然海塩の「土佐の塩丸」とわさび、オリーブオイルと土佐醤油と自家製の柚子胡椒(高知の大長唐辛子を使用)、ニンニク醤油。マッキーさんは、何も付けずに土佐あかうしを頬張った。
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『土佐あかうしの特選ロース』3400円(税込)
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片面15秒で焼き上げるのがおいしくいただくコツ
「赤身に味の深みがあって、霜降りのバランスもいいですねえ」(マッキー)
「11月は『ごめんシャモ研究会』が育てている『ごめんケンカシャモ』を召し上がっていただきたいです。シャモ好きだった坂本龍馬が食べたシャモが、南国市で飼育されています。シャモ鍋も焼き肉もおいしいです」(愛洲)
圧巻! 身の厚い「棒寿司」に仰天
宿毛の船上活け〆の鯖を丸ごと使った豪快な『棒寿司』が登場。その寿司飯は、すっきりとした酸味と上品な香りが持ち味の柑橘「ぶしゅかん」で香りを乗せていた。
「身が厚くておいしいですね。何も付けずそのまま食べるのが一番うまい。私はぶしゅかんが大好きなんです。高知市内の居酒屋で食べた、すりおろしたぶしゅかんの皮を散らした、ソウダガツオのシンコは、ぶしゅかんの香りも楽しめる一品でした」(マッキー)
直火で炙った『鯖の棒寿司』2000円前後(税込)
「この料理に限り高知米ではありませんが、白米は高知市内で米や食品の卸販売をしている『高知ケンベイ』の『仁井田郷米神ノ香』を使っています」(愛洲)
「炊きたての高知米を『宇佐もん工房』(土佐市宇佐町)の一本釣りウルメイワシの丸干しで食べたいですね」(マッキー)
「一本釣りウルメイワシの丸干しは知りませんでした。扱ってみたいです(笑)」(愛洲)
本場でも手に入りにくい「銘酒」の数々
この店では、高知でもなかなか入手できない銘酒を扱っている。その中からとくに珍しいものを3本紹介してもらった。
まずは中土佐町にある『西岡酒造』の「山」。山間米「ヒノヒカリ」だけで醸した純米吟醸酒だ。『司牡丹酒造』(高岡郡佐川町)の「司牡丹 船中八策 純米 超辛口 槽搾り 黒」。3本目は『司牡丹酒造』の「二割の麹が八割の味を決める」、杜氏、浅野徹の持論を商品名に謳った自信作である。
高知でもなかなか飲めない酒が揃っている。日本酒340円〜(税込)
「司牡丹酒造の船中八策は飲んだことがありますが、この3本はすべて未体験です。高知の酒は力強いものが多いです。なかでも、山はパワフルで、キレもいい。船上活け〆の鯖を食べながら、山を飲むと高知らしさをより楽しめますね」(マッキー)
レアな酒ばかりなので売り切れ御免。その際はオススメの酒を愛洲店長に訊いてみよう。
"どればー”に込めた高知への想い
【どればー高知】の食材の9割以上が高知産。けれど、限りなく100%高知産に近づけるのが、愛洲店長の理想だ。
「年間100頭しか飼育していない『四万十ダバダ栗豚』や、柚子の香りがする卵『ゆずたま』も扱っています。でも、まだ知らない生産者が大勢いるのでもっと探したいです」(愛洲)
コロナ前は高知の生産者が来店する機会が多かった。彼らから「高知よりも高知らしい」と褒められたそうだ。
「高知好きや高知に興味がある人に来てほしいです。ご来店いただければ、高知の素晴らしさをきっとわかってもらえると思います」(愛洲)
高知グルメを自認する二人のマッキー
「この店は季節ごとに足を運ぶ価値がありますね。高知の友人を連れてきたいです。きっと喜んでくれると思います。機会があれば、ふたりで高知を旅したいですね」(マッキー)
「お願いします! マッキーさんと高知の食べ歩きをしてみたいです(笑)」(愛洲)
マッキーさんと愛洲店長が高知を食べ歩いたら、おいしい食材と出会えるはずだ。その旅の成果を、どればー高知に還元できる日が来るのが待ち遠しい。
高知のおいしいを食べて、『#高知家食べ歩き』をつけて投稿しよう!
現在【どればー高知】を含む「高知家の魚応援の店」全国300店舗以上にて、「食べて応援!高知フェア」を開催中!! 開催期間は、11月30日(月)まで!詳しくはこちらから ⇩⇩
撮影/原 務 文/中島茂信
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