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更新日:2021.10.27食トレンド デート・会食

食材のポテンシャルを極限まで引き出す|【御幸町 田がわ】京都・丸太町

地下鉄烏丸線・丸太町駅から徒歩10分。京都・御幸町通りに佇む日本料理店【御幸町 田がわ】。2016年にオープンして間もなく、ミシュランガイドで連続して一つ星を獲得しています。店主の出身地である三重の食材や地酒をメインに全国各地から厳選された素材の旨みを最大限に引き出した季節の逸品がいただける一軒です。

食材のポテンシャルを極限まで引き出す|【御幸町 田がわ】京都・丸太町

素材のポテンシャルを極限まで生かした料理

京都・御所南の閑静な町並みの一角に溶け込むように佇む【御幸町 田がわ】。店内は、靴を脱いで上がる掘りごたつ式のカウンター席のみで、店主の作業を見ながらゆったりと食事を楽しむことができます。陶器でつくられた昔ながらの炉とこだわり抜いた紀州の備長炭で、素材のポテンシャルを極限まで引き出した料理は幅広い年齢層を虜にしており、京都はもちろん、日本各地からファンが多く訪れています。

    くつろぎを演出する掘りごたつタイプのカウンター席

    くつろぎを演出する掘りごたつタイプのカウンター席

店主・田川喜章さんは、元エンジニアという異色の経歴の持ち主。対企業の開発ではなく、人と向き合う仕事に魅力を感じはじめ料理の世界に飛び込みました。信念は伝統的な日本料理の追求。しかしただ古典を模倣するのではなく、味に理論的な意味を求め、正統派の範囲内で新たな可能性を探るのが流儀です。

    軸の部分を守りつつ、どれだけ変えられるかが料理人の道

    軸の部分を守りつつ、どれだけ変えられるかが料理人の道

そしてたどり着いた答えのひとつが、料理における“尽くし”の技法です。たとえば鮑の柔らか煮なら、肝をソースにし、煮汁を卯の花と合わせて添えることで鮑を強く押し出します。また松茸の炊き合わせなら大ぶりにカットした松茸を、相性の良い鴨だしと合わせます。主素材の存在感を明確にすることで、淡い味付けでありながら旨みが力強く主張するのです。

生産者の顔が見える食材を店主自ら厳選

同店で使用する食材は、野菜も海産物も生産者の顔が見える食材が基本。店主自らが産地に足を運び、生産者と話を交わすほか、店主の故郷の友人からも食材が届けられます。調理法を大事にしながら現代風なアレンジを加え調理しています。

肝からだしまで味わい尽くす『鮑の柔らか煮』

    じっくり煮た柔らかい鮑を濃厚な肝ソースで<br />
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    じっくり煮た柔らかい鮑を濃厚な肝ソースで

素材の魅力を余すところなく引き出す田川氏らしい一品。柔らかく煮た鮑、濃厚な肝のソースに加え、身を炊いただしと合わせた卯の花を添えています。

体を温める秋の炊き合わせの一例『松茸と合鴨の吉野煮と冬瓜』

    旬の味覚を一皿に

    旬の味覚を一皿に

松茸の風味、きのこならではの野趣をダイレクトに伝えることを意識した炊き合わせ。大ぶりにカットした松茸と、鴨のだしの絶妙な取り合わせで、豊かな香りと深い味わいが伝わります。

季節の移ろいを多彩な料理で伝える日本料理の花形『八寸』

    見た目にも楽しめる鮮やかな『八寸』

    見た目にも楽しめる鮮やかな『八寸』

『八寸』で意識するのは、季節感。特に節句を大切にすること。晩秋のある日の『八寸』は、紅葉が彩る華やかで賑やかな秋の京都の庭を、多彩な料理で表現しました。

料理を引き立てる焼き物をセレクト

土の温かみが宿る焼き物の器。骨董、現代作家の区別なく、料理を引き立てる焼き物を揃えています。骨董の深み、現代の鮮度。その両者の上手な使い分けかたにも注目です。また酒は基本にゲストの要望に応える幅広いラインナップ。酒好きの店主がセレクトした、酒自体の美味しさを感じられるものが充実しています。

    土の温かみある器が、料理をさらに引き立てて

    土の温かみある器が、料理をさらに引き立てて

奇をてらわず、華美な演出に走らず、吟味した素材で四季の移ろいを体現した繊細な和の逸品をしみじみと味わえる【御幸町 田がわ】。美食をゆっくりと楽しみたい日、少し特別な日、京都らしさを満喫したい日を彩ってくれる名店です。

料理人プロフィール:田川 喜章(たがわ よしあき)さん

    1976年、三重県出身。理系科目が得意で、高専を卒業してエンジニアとして就職。サラリーマン時代に料理人と知り合い、対企業の開発ではなく、人と向き合う仕事に魅力を感じはじめる。思いは募り、25歳で一念発起し料理の世界へ。「要所で人に恵まれた」と振り返る通り、横浜【真砂茶寮】、京都【祇園 丸山】、東京【麻布 幸村】と錚々たる名店で修業の機会を得る。2016年、40歳で独立を果たし、京都に【御幸町 田がわ】を開店。

    1976年、三重県出身。理系科目が得意で、高専を卒業してエンジニアとして就職。サラリーマン時代に料理人と知り合い、対企業の開発ではなく、人と向き合う仕事に魅力を感じはじめる。思いは募り、25歳で一念発起し料理の世界へ。「要所で人に恵まれた」と振り返る通り、横浜【真砂茶寮】、京都【祇園 丸山】、東京【麻布 幸村】と錚々たる名店で修業の機会を得る。2016年、40歳で独立を果たし、京都に【御幸町 田がわ】を開店。

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