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2016.10.24グルメラボ

独特の臭いは、その土地の魂の味。世界の「臭い」食べ物たち

初めて食べた人の殆どが「こんな臭いもの食べられない!」と悲鳴を上げるのに、食べ慣れた地元の人にとっては欠かせない美味しさ。そういった食べ物は、世界中に本当にたくさん存在します。今回はそれらの中のほんの一部ですが、有名なものをいくつかご紹介します。

日本を代表する世界的に有名な「臭う食べ物」といえば?

 納豆』は、国民食と言って差し支えないほどポピュラーな食材ですが、ご存知の通りその独特な臭気と見た目は、外国人の方は勿論、日本人でも苦手な方が少なくありません。

 サメの頭、魚の内臓や血液などを海水に入れて発酵させた「しょっちる」に、魚の開きを2時間ぐらいつけてから天日で干すという作業を繰り返して仕上げる魚の干物『くさや』も、日本を代表する「臭う食べ物」のひとつ。焼きたての時に発する独特の臭気はとても食べ物とは思えない程強烈ですが、慣れた人にとっては癖になる味わいで、お酒の肴には最高なのだそうです。

EU脱退で国民食『マーマイト』が販売中止になり、イギリスは大騒ぎ!?

 最近(2016年10月)話題になったニュースで、イギリス最大手のスーパーマーケットが、『マーマイト』の取り扱いを中止しました。EU離脱に伴うポンドの下落によって、製造元が価格を引き上げた事に反発した措置ですが、現地はまるで国家危機に直面したかのような騒動となりました。

 『マーマイト』は主にトーストなどに塗って食べる酵母エキスを発酵させたペーストで、その独特な臭いと味はイギリス国内でも好き嫌いがかなり分かれるそう。外国人は食べた途端に顔をしかめる事が多く、吐き出してしまう人もいるのだとか。何だか日本の『納豆』に良く似ていますね。

世界一臭いと言われている、スウェーデンの缶詰『シュールストレミング』

 納豆の20倍近い臭気が計測されるなど、他を圧倒して「世界一臭い食べ物」と言われているのが、スウェーデンの缶詰『シュールストレミング』。中身はニシンの塩漬けですが、限界まで発酵したガスで缶が膨らんでいる場合も多く、開缶時に噴出するガスで、失神する人もいるほど。

 室内で開けると爆発の危険もある上、部屋に数日間も異臭が立ち込めるため、屋外での開缶が推奨されています。汁が服やカーペットについてしまったら最後、もはや臭いを取るのは困難で捨てるしかないという、「世界一」の名に恥じないデンジャラスな一品です。

 そのまま食べるとかなり塩辛いのですが、現地ではトマトや玉ねぎなどの野菜と一緒にパンに乗せて食べるそうです。なお、食べる前にウオッカなどの強いアルコールや牛乳などで洗うと、臭みがある程度緩和されるそうです。

 外国で独特の臭気を放つ料理に出会うと「こんなものを食べるなんて信じられない!」と思ってしまうかも知れませんが、こうした食品は日本を含め世界中に数多く存在します。不慣れな人にとっては受け入れがたい食品でも、地元の人にとっては大切な味だからこそ今日まで受け継がれているのです。食文化というものの奥深さに、本当に感心するばかりです。

この記事を作った人

斎藤 健(フリーライター)