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更新日:2023.12.27食トレンド 旅グルメ

<Day1>食、酒、禅、温泉、文化。日本の素晴らしさをまるごと体感|福井県ウェルネスツアー

2024年春の新幹線開通を前に、日本だけでなく世界からも注目されている福井県。少しずつ外国人観光客の姿も増えています。禅と食と温泉をめぐるウェルネスツアーの中では、彼らをより温かく迎えるために、通訳ガイドや英語メニューなどの整備も進められています。そんな福井県の見どころを1泊2日のモデルコースとしてご紹介します。

永平寺

清らかな空気のなかで
“禅”の精神を体感する「永平寺」

    永平寺

    770年以上の歴史を持つ曹洞宗の大本山「永平寺」

遡ること1244年、道元禅師によって開かれた坐禅修行の道場が「永平寺」。現在は曹洞宗の大本山であり、全国から集まった100名程の雲水(修行僧)が厳しい修行に励んでいます。330,000平方メートルもの広大な敷地には、70以上のお堂と楼閣があり、見どころも豊富。

    永平寺

    紅葉シーズンには特に多くの参拝者が訪れる

中でも、「七堂伽藍(しちどうがらん)」と呼ばれる、雲水らの修行に欠かせない7つの建物(法堂(はっとう)、仏殿、僧堂、大庫院(だいくいん)、山門、東司(とうす)、浴室)が回廊で結ばれていて、特に重要な場所とされています。

    永平寺

    156畳もの大広間「傘松閣(さんしょうかく)」の天井も必見。昭和初期の著名な画家144名による230枚の美しい日本画が埋め込まれている

多くの外国人観光客が訪れるため、英語パンフレットが用意されており、限られた日程ではありますが、雲水による英語ガイドの依頼も相談可能です。建物の説明のみに留まらず、雲水の生活や日々の修行についてなど、パンフレットに載っていない部分まで丁寧に説明してくれます。

    永平寺

    “禅の心”は日本文化の中でも注目度が高いことが伺える

坐禅体験

    永平寺

    修行の基本である坐禅の体験も

坐禅は基本中の基本の修行で、「調身」、「調息」、「調心」の3つが重要。姿勢を正して、深く呼吸をしながら坐る姿は御仏の姿そのものを表します。

    入室は左足、退室は右足から。沈黙を保って進みます

    入室は左足、退室は右足から。沈黙を保って進みます

入室方法から姿勢のレクチャーまで、詳しい説明があります。体験では15〜20分程度坐禅しますが、雲水たちは1回40分を1日3回、毎日行なっているのだそう。

    「坐禅は「悟りを得るための手段」と捉えられがちですがそれは誤り。坐禅そのものが悟りなのです」

    「坐禅は「悟りを得るための手段」と捉えられがちですがそれは誤り。坐禅そのものが悟りなのです」

精進料理体験

    永平寺

    道元禅師は多くの著書を残していますが、食事を世話する典座(てんぞ=「食」を司る役職名)の職責を明らかにした 「典座教訓」 という「食」に関する金言も示している

永平寺では「食」も修行の一つとして捉えられています。植物性食材のみを使用した料理であることは広く知られていますが、食事に相対する自己の行いを通じて、食材の命を大切にいただくことで本当の意味での「精進料理」となる、とのこと。

  • 永平寺

    作法についても講話があり、食事の前に「五観の偈(ごかんのげ)」を読み上げます

  • 永平寺

精進料理を語る上で外せない言葉が「三徳六味」。料理に三徳と六味を備えることを意味し、三徳とは、「柔らかい」、「清潔」、「規則に従う」ことを指し、六味とは、「苦味」、「酸味」、「甘味」、「辛味」、「塩味」、「淡味」を指します。

    永平寺

    定番のごま豆腐のほか、しめじや豆腐を使用したご飯、赤味噌を使用したなめこと豆腐の味噌汁など、滋味深い味わいの料理を静かにいただく

境内の見学から、坐禅、精進料理などの修行体験を通し、道元禅師が伝える禅の精神を学び、感じ取ることができます。身も心も調う「永平寺」は、福井に来たならば必ず足を運ぶべき場所です。

    永平寺

    永平寺があるのは標高800メートルの山の中腹。そこに身を置くだけでも清々しい気持ちになります

※上記内容は「1日研修」のプログラムです。諸堂の案内や精進料理のみを目的とした対応は行なっていませんので詳しくは永平寺までお問い合わせください。

福井の酒、食、文化を楽しむ
黒龍酒造「ESHIKOTO(えしこと)」

    ESHIKOTO

    2022年6月、10年もの構想を経て永平寺町に開業した複合施設「ESHIKOTO(えしこと)」(©石田屋二左衛門提供)

「ESHIKOTO」とは200年以上もの間、ひたむきに日本酒を造り続ける「黒龍酒造」を擁する「石田屋二左衛門」が創造したブランドで、日本酒を核に福井の文化を伝える場所として誕生しました。

    ESHIKOTO

    ESHIKOTOブランドとして最初に展開したスパークリング日本酒「ESHIKOTO AWA」を、瓶内二次発酵させるための貯蔵施設「臥龍棟」(©石田屋二左衛門提供)

現在ESHIKOTOには、日本酒の発酵・熟成をする「臥龍棟(がりゅうとう)」、ESHIKOTOブランドのお酒の販売や、テイスティングなどを行なう【石田屋 ESHIKOTO店】と、パティスリーかつアペリティフを楽しめる【acoya】が入る「酒樂棟(しゅらくとう)」の2つの棟に分かれています。
(※臥龍棟は一般非公開)

    越前箪笥をはじめ、左官職人が仕上げたカウンターや床の笏谷石(しゃくだにいし)など空間まるごと美しい【石田屋 ESHIKOTO店】(©石田屋二左衛門提供)

    越前箪笥をはじめ、左官職人が仕上げたカウンターや床の笏谷石(しゃくだにいし)など空間まるごと美しい【石田屋 ESHIKOTO店】(©石田屋二左衛門提供)

ここでは日本酒や工芸品の購入やテイスティングが楽しめます。日本酒は、限定酒を含む15種類以上ものラインナップが並び、ESHIKOTOブランドはもちろん、定番から贈りものまで、スタッフの方に相談しながら選ぶ時間まで心が踊ります。

    ESHIKOTO

    展示台背面の布地には、お酒を絞る際に使われる手織木綿の酒袋が再利用されている

    ESHIKOTO

    テイスティングでは3種類のお酒を提供。購入前に味見できるのが嬉しい。45ml×3種類 1,500円/
    1種類 600円

今回テイスティングに登場したのは、すべてESHIKOTOブランドの「AWA 2020 Extra Dry」、「永 五百万石」、「梅酒 2021」の3種。それぞれ全く違った味わいを、スタッフの方に丁寧に説明していただきながら堪能できます。

  • ESHIKOTO

  • ESHIKOTO

建物のすぐそばを流れる福井県最大の河川、九頭竜川。その広大な景色を「ESHIKOTO」のデッキから望むことができます。福井県が誇る豊かな自然、そこから生まれる食、酒、文化。それを発信する場でもある「ESHIKOTO」の今後の発展は、世界から注目されていくことでしょう。

※お酒を楽しむ施設ですので入場は20歳以上のお客様となります。

この記事を作った人

撮影/志賀 真人 取材・文/宿坊 アカリ

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