ヒトサラマガジンとは RSS

更新日:2025.07.22食トレンド

創業29年の和食店で嗜む日本酒の奥深さ。二代目へ、そして新たな世代へ【笹吟】代々木上原

代々木上原で29年間続く本格和食のお店【笹吟】。旬の料理とこだわりの日本酒を楽しめるとして親しまれてきた同店ですが、この度事業承継を経て、7月7日に二代目店主が就任。日本酒への変わらぬ愛をも継承する、肩ひじ張らずに楽しめる雰囲気が魅力の一軒です。

笹吟

ビブグルマン選出の実力店【笹吟】

    笹吟外観

    地元の方たちからも親しまれる、創業29年となる同店。店頭には“笹”のお出迎えも

代々木上原駅・南口からすぐの場所にある【笹吟】。もともと青山の洋食店でオーナー兼ソムリエをされていた成田満さんが日本酒の魅力に引き込まれて開店されたという同店は、旬のお惣菜と地酒を楽しめる店として長年多くの方々に親しまれてきました。

確かな技術と丁寧な仕事で仕上げた料理が高く評価され、2021年には「ミシュランガイド東京」にてビブグルマンに選出。肩ひじ張らずに本格的な料理とこだわりの日本酒が楽しめるとして評価され、価格以上の満足感が得られる店として認められています。

    笹吟内観

    店名の【笹吟】は、その昔宮中に仕える女性たちが使っていた女房詞で“酒”を意味する「笹」を「吟ずる・吟味する」という言葉に重ねたもの。酒と真摯に向き合い楽しむ店でありたいという想いが込められています

日本酒を愛する二代目へ

「しっかりと手の込んだ料理でありながら和食割烹より敷居は低く」をコンセプトにしてきた同店。旬の食材にこだわった多彩な料理を用意し、また全国各地のプレミアムな銘柄から希少な一本まで幅広く日本酒も取り揃えられており、料理と日本酒のペアリングが楽しめることも魅力でした。そして2024年、長年にわたり情熱を注いでお店を守ってきた成田さんが一区切りを迎えられたことを機に、名店の歴史を若き二代目店主、田中颯さんへとつなぐこととなったといいます。

田中颯さんはこれまでも日本酒に関する現場で仕事をされ、料理とのペアリング、提案力に磨きをかけていらした方。【笹吟】ではご本人にとって初の居酒屋で接客業というスタイルながらも、これまでに培われた日本酒への“愛”を感じる説明で店内の雰囲気を和ませていらっしゃるご様子が印象的。「若い世代にも、もっと日本酒のおいしさを知ってもらえたら」と話します。

    田中颯さん

    私服でも着物を嗜んでいるという二代目店主の田中さん。夏にはキレのある爽やかな日本酒、冬には燗酒……など、時季に合わせた提案も

なおお料理は、老舗日本料理店で研鑽を積み、長年にわたり【笹吟】を支えてきた料理長の高柳登志夫さんが引き続き就任。一品一品、日本酒とあわせることが楽しくなる上質な料理を味わえます。

創作和え物と珠玉の日本酒で愉しむひと時

同店のオススメは、常時約20種類を取り揃える旬の素材を活かした「和え物」。どれも手間ひまを惜しまず丁寧に仕上げられた一品で、和食の既成概念にとらわれない自由な発想が光ります。

    桃とスナップエンドウの白和え

    『桃とスナップエンドウの白和え』850円
    夏らしい桃のジューシーな甘みとえんどうをあわせた、まろやかな味わいの一品です

    鯛の薄造り

    『鯛の薄造り』1,800円
    上品な旨みを持つ天然鯛の魅力を最大限に引き出した一皿です。新鮮な鯛の身を極薄に引き、口に含むとふわりととろけ、日本酒にもよく合います

    めばるの煮付

    『めばるの煮付』2,800円~(大きさによって価格変動)
    注文を受けてからにじっくり煮上げる【笹吟』定番の煮付。ふっくらとした身はもちろん、椎茸やごぼうなどの付け合わせまで絶品。気づけばお酒がなくなる魔法のような一皿です

    自家製 すっぽん雑炊

    『自家製 すっぽん雑炊』950円
    滋養豊かなすっぽんの旨みをたっぷりと引き出した、体に染み渡る一品です。活すっぽんから店で丁寧に煮出しただしは、奥深くまろやかに仕上げられています

    日本酒

    日本酒は、全国各地の蔵元から厳選し、常時60種類以上を取り揃え。名の知れた銘酒から流通の少ない珍しい酒まで、バリエーション豊かなラインアップが魅力です

丁寧に仕込んだ和え物や旬の料理とともに、日本酒の奥深い世界をじっくりと楽しむことができる【笹吟】。名店の灯を受け継ぐ二代目就任日は7月7日、期せずして“笹”を思わせる七夕の日に行われました。

初代店主、成田満さん
「【笹吟】を長きに渡りご愛顧いただき、本当にありがとうございました。皆さまに支えられて、29周年を迎えることができました。今後は、二代目の田中が新しい【笹吟】を作っていきます。ぜひ、温かい目で見守り、かわいがっていただければ嬉しいです。そして、和食と日本酒の魅力を笹吟で改めて知っていただけたら、何よりです。」

この記事を作った人

鈴アヤ(ヒトサラ編集部)

この記事に関連するエリア・タグ

編集部ピックアップ

週間ランキング(7/15~7/21)

エリアから探す