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更新日:2017.06.12健康美食

スーパーホルモンの源「副腎」を元気にする食事術 vol.4:オメガ3系オイルで脳細胞を蘇らせる

50種類以上のホルモンを生産・分泌し、健康の要となる「副腎」。近年の研究で、様々な疾患の治療はまず副腎をケアすることから始めることが効果的だと判明しています。日本での第一人者でもある本間良子先生に、この副腎を元気にする食事法について教えてもらいました。

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脳の健康状態にも大きな影響を与える副腎の役割

副腎と脳はつながっている

 副腎は脳の健康状態にも大きな影響を与えています。脳がストレスをキャッチすると副腎に指令を出し、副腎はストレスに対処するコルチゾール・ホルモンを瞬時に分泌します。
 また、興奮すると血圧を上昇させるアドレナリンや、激しい感情や過酷な運動など急激なストレスを感じたときに分泌されるノルアドレナリン、さらに快感や意欲を生み出すドーパミンというホルモンも副腎から分泌され、脳内で作用します。副腎と脳は密接につながっているのですね。

 ところが、副腎が疲弊した状態が続いてこれらのホルモンが適切に分泌されないと、脳や心の状態にも不調を来たすことになります。
 副腎疲労によって、脳の記憶をつかさどる機能が抑制されて認知力が衰えたり、うつ症状をひき起こしたり、感情を抑えられずキレやすくなったりすることもあるのです。
 副腎の疲れを取り除く大前提となるのは、良質な睡眠をたっぷり取り、副腎を休めてあげることです。
 そのためには、〝幸せホルモン〟といわれる精神の安定に作用するセロトニンや、セロトニンから作られ、睡眠を促すメラトニンというホルモンを脳内で活発に分泌させる必要があります。
 そのホルモンを作るために不可欠な栄養素がタンパク質。肉、魚、豆類、卵などから、良質なタンパク質を毎日摂るようにしましょう。

脳を活性化するフィシュオイル

 脳は水分を除くと、約60%は脂質で構成されています。
 つまり、良質の油を摂ることがとても重要なのです。良質の油の代表格は、オメガ3系の不飽和脂肪酸。イワシ、サンマ、サバなどの青魚の脂に含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)、亜麻仁油、えごま油、シソ油などに含まれるα‐リノレン酸などです。
 オメガ脂肪酸は、体内ではほとんど合成されないため、食事できちんと摂らなければいけない「必須脂肪酸」です。
 脳の機能として重要なのは、脳内の神経細胞のネットワークが円滑に作動することです。
 ネットワークを通して伝わる情報処理能力が強くて早いほど、脳が活性化し、知的で精神的な活動が滞りなく行われます。

    イワシ、サンマ、サバなどの青魚にはDHAやEPAが豊富に含まれています

 その情報処理能力を支えているのが、神経細胞の細胞膜のしなやかさ。加齢で記憶力が低下するのは、この細胞膜が固くなってしまうことが一因です。
 オメガ脂肪酸を日常的に摂ることで、細胞膜が柔らかくなり、脳の働きが向上するわけです。
 常温で固まりにくい不飽和脂肪酸は、熱で酸化しやすいので注意を。
 抗酸化作用のあるファイトケミカルが豊富な野菜類と一緒に食べることがおすすめです。

    青魚を、ファイトケミカルが豊富な野菜類とともに食べれば、脳の働きを向上させるのにより効果があります

この連載の講師:本間良子(ほんま りょうこ)先生

    スクエアクリニック院長。
     聖マリアンナ医科大学医学部卒。アドレナル・ファティーグ(副腎疲労)の提唱者、ジェームズ・L・ウィルソン博士に師事。副腎疲労の夫をサポートした経験から、副院長の夫・本間龍介氏(写真右)と共に日本初の副腎疲労外来を設置。家庭医として従事する一方、抗加齢医学外来、副腎疲労外来で治療効果を上げている。近年はホルモン補充療法、ブレインマネージメントまで診療の幅を広げる。現在、南フロリダ大学大学院にて医療栄養学を専攻。二児の母親でもある。
     著書『しつこい疲れは副腎疲労が原因だった』(本間龍介監修、祥伝社黄金文庫)がロングセラーに。最新刊の『心と脳の不調は副腎ケアで整える』(本間龍介との共著、祥伝社黄金文庫)では、「うつ」「認知症状」「発達障害」に効く副腎ホルモンのパワーを紹介。
     日本抗加齢医学会専門医、米国抗加齢医学会フェロー、日本医師会認定産業医、日本内科学会会員。

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構成・文:種田桂子(イシス)

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