ヒトサラマガジンとは RSS

更新日:2022.01.26食トレンド

【深川醗酵所】門前仲町|デリ、ペアリングが楽しめるバーも併設「買いたい!」「飲みたい!」セレクト酒屋

門前仲町駅の目の前にある【深川醗酵所】。お酒の醸造所? 酒屋さん? 立ち呑みスタンド? 実はここ、「醗酵」をテーマにした複合店舗。1階では選び抜いた日本酒や日本ワイン、味噌や塩麹など、醗酵調味料を使ったお惣菜を販売しています。さらに、2階は醗酵料理とお酒をカジュアルに楽しむことができるカウンターバーに。どんな楽しみ方が待っているのか、訪ねてみました。

深川醗酵所のおすすめメニュー,本日の3種盛り合わせ,日本酒

まずは1階でお酒や醗酵調味料などをじっくりショッピング

    深川醗酵所1階デリの内観

    冷蔵セラーには、小さな蔵の日本酒、国産ワインがずらり100種ほど並ぶ

店内に入ると右手は日本酒やワイン、クラフトビールなどが並ぶ冷蔵セラー、左手の棚には日本酒だけでなく、フルーツのリキュールやお酒のつまみになりそうな珍味、醤油などの醗酵調味料、麹など、家での料理が美味しくなる食材やセレクトフードが並んでいます。

    思わずジャケ買いしたくなるボトルが多数! シーズン限定のお酒を揃えています

    思わずジャケ買いしたくなるボトルが多数! シーズン限定のお酒を揃えています

並んでいるボトルは、他の酒屋さんではあまり目にしない珍しいものや、アーティスティックなラベルが多い印象。思わず見入ってしまいます。

    スタッフの布施琉月さん

    このお店に並ぶ日本酒に興味が湧いてスタッフになったという布施琉月さん

「お酒とアートというのもテーマの一つにしているので、酒蔵さん、アーティストさんとコラボしてラベルも描き下しのボトルも20種くらいあります」とスタッフの布施琉月さん。日本酒をとにかく手に取ってほしいという思いから、より多くの人の目を引く工夫を凝らしているそうです。

蔵元とコラボしたオリジナルの日本酒も揃う

    食事と合わせやすいオリジナルのスパークリング日本酒『Oh Splash』

    食事と合わせやすいオリジナルのスパークリング日本酒『Oh Splash』

「フレッシュで爽やかだったり、フルーティで甘みと酸味のバランスが良かったり。日本酒ビギナーにもオススメのタイプも多く揃えています」と布施さん。中でもイチ押しなのが岡山県・嘉美心酒造で作ってもらっているというオリジナルのスパークリング日本酒『Oh Splash』。通常の日本酒はアルコール度数が15度前後ありますが、こちらはなんと5.5度。従来の日本酒のイメージからは程遠く、心地よい飲み心地です。

    オリジナル日本酒の8th Ocean

    滋賀県・北島酒造とコラボしたオリジナル日本酒『8th Ocean(エイス オーシャン)。右3本のラベルは色彩画家として人気の古河原泉(こがはら いずみ)さんの描き下ろし。左2本は、蔵元自家製のヨーグルトで造られた濃厚ヨーグルト酒

手土産、あるいはプレゼントで贈りたくなるようなラベルのお酒も多く、気持ちが上がります。そんな素敵なラベルに加えて、すべてのお酒に説明のタグがぶら下げてあり、選びやすいのもポイント。ラベルと説明のタグをじっくり“鑑賞”しながら、何を買おうかと迷う楽しみがあるのです。

    アーティスト古河原泉さんがラベルを描きおろしたフルーツリキュール

    こちらもアーティスト古河原泉さんによるラベル。厳選したフルーツの果汁をたっぷり使用した濃厚なフルーツリキュール。苺、桃、レモンなど9種類ある。各1,200円

    お酒と本がセットになっているユニークなほろよい文庫

    新潟県・お福酒造と小説家・山内マリコさんがコラボ。土地と人との関係性を「お酒と物語」という形に編み直した『ほろよい文庫』。お酒と本がセットになっているユニークな商品。1セット4,400円

「美味しいだけじゃない、ボトルも含めて心に残るようなお酒が揃ったユニークなお店です。スタッフもお酒愛に溢れていますから、わからないことがあればなんでも気軽に聞いてください」と話す布施さん。
 

醗酵がテーマのテイクアウト用のヘルシーなデリメニュー

    深川醗酵所のデリ

    デリは Sサイズ380円、Mサイズ600円ほか、少しずつ詰め合わせた「9升おかず」1,200円などもある(取材時のデリメニュー)

醗酵がテーマのこのお店のデリは、味噌、塩麹、酒粕、フルーツビネガーなどを使ったまろやかな味わいのものばかり。お酒だけでなく、つまみも買って家呑みできるのが何より!「コロナ禍のオープンだったので、家呑み需要が多く、お家で心豊かに過ごしていただけるようメニューを考えています」(布施さん)。デリメニューの一部は、2階のバーでも出されています。

2階のバーで醗酵メニューと日本酒や日本ワインを

    深川醗酵所2階バーの内観

    2階はカウンター8席のほか、窓際には4~5名で利用できるソファ席もある

店内脇にある階段を上がると、バーがあります。こちらではデリで売っているような醗酵料理と一緒に1階で扱っているお酒の一部を飲むことができます。また、生産量があまり多くない日本ワインがグラスで6種類用意されているのも興味深いところ。さらに、プロフェッシュナルなバーテンダーさんに身を任せて、ペアリングでデリ&お酒を楽しむこともできます。

    深川醗酵所のバーで飲める日本酒と日本ワイン

    日本酒だけでなく、日本ワインも充実。グラスでも色々楽しめる

バーといっても11時30分からランチ営業もしているので、休みの日ならランチメニューと一緒に昼呑みも楽しめます。1階のショップ同様、一人でも入りやすい雰囲気。駅前とは思えない落ち着いた雰囲気の中でゆっくり過ごすことができます。

    深川醗酵所のランチメニューの一例

    (写真提供:深川醗酵所)ランチメニューは、麹甘酒、副菜、具沢山のお汁、メイン(お肉かお魚を選ぶ)、デザートまで1,500円(取材時)※運営形態により変更になる場合がございます

バータイムは16時から。1階のデリ同様、醗酵をテーマに、たとえば白味噌に漬け込んでから焼いたローストビーフ、じっくり純米酒と煮込んだ牛すじ、フルーツトマトの酒粕和えなどお酒のおつまみとして最適な一品料理が15品前後用意されています。

    深川醗酵所のおすすめメニュー,本日の3種盛り合わせ,日本酒

    何を頼むか迷ったら、まずはこれ! お店のおすすめを少しずつ盛り合わせた『本日の3種盛り合わせ』1,000円

おすすめ3種は、季節の食材と発酵調味料を使用したおつまみ、自家製のハムや燻製した魚など。
合わせたのは先ほども紹介した岡山県・嘉美心酒造で造ってもらっているオリジナルの低アルコールスパークリング日本酒『Oh Splash』。シャンパンと同じように瓶内2次醗酵の造りなので泡がきめ細かく優しい泡。甘酸っぱいバランスの良い味わいでどんな料理にも合います。

    黒豆クリームチーズ

    和と洋の出会いの妙を楽しむ『黒豆クリームチーズ』600円。バゲットに塗っていただく

    粕汁ミネストローネ風

    白味噌ベースでまろやかな『粕汁ミネストローネ風』400円

白味噌ベースの具沢山の粕汁に酒粕チーズをトッピングして少し洋風な味わいもプラス。麹の香りに「ほっとする」「また食べたくなる」とリピーターの多い人気定番です。

    Tama Atelierにオーダーしたオリジナルの器

    器は大阪・玉造の小さな工房『Tama Atelier』にオーダーしたオリジナル

日本酒は、ここ10年ほどですっかり変わり、昔のような“親父酒”というイメージから程遠いものが激増しています。それでも「飲まず嫌い」の人がまだまだ多いなか、一人でも入りやすいカフェのような雰囲気に、普段あまり日本酒や日本ワインを飲まないような女性客や若いカップルも気後れすることなく親しむことができる【深川醗酵所】のようなお店の存在は貴重です。

とはいえ、「初心者向け」ばかりのお酒が用意されているのではなく、小さな蔵で丁寧に造られている生産本数の少ないお酒が中心の、こだわった品揃え。珍しい日本酒を飲みたいというマニアもこの店を目指してやってくるようです。こういうコンセプチャルなお酒のセレクトショップ&バー、今後もっともっと増えてくるに違いありません。

※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報や営業時間は店舗にご確認ください。

この記事を作った人

取材・文/藤田 実子(フリーライター) 撮影/今井 裕治

この記事に関連するエリア・タグ

編集部ピックアップ

週間ランキング(12/2~12/8)

エリアから探す