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『Reborn-Art Festival 2017』小林武史の熱き想い

東北の豊かな大地で繰り広げられる、アートと音楽と食の祭典『Reborn-Art Festival』。今年は7/22~9/10の51日間、宮城県の牡鹿半島、石巻、松島湾を舞台に繰り広げられる。短期集中6連載の第1回目は、主催者である小林武史氏が“なぜこの地を選んだのか”、その想いに迫る。

『Reborn-Art Festival 2017』小林武史の熱き想い

忘れることのない3.11から6年

 宮城県石巻市は2011年3月11日、東日本大震災の被害を大きく受けた場所のひとつ。震災は信じがたい出来事の連続だった。家も、ライフラインも、食べ物も、ガソリンも、命も、“あって当たり前”だったものをすべて覆し、奪い去っていった。あの震災から5年が経ち、やっと日常を取り戻しはじめた石巻市を舞台に、第1回目の『Reborn-Art Festival × ap bank fes 2016』がプレイベントとして開催された。

    太陽が眩しい快晴の中、Mr.ChildrenやWANIMAなどのライブで盛り上がりを見せた、昨年の『Reborn-Art Festival × ap bank fes 2016』の様子

    太陽が眩しい快晴の中、Mr.ChildrenやWANIMAなどのライブで盛り上がりを見せた、昨年の『Reborn-Art Festival × ap bank fes 2016』の様子

 『 Reborn-Art Festival 2017』では、石巻中心市街地と牡鹿半島をメインに「アート」「音楽」「食」を楽しむことができる。感性を揺さぶる現代アーティストの作品展示や、宮城の食材を使って名シェフ達が腕を振るうレストラン『Reborn-Art DINING』。さらには、ベテランから若手まで幅広いミュージシャンが「51日間、毎日どこかで音楽が鳴っているプログラム」として一期一会な音楽を届けるなど、贅沢な催しが目白押し。
 また、『 Reborn-Art Festival 2017 ✕ ap bank fes』では、Mr.Childrenをはじめとした豪華アーティストが、7月28日(金)、29日(土)、30日(日)の3日間に渡り音楽ライブを開催する。
 一口に祭典と言えど、芸術鑑賞のため、食事を味わうため、音楽で盛り上がるためなど、『 Reborn-Art Festival 2017』・『 Reborn-Art Festival 2017 ✕ ap bank fes』の楽しみ方は十人十色だ。

  • Kohei Nawa,White Deer(Oshika)<br />
牡鹿の浜辺に現れる大きな白い鹿のオブジェ。名和晃平氏のアート作品

    Kohei Nawa,White Deer(Oshika)
    牡鹿の浜辺に現れる大きな白い鹿のオブジェ。名和晃平氏のアート作品

  • 『Reborn-Art DINING』で腕を振るうのは、全国で活躍する名シェフ達。開催を前に小林武史氏と意気込みを語った

    『Reborn-Art DINING』で腕を振るうのは、全国で活躍する名シェフ達。開催を前に小林武史氏と意気込みを語った

リボーン、それは再生の意

 “Reborn”は“再生”という意味を持つ。そう、『Reborn-Art Festival』はあの震災で失ったものを再生させるために立ち上がったプロジェクトだ。制作・実行委員長を務めるのは、「Mr.Children」や「サザンオールスターズ」など、数々のヒット作を手掛けてきた音楽プロデューサー小林武史氏。山形県新庄市出身であり、東北にゆかりのある人物だ。まだ名もなきイベントだった構想段階の頃、海外の人に「こんなイベントをしたいんだ」と説明をすると、決まって「Reborn」というフレーズが返ってきたそう。これが、『Reborn-Art Festival』の名称の由来ひとつだ。

復興のさらにその先へ

 小林氏は、「一度は多くを失ってしまったが、誰かが本気でこの地と向き合わなければならないと思った。それは一度きりのイベントとか単発的なことではなく、もう一段踏み込んだ先の“環境をつくる”ということ。だから10年という長いスパンでRAF(Reborn-Art Festival)を企画していて。RAFを長期で開催することで、異質なもの同士が出会い、いままでになかった交流が生み出され、本当の出会いを見つけてくれれば」と想いの丈を語ってくれた。

    制作・実行委員長を務める、小林武史氏

    制作・実行委員長を務める、小林武史氏

これからの自分に出会う旅

 宮城県出身の私でも、メイン会場の石巻や牡鹿半島は、なかなか足を運ぶ機会がない場所である。だが、あえてこの土地を舞台にする意味を知った。
 小林氏をはじめ、現地の人々、アーティストたちの熱い想いから成る『 Reborn-Art Festival 2017』が、いよいよ7/22から開催される。「東北かぁ、遠いな。」と思う方も多いと思うが、一歩踏み出して宮城県に来てみてほしい。ここでしか得られない何かがきっと待っているはず。

さぁ、“これからの自分に出会う旅”に繰り出そう。

Reborn-Art Festival 2017

開催期間 2017年7月22日(土)~9月10日(日)の51日間
会場 宮城県石巻市(牡鹿半島、市内中心部)
提携会場 松島湾(塩竈市、東松島市、松島町)、女川町

Reborn-Art Festival 2017 × ap bank fes

開催期間 2017年7月28日(金)/29日(土)/30日(日)
※雨天決行(台風などの荒天の場合は中止)
会場 国営みちのく杜の湖畔公園北地区 風の草原
宮城県柴田郡川崎町大字川内字向原254
時間 開場 9:00 / 開演 12:00 / 終演 20:45頃 / 閉場 21:00

この記事を作った人

遠藤麻矢(ヒトサラ編集部)

宮城県仙台市出身。2011年3月11日、宮城県にて東日本大震災を経験。その後、東北エリアのヒトサラを2年間任い、震災後のリアルな飲食業界を目の当りにする。現在は生産物や生産者、料理人の想いを届けるべく、食にスポットをあてた取材を続けている。

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