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更新日:2017.11.06グルメラボ

ビストロの進化を映す、仙台【プルニエ】のランチの魅力

仙台・荒井の住宅街の一角に佇む【プルニエ】は、地名の「梅ノ木」から名付けられた。「この地に根ざし、長く花を咲かせて愛されるように」と願いが込められている。ビストロの進化を映し、穏やかな変化を遂げようとしている【プルニエ】のランチコースをご紹介。

ビストロの進化を映す、仙台【プルニエ】のランチの魅力

 オープンから1年が経とうとしている今、【プルニエ】は穏やかな変化を遂げようとしていた。

    仙台・荒井の住宅街、梅ノ木に建つ一軒家レストラン

    仙台・荒井の住宅街、梅ノ木に建つ一軒家レストラン

 シェフである松田龍之介さんの料理は、とても健やかだ。地元で購える良質な素材を、その個性に逆らうことなく調理する。しかし、単純にシンプルに、という訳ではない。主役たる素材の個性をもう一段階ブラッシュアップするような、さりげない工夫が施されている。

  • オーナーシェフ・松田龍之介さん。多彩なデザートのおいしさにもファンが多い

    オーナーシェフ・松田龍之介さん。多彩なデザートのおいしさにもファンが多い

  • プレーンなバゲット、全粒粉といちじくのバゲットなど、小麦の香り豊かな焼きたてパン

    プレーンなバゲット、全粒粉といちじくのバゲットなど、小麦の香り豊かな焼きたてパン

 生でも食べられるほど甘く柔らかい小松菜は、青みも鮮やかに火を入れて、低温調理した豚のフィレとゼリー寄せのモザイクに。みっしりと身の詰まったカボチャは極限のなめらかさに濾して塩を効かせた冷製スープに。そして伊達ざくらポークは、肩ロースの脂を厚めに残してグリエ。休ませながら焼きあげることで全体に肉汁が行き渡り、しっかりした噛みごたえの塊から旨みがじゅわーっとあふれ出る仕上がりとなる。その旨みをさらに強調するのが、はっとする辛みのグリーンマスタードソースだ。

    9月から始まった「ランチコース」1,600円(税抜)。前菜スープ、選べるメイン、デザート盛り合わせ、コーヒーまたは紅茶、パン。ひと皿ごとのポーションがしっかりあり、満足度高し。プラス400円〜500円で前菜を組み込むこともできる

    9月から始まった「ランチコース」1,600円(税抜)。前菜スープ、選べるメイン、デザート盛り合わせ、コーヒーまたは紅茶、パン。ひと皿ごとのポーションがしっかりあり、満足度高し。プラス400円〜500円で前菜を組み込むこともできる

 前菜にスープ、メインディッシュ。それに5点ほどのデザート盛り合わせが楽しめるランチコース。開店時から評判の高かったこのコースをあえてリニューアルするのは、松田さんのチャレンジ・スピリッツだろう。9月からスタートした新たなコースは、ひと皿毎のポーションが大きくなり、ひとつひとつの味わいを楽しみ尽くしてほしい、という思いが感じられる仕立て。特にメインディッシュは、骨付きの雛鶏をコンフィと赤ワイン煮のふたつの料理で味わうなど、ユニークなスタイルも登場していく。神経締めを施した明石直送の魚を自家熟成したポワレなども、しっかりしたポーションをじっくり味わってこそ、その真価が分かる一品だ。

 一軒家のレストランに秘められているのは、穏やかな情熱。長月の頃には、その情熱の結実が新たなランチコースとなって、我々を楽しませてくれるのだ。

    6名で囲める大きなテーブル席は、間仕切りで個室になるスペース。メインフロアとは少し雰囲気を変えて

    6名で囲める大きなテーブル席は、間仕切りで個室になるスペース。メインフロアとは少し雰囲気を変えて

    オープンキッチン&カウンターが開放的な雰囲気。ホール係の佐藤 葵さんはブーランジェでもあり、毎日2、3種類のパンを焼く

    オープンキッチン&カウンターが開放的な雰囲気。ホール係の佐藤 葵さんはブーランジェでもあり、毎日2、3種類のパンを焼く

この記事を作った人

撮影/オフィス・イケガミーズ 取材・文/ナルトプロダクツ

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