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更新日:2018.06.06食トレンド デート・会食

看板のない大人の隠れ家。扉を開くと究極の秘密基地が出現【酒井商会】/渋谷

明治通りと246に挟まれた三角地帯の一角、いわゆる雑居ビルの2階に店を構える【酒井商会】。看板はなく、知る人ぞ知る隠れ家として大人たちが集う。福岡出身の店主、酒井英彰氏が地元の食材を中心にその日一番の食材を仕入れ、フレンチと和食で培った料理の数々と、日本酒や自然派ワインが楽しめると口コミで評判が広がっている。

酒井商会のカウンター席

  • 雑居ビルの細い階段を登ると突如現れるオシャレな木の扉

    雑居ビルの細い階段を登ると突如現れるオシャレな木の扉

  • 4名掛けのテーブル席は雰囲気の良いやや暗めのライティング

    4名掛けのテーブル席は雰囲気の良いやや暗めのライティング

 渋谷駅から徒歩5分もしない、今まさに開発進行中の渋谷警察署エリアに、和食と日本酒、自然派ワインが楽しめる【酒井商会】がオープンした。店主・酒井英彰氏の地元、福岡県の食材を中心に旬の食材を使ったメニューを提供するお店だ。

 酒井シェフが料理人としてキャリアを積み始めたのは、オーストラリアが最初。フレンチからスタートし、その後、zettonで経営者としての知識を学び、【並木橋なかむら】や【高太郎】で和食を学んだ。そんな異色の経歴を持つ酒井氏が創り出す和食は、和食ならではの仕事の細かさと盛り付けの美しさに思わず見とれてしまうメニューが多い。

素材にこだわったみつせ鶏の手羽先唐揚げや、新鮮な刺身の盛り合せが人気

    絶対に頼みたい人気の一品。手羽先を使った『みつせ鶏の唐揚げ』600円(税別)

    絶対に頼みたい人気の一品。手羽先を使った『みつせ鶏の唐揚げ』600円(税別)

  • 天草から仕入れた鯒(こち)や石鯛、障泥烏賊(あおりいか)にヒラマサの「お造り」2,000円(税抜)より

    天草から仕入れた鯒(こち)や石鯛、障泥烏賊(あおりいか)にヒラマサの「お造り」2,000円(税抜)より

  • 丁寧な仕事の和食料理を提供する店主の酒井英彰氏

    丁寧な仕事の和食料理を提供する店主の酒井英彰氏

 酒井商会の唐揚げは見た目にもインパクトがある手羽先スタイルで提供される。風味が豊かで弾力がありながらも柔らかい歯応えと、肉と脂身のバランスがよい赤鶏の「みつせ鶏」を使っているのも大きな特徴だろう。揚げたての唐揚げの風味の素晴らしさに加え、口に入れた瞬間の肉汁と旨味の広がりは是非直接手でかぶりついて味わって欲しい。一方で、鮮度に自信を見せるお造りは、日によって産地は異なるが「信頼の厚い仕入れ先から最短でお客様に提供している」という自信作。新鮮な刺身と日本酒とのマリアージュが、至福の時間となる。

    『みつせ鶏の唐揚げ』には、オレンジワインのペアリングがオススメ

    『みつせ鶏の唐揚げ』には、オレンジワインのペアリングがオススメ

二軒目使いにももってこい! 優しいおばんざいとお酒の愉しみ方は大人の特権

  • ゴーヤと海老の揚げ浸し、鴨ロース山椒煮、燻製ホタルイカのぬたなど、旬のおばんざいが豊富

    ゴーヤと海老の揚げ浸し、鴨ロース山椒煮、燻製ホタルイカのぬたなど、旬のおばんざいが豊富

  • AM2:00まで営業なので、二軒目にフラッと立ち寄ってカウンターで1杯という使い方も

    AM2:00まで営業なので、二軒目にフラッと立ち寄ってカウンターで1杯という使い方も

 酒井商会の客層は30代から50代と幅広く「お客様からは『まるで自宅で寛いでいるように時間を忘れてしまう』というお言葉を頂きます」。それは酒井氏が大事にしているホスピタリティの成せる技だろう。手の込んだ料理を作りながらも、ゲスト一人一人の一挙手一投足を見逃さないからこそ、痒いところに手が届き、居心地を良くさせる。ゲストの好みを伺い、料理との相性を考えたお酒のペアリングが楽しめるのも大人の層に受け入れられている理由であり、憩いの場として高い存在価値を得ていると思われる。

    ワインのレパートリーもイタリア、フランスを中心に幅広いラインナップを誇る

    ワインのレパートリーもイタリア、フランスを中心に幅広いラインナップを誇る

〆の土鍋ご飯や味わい深い雲仙ハムカツも外せない

    さくっとした食感の衣の中にはふわふわの穴子。ごぼうや米には甘じょっぱいタレとが絡まり、箸が止まらない『ごぼう揚げ穴子』2,500円(税抜)

    さくっとした食感の衣の中にはふわふわの穴子。ごぼうや米には甘じょっぱいタレとが絡まり、箸が止まらない『ごぼう揚げ穴子』2,500円(税抜)

 〆には、こだわりの土鍋ごはんがオススメ。ふっくらとした食感の揚げ穴子と甘みのあるタレ、ごぼうのシャキシャキの食感が絶妙なバランスを見せる。さらに外せないのが、オープン当初から定番メニューとして人気の『雲仙ハムカツ』。艶やかな断面と2cmを超す肉厚さが圧倒的な存在感で、雲仙ポークのジューシーな肉汁が口の中を埋め尽くす。その味わいにリピーターが多いのも納得だ。1皿ごとのボリュームが適量なので、揚げ物もサラッと食べやすく様々な料理が味わえるのが酒井商会の楽しみ方。気付いたら食事もお酒も進んでしまっている事間違いなし!

    艶のある断面と厚みに思わず見入ってしまう『雲仙ハムカツ』 700円(税抜)

    艶のある断面と厚みに思わず見入ってしまう『雲仙ハムカツ』 700円(税抜)

    熱燗好きの店主による、熱燗好きのためのラインナップ

    熱燗好きの店主による、熱燗好きのためのラインナップ

 数々の和食に提案するワインの種類も豊富に取り揃えているが、日本酒のセレクトも幅広い。ラインナップは流行りに乗らず、燗酒に合うものにこだわりチョイスしている。しっかりと空気に触れさせて発酵し切った日本酒と和食との相性を大事にしているのは、お酒本来のウマ味と食事を心底楽しんで貰いたいという気持ちの表れだ。

  • 九谷焼窯元、上出長右衛門窯の六代目である上出惠悟氏に依頼したオリジナルのお皿。頭に描かれた顔は一つ一つ表情が異なる

    九谷焼窯元、上出長右衛門窯の六代目である上出惠悟氏に依頼したオリジナルのお皿。頭に描かれた顔は一つ一つ表情が異なる

  • 小気味良い店主の会話を楽しみ、職人としての繊細な包丁さばきを見るのもカウンター席の醍醐味

    小気味良い店主の会話を楽しみ、職人としての繊細な包丁さばきを見るのもカウンター席の醍醐味

 渋谷の喧騒から外れた、看板のない知る人ぞ知る大人の隠れ家【酒井商会】。雑居ビルの中に雰囲気の良い大人空間が存在し、デート使いには勿論のこと、一人で訪れても落ち着いて飲めるお店は今の時代にとても大切な存在だ。素材を生かした独創的で美しい料理の数々は、訪れる人の心をしっかりと掴み、また訪れたいと思わせる不思議な魅力に溢れている。「お客様にとって心の止まり木であり、心底リラックス出来る存在でありたい」と話す酒井英彰氏の笑顔がとても印象的だった。

  • 電話:070-4470-7621
    住所:東京都渋谷区渋谷3-6-18荻津ビル2階
    アクセス:「渋谷駅」東口より徒歩5分・新南口より徒歩3分
    営業時間:18:00~2:00
    定休日:日曜

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