【いぞら】銀座|秋刀魚のパスタなど、日本各地の厳選食材を本格イタリア料理でいただく
銀座の路地裏で知らずにその前を通れば、イタリア料理の店とは気づかない和の佇まいの【いぞら】。ここは、20年の歴史を持つイタリア料理店【ISOLA(イゾラ)】がこれまでに出会ったとっておきの日本の食材と、培ってきた技術が詰まった、秘密基地のような食空間。なじみ深い日本の素材からあまり知られていないものまで、日本の素晴らしい食材や調味料で仕立てる本格イタリア料理を楽しむことができます。
20年の歩みで出会った日本各地の食材を、イタリア料理と融合
1999年、白金台の路地裏にオープンした本格ナポリピッツァがメインのイタリアンレストラン【ISOLA(イゾラ)】。同店をはじめ多くのイタリア料理店を経営する株式会社グラナダが、2018年5月、銀座に新店舗【いぞら】をオープンしました。
この店のテーマは“日本”。【ISOLA】が20年の歩みの中で出会った日本各地の素晴らしい食材たちに焦点を当て、イタリア料理と融合させた新しいスタイルのお店です。
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【いぞら】の目印は、浮世絵師・歌川国芳の“金魚シリーズの金魚たち”があしらわれた屋根の上の大きな提灯。夜にはこの提灯の温かな灯りが遠くからも目に入る。日本各地の造り手から届く四季の食材を使った、新たなイタリア料理が楽しめる。
戸を開け中に入ると、まず目に入るのがピッツァを焼く薪窯。この薪窯も外側がイタリアのタイルではなく、姫路で造られる「光洋瓦」で覆われているのが、【いぞら】ならではのこだわりです
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1階にはキッチンの前にカウンター席、入り口近くにピッツァを焼く薪窯がある
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凛とした雰囲気の2階フロアには、国芳や広重、北斎の浮世絵が飾られている
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キッチンの前にカウンター席のある1階から、階段を登り2階に上がると、店内に飾られているのは歌川国芳、歌川広重、葛飾北斎の浮世絵。和と洋が不思議に調和した空間で、ここでしから食べられない、特別なイタリア料理を味わうことができます。
イタリア料理の調理法と日本の調味料やだしで、“まだ見ぬ日本”を味わう
シェフを務めるのは、和食店で料理人としてのキャリアをスタートし、その後イタリア料理に転向し本場イタリアでも修業を積んだ小林哲雄さん。日本各地から集まる旬の食材を正統派のイタリアンスタイルで楽しませてくれます。
醤油より古い歴史を持つ煎り酒をアクセントにした『本日のカルパッチョ 焼き栗と煎り酒風味』。塩コショウや醤油とは異なる風味が魅力
メニューは通年のグランドメニューのほか、日本の旬に合わせて変わる季節メニューが人気です。まずおすすめは『本日のカルパッチョ 焼き栗と煎り酒風味』。初秋には高知・沖ノ島で獲れた戻り鰹を薪窯で藁焼きに。ゆっくりとローストした焼き栗と合わせ、マイルドな味わいの煎り酒で味付けしています。
「【いぞら】ではパスタなどに日本料理の要であるだしを使っています。それもカツオ節ではなく、風味がよりクリアなマグロ節で毎朝だしを引いています。繊細なマグロのだしには、醤油よりもまろやかな煎り酒が合うのでよく使っていますね。」と小林シェフ。日本の一般的なイタリア料理ではなじみ深い魚のカルパッチョも、隠し味の煎り酒で新鮮な表情を見せてくれます。
ピッツァのジェノベーゼソースは、青紫蘇にアーモンドとくるみを合わせて作る本格派
『落ち鮎と青紫蘇のジェノベーゼ、紀州南高梅肉のピッツァ』は、初秋まで楽しめる落ち鮎に、バジルの代わりに青紫蘇を使って本場のレシピで作るジェノベーゼ。アクセントに紀州南高梅をのせたナポリスタイルのピッツァです。繊細な鮎の味わいにすっきりとした青紫蘇、梅のほのかな酸味が絶妙で、特に人気の一品です。薪窯を使い、高温で一気に短時間で焼くので、魚の水分が失われずみずみずしくふっくら。本場ナポリにならい塩をしっかり効かせたピッツァ生地に合うよう、トマトソースは生のトマトを使い、きれよく仕上げています。
【いぞら】ではパスタにマグロのだしを使い、細やかな調理で全体をまとめている
さらに秋らしい一皿が、『北海道産秋刀魚と銀杏、能登魚醤“いしる”のスパゲティ』。秋の美味がたっぷり詰まったこのパスタも、じっくりとソテーしたトマトの酸味や赤タマネギの甘みでそれぞれの食材をまとめ、いしるを隠し味に。青みには、世界遺産の白神山地で採れるクレソンを合わせています。
日本の四季を感じながら、こだわりの食材を自由に、楽しく
メニューを眺めるだけでも、食材や調味料、その産地や生産者へのこだわりが感じられる【いぞら】の料理。秋には、長年の付き合いがある秋田・白神山地のマタギの方から送られてくる天然のキノコ、ジビエなどの料理も登場する予定とのこと。
日本各地から届く食材でメニューを考え、料理するのが楽しいという小林シェフ
店には日本各地から食材が届き、特に野菜は生産者さんから直接送られてくるため、今日はどんなものが届くのかと毎日わくわくしているという小林シェフ。「夏には唐辛子がたくさん届いたので、柚子胡椒を3種類作りました。唐辛子オイルも、青唐辛子、沖縄の島唐辛子、イタリア・カラブリアの唐辛子を使って3種類作っています。自家製のコーレーグースーと、白ワインの代わりに泡盛を使ったアーリオオーリオペペロンチーノも美味しいですよ」と、楽しそうに語ってくれました。
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ワインはイタリアのもののほか、「いぞら」の料理に寄り添う日本のものなど幅広い品揃え
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沖縄、島根など日本各地の窯元で買い付けたものや、南部鉄器などの多彩な日本の食器が充実
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そんな【いぞら】では、昼はお得な1,500円から4,800円のコースを。夜は品数豊富なアラカルトを中心にコースも提供。シーンや好みに合わせて、自由に食事を楽しむことができます。
「今年5月にオープンしたばかりのこの店は、これから季節を重ね、年を重ねて、より【いぞら】らしく、凝縮した料理と時間をご提供できると思います」と小林シェフ。一度足を運べば、“今日食べられなかったあのメニューを食べたい”、“次の季節は何を食べられるのだろう”と、また行きたくなること間違いなしです。
ただ「日本の食材を使った」だけではないオリジナリティと美味しさがあるのは、イタリア料理店【ISOLA】が20年積み上げてきた経験と、食材へのこだわりがあるから。この店でしか味わえない「日本のイタリアン」を、あなたもぜひ。
この記事を作った人
河崎 志乃(フリーライター)
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