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更新日:2019.10.03食トレンド グルメラボ

ボジョレーヌーヴォーの楽しみ方と魅力を名店のソムリエにきく② 銀座【Renge -equriosity-】

毎年、秋の収穫期に解禁され、日本でも一種のお祭りのように盛り上がるボジョレーヌーヴォーは、「ワイン初心者」の方でも気軽に楽しめるワインとして親しまれています。そのボジョレーヌーヴォーをもう一段深く楽しむべく、2019年、ヒトサラでは11月21日の解禁に先立ち、解禁カウントダウン企画として記事をお届け! さまざまなジャンルの名店のソムリエに、ボジョレーヌーヴォーの魅力、味わい、そして楽しみ方のポイントをインタビューしていきます。これを読んで、今年のボジョレーヌーヴォーを味わい尽くしましょう。

中華料理との相性は抜群!

 ボジョレーヌーヴォーに合わせたのは、なんと春巻き! それも中身はイクラと紅芯大根という”ひねり技”を感じさせる、ここならではの一品だ。人気の中華レストラン【Renge】ソムリエの泉川祐介さんはこう語る。

「中華とワインって、よく合うんです。この『赤の春巻き』は、紅大根のシャキシャキ感とイクラのプチプチした食感がとても楽しい一皿です」。ボジョレーヌーヴォー独特のフレッシュ感と軽やかなタンニンが、パリっと揚がった春巻きの皮と相まって、おいしさの相乗効果を生み出してくれるのだという。

    「毎年解禁日が近づくと、ボジョレーヌーヴォーが気になります。近年は、コンビニやスーパーでも『ジョルジュ・デュブッフ』など、大手のきちんとしたものが買えるのがいいですね」

お店でなら、グラスワインとして気軽に

【Renge】は、見た目も美しい繊細な中華料理が評判の店で、ワインのラインナップの豊富さにも定評がある。ブルゴーニュとシャンパーニュを中心に、つくりのよいワインが揃っている。オーナーシェフの西岡英俊さんがワイン通であることから、現在のスタイルになったというが、ボトルだけでなく、グラスワインにも力を入れているのも特徴だ。今年は、グラスワインのラインナップのひとつとして、ボジョレーヌーヴォーを導入することにしたという。

「ボジョレーヌーヴォーが年々おいしくなっていることがいちばんの理由でしょうか。私も、新酒の時期にはかならず飲むほど、好きなワインです。いま、銘柄はなににしようかと考えているところなのですが、自分が好きなつくり手のものをお客さまにもお出ししたいと思っています。ワインの説明をするとき、自然に熱が入るので、その分、ボジョレーヌーヴォーの魅力も強く伝わるように思っています(笑)」。

    泉川さん自身のお気に入りは、自然派の「フィリップ・パカレ」。「造りがきれいで、ナチュラルな果実味がとても好きです。毎年のブドウの出来を定点観測する意味でも飲んでいます。もちろん、ほかのボジョレーヌーヴォーも楽しんでいますよ(笑)」

ガメイは料理との親和性が高い品種

 泉川さん曰く、ボジョレーヌーヴォーに使われるブドウ品種であるガメイは、果実味がフルーティーで繊細、ほどよくタンニンもあって、じつは料理との親和性が高い品種なのだという。中国料理なら、【Renge】のような洗練された味わいの上海料理はもちろん、麻婆豆腐などの辛い四川料理までカバーしてくれる。

「ガメイという品種は、軽やかだけれど複雑さもある。中華料理なら、揚げ物はもちろん、酢を使ったものにも合います。興味深いのは発酵食品とも相性がいいこと。当店では、刻んだ青唐辛子と辣油と合わせた辣醤ソースや、豆板醤なども熟成させるのですが、それと合わせるととてもおいしいのです。ボジョレーヌーヴォーは、中華料理とのマリアージュにおいては挑戦しがいのあるワインだと、私は思っています。ガメイのおいしさに目覚めてもらえたらうれしいですね」。

    お店のメニューは1コースのみ。『赤の春巻き』は、秋、ボジョレーヌーヴォーのシーズンのコースの中の一皿として登場する予定。醤油漬けのイクラと塩をした千切りの紅芯大根というシンプルな仕立てながら、地味深い味わい

    「ガメイは酸がしっかりと立っていて、タンニンがわかりやすい。さらっと飲める感じがいいですね」とオーナーの西岡シェフ。マツタケなどのキノコやカモなど、”秋のおいしいもの”によく合うという

ボジョレーヌーヴォーは“ワイン通”への入り口

 また、ボジョレーヌーヴォーの最大の魅力について、泉川さんはこう語る。

「日頃、ワインをあまり飲まない人でも、お祭り気分で楽しく飲めるのがいい。そういう場は、人生を楽しくする上でも必要だと思います。親しい人同士が集まって、わいわい飲めたらとても楽しい。家飲みなら、サンドイッチだけでも十分おしゃれ。そういったスタイルで今年を楽しみ、来年を楽しみ、年を重ねていったら、自然にワインが理解できるようになって、ますますワインが楽しくなるのではないかと思います」。

ソムリエプロフィール

泉川祐介さん
  • 沖縄県内のANAホテルで料理人としてスタート。約7年間、料理人としての基礎を学ぶ。その後上京し、都内のイタリアンレストランや八丁堀の【ビストロ マル】などでワインに目覚め、ソムリエとして始動。【Renge】へは、上海料理とワインのペアリングやシェフが作成した個性的なワインリストに惹かれて入店を志願。2016年より同店ソムリエ。

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この記事を作った人

取材・文/安齋喜美子 カメラマン/岡本裕介

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